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【2021年版】虫様筋の機能解剖学 起始停止と作用、ハンドリングまで徹底解説!

 

 

学生さん
学生さん
虫様筋はハンドリングで重要と聞いたことがあります!

 

ストロボ君
ストロボ君
しっかり学んで、ハンドリングも上手くなってね!!

 

 

 

虫様筋」は中手指節関節を屈曲させ、指節間関節を伸展させる手の深層筋です。

 

 

 

この「虫」とはミミズのことなんです。

 

 

 

両手に4つずつ、小さなミミズのような筋肉がついています。

 

 

 

この筋肉は骨に付着していないという点が珍しいですね。近位では深指屈筋の腱に、遠位では指背腱膜(伸筋側)に付着しています。

 

 

 

この筋の断面積が小さいことと、生体力学的研究における筋力の測定結果から、同様の機能を持ちながらかなり出力の強い骨間筋と比較して弱い筋であると考えられています。

 

 

 

この筋肉は指の固有感覚のモニタリングに重要な役割を果たしていると考えられています。

 

 

 

 

また、精密なピンチ動作や物体の正確な操作の重要な感覚フィードバックに関与していることが示唆されています。

 

 

 

 

虫様筋の起始停止

 

 

 

 

図引用元:VISIBLE BODYより

 

 

 

 

■起始
内側2筋は深指屈筋腱の橈側、外側2筋は深指屈筋腱から起こる

 

 

■停止
第2〜5基節骨底橈側面、指背腱膜に停止する

 

 

 

虫様筋の神経・血液供給

 

図引用元:VISIBLE BODYより

 

 

 

■神経支配

内側の第1および第2虫様筋は正中神経によって支配されています。
外側の第3および第4虫様筋は尺骨神経に支配されています。

 

 

■血液供給
4つの独立した動脈が血液を供給しています。
浅掌動脈弓、総掌側指動脈、深掌動脈弓、背側指動脈から供給されています。

 

虫様筋の機能

 

 

■手指
第2〜5指MP関節の屈曲、DIP関節、PIP関節の伸展に関与する

 

虫様筋と臨床

 

 

 

巧緻動作に重要な役割を担う

 

 

虫様筋は2つの異なる動作が可能です。

 

 

 

中手指節関節での屈曲と、近位・遠位指節間関節での伸展です。

 

 

 

腱は中手指節関節を掌側で横切り、遠位側では指の背側で停止しているため、相反する動作が可能となります。

 

 

 

これらの複合的な動きは、ペンを握るなどの複雑な手の動きに一役買っていて、手の器用さにも貢献しています。

 

 

 

 

過活動となりやすい骨間筋は深くに位置します。短縮の改善、過活動の抑制など図りたい場合は、深さを意識して介入する必要があります。なかなか結果が出せない場合は、超音波など深部を攻める物理療法も一つの手段となります。

 

 

 

虫様筋とハンドリング:虫様筋握り

 

 

 

ハンドリングでは、虫様筋握りが大切と教わった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

 

 

虫様筋 ハンドリング

図引用元:金子唯史:脳卒中の動作分析 医学書院 2018

 

 

虫様筋は指の固有感覚受容器としての機能を有していると考えられています。そのため、ハンドリングではいきなり持とうとするのではなく、「感じる」ということが大切になります。

 

 

 

把持した手から患者の情報がどれだけ読み取れるか、試してみてください。

 

 

 

 

その上で、虫様筋把持はMP関節の屈曲とIP関節の伸展の形となります。その形は、外在筋優位のIP関節の屈曲姿勢よりも面で患者様の肌に接触することが出来、点で触れない分痛みを誘発することが少ないです。

 

 

 

 

まずは、その基本の持ち方を練習します。しかし、決してその持ち方で全て行うというわけではありません。虫様筋の活動は維持しつつも、手外在筋を働かせていったり、橈側と尺側で違う動きをしたり、患者に合わせて器用にハンドリングしていく必要があります。

 

 

 

 

 

 

上肢のハンドリングに役立つ動画

 

元サイトで動画を視聴: YouTube.

 

 

lumbrical plus finger(虫様筋プラス優位指)

 

 

 

手指の圧迫損傷では、虫様筋が損傷することがあります。

 

 

 

 

深部屈筋の腱が虫様筋の起始の遠位部で剥離すると、興味深い現象が起こります。

 

 

 

 

こぶしを閉じようとすると、指が奇妙にも伸びるのです。

 

 

 

 

遠位腱が切り離された後は、深指屈筋の新たな挿入面としての役割を担っています。

 

 

 

 

つまり、意識的に屈筋を動かしていても、実際には代わりに虫様筋を動かしているのです。

 

 

 

 

そして、近位指節間関節と遠位指節間関節では、深部指屈筋と虫様筋が拮抗しているため、拳を閉じようとすると、逆に指が伸びてしまうのです。

 

 

 

 

これは臨床的には「lumbrical-plus finger」と呼ばれ、怪我や切断の後に起こることがあります。

 

 

 

 

まとめ:虫様筋の学習から学んだこと

 

 

 

ストロボ君
ストロボ君
最後に、他に臨床的に学んだことがあったら教えて!

 

 

 

手内筋プラス肢位

 

 

 

 

虫様筋や骨間筋などの手内筋の筋収縮は、MP 関節の屈曲と PIP・DIP 関節の伸展を生じ、手内筋プラス肢位となります。

 

 

 

これに対して総指伸筋・浅指屈筋・深指屈筋の筋収縮は MP 関節の伸展と PIP・DIP 関節の屈曲を生じて、手外筋プラス肢位となります。

 

 

 

臨床では、手内筋・手外筋どちらの活動がより優位なのか、大雑把ではありますが観察するポイントになることを学びました。

 

 

 

学生さん
学生さん
今なら患者さんを上手くハンドリング出来る気がします(笑)次回も、またお願いします!

 

 

参考論文・書籍

Wang K, McGlinn EP, Chung KC. A biomechanical and evolutionary perspective on the function of the lumbrical muscle. J Hand Surg Am. 2014;39(1):149-155.

 

・金子唯史:脳卒中の動作分析 医学書院 2018

 

 

 

 

 

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