Vol.588.体幹のコアトレーニングのポイントとは?脳卒中患者に対する段階的な治療の進め方 – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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Vol.588.体幹のコアトレーニングのポイントとは?脳卒中患者に対する段階的な治療の進め方

 

 

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カテゴリー

 

神経系、コア

 

タイトル

●亜急性期脳卒中患者に対する動的コアトレーニングの効果とは?

 

●原著はEffects of dynamic core-postural chain stabilization on diaphragm movement, abdominal muscle thickness, and postural control in patients with subacute stroke: A randomized control trialこちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●コアトレーニングの基本的な考え方について整理したく、学習の一助として本論文に至る。

 

内 容

 

背景

 

●神経発達治療(NDT)と動的神経筋安定化(DNS)ベースの運動は、脳卒中患者のコアの安定性と姿勢制御を改善するのに効果的です。 

 

●本研究目的は、脳卒中患者の横隔膜の動き、腹筋の厚さおよび姿勢制御に対するDNSと従来のNDT運動の効果を比較することでした。

 

方法

 

●参加者はDNS(n = 16)とNDT(n = 15)に分かれ、1日30分・週3日を4週間訓練を実施しました。

 

●横隔膜の動きと腹筋の厚さは、超音波検査を使用して検査されました。

 

●体幹障害スケール(TIS)とBBSを使用して姿勢制御能力を測定しました。

 

●機能的歩行カテゴリー(FAC)は、歩行能力を評価するために使用されました。

 

●DNSは認定セラピストが介入し、呼吸を用い骨盤底筋および腹筋群の同時促通を図りました。結果、横隔膜の下降運動と肋間筋の拡張が深部のコアを活性化します。セラピストは、超音波画像を使用して、DNSの実行中に横隔膜の下降運動を識別しました。

 

●次に仰臥位で基本的なDNSスキルを習得すると、参加者は他の姿勢(仰臥位、腹臥位、四肢、座位、立位)で片側または両側の肩と股関節の屈曲伸展運動を行い、難易度を上げました。

 

●NDTは選択性に重点を置いています。手順は次のとおりです。

 

(1)静かに呼吸しながら、へそを背骨に向かって引き上げながら骨盤後傾運動を行いながら、表在筋(胸鎖乳突筋、僧帽筋上部、腹直筋)を過剰に活性化することなく、深部腹部の筋肉を収縮させました。セラピストは各参加者の動きを観察し、必要な修正を加えました。

(2)参加者が選択的な骨盤傾斜運動を正しく実行できるようになると、四肢の動きを伴ったりするより高度なコアの安定化運動が実行されました。

 

結果

 

●NDTと比較し、横隔膜の動きと腹筋の厚さ(腹横筋、内腹斜筋)および臨床BBSとFACテストにおけるDNSの優れた効果を明らかにしました。

 

●この臨床試験は、脳卒中患者の横隔膜と腹横筋・内腹斜筋 のバランスの取れた同時活性化を介し、姿勢運動制御と歩行能力の改善においてDNSトレーニングがNDTトレーニングよりも効果的であることを示唆しています。

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

 

●全体的にDNSを推す論文ではあった。NDTとDNSの比較となっているが、DNSはコアの収縮を意識した中でのより動的なトレーニング、NDTは選択性に重きを置いた骨盤運動トレーニングという運動内容の比較であった。筋肥大という視点に置き換えると十分な収縮を求めるコアexの方が同時間での効果は得られるかもしれない。一つの手法に拘らずに、何を自分が促通したいのかで、自分なりに手技の幅を広げることは重要である。

 

 

執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表

・国家資格(作業療法士)取得

・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務

・海外で3年に渡り徒手研修修了

・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆

 

併せて読みたい【脳卒中・コア】関連論文

 

Vol.535.不安定面での体幹安定化運動が脳卒中患者のコアに及ぼす影響

 

vol.134:脳卒中者のコアスタビリティと歩行 脳卒中/脳梗塞リハビリ論文サマリー

 

vol.82:足部とコアスタビリティに及ぼす肥満の影響 脳卒中/脳梗塞 リハビリに関わる論文サマリー

 

 

脳卒中の動作分析 一覧はこちら

 

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