ロートンIADLの評価方法|8項目の採点基準・評価表PDF – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
  1. HOME
  2. ブログ
  3. 評価シリーズ
  4. ロートンIADLの評価方法|8項目の採点基準・評価表PDF
評価シリーズ

ロートンIADLの評価方法|8項目の採点基準・評価表PDF

STROKE LAB / IADL ASSESSMENT

ロートンIADLの評価方法暮らしの行動を聞き、
必要な支援を見つける。

Lawton Instrumental Activities of Daily Living Scale(ロートン手段的日常生活動作スケール)の8領域と採点方法を解説します。電話・買い物・服薬・金銭管理などの生活場面を、イラスト、採点ガイド、評価記録PDFで確認できます。

UPDATED 2026.11FOR PT / OT / ST・看護・介護職BY STROKE LAB
電話、買い物、服薬、金銭管理など、高齢者が地域で暮らすための生活行動を描いたイラスト
図は生活場面の例です。イラストだけで採点せず、実際の機能水準を確認します。
8領域地域生活を支える手段的な活動。
0〜8点本記事は男女とも全8領域を評価。
支援内容総点とともに、誰が何を担うかを記録。
SECTION 01

ロートンIADLとは|身の回りの動作から、地域での暮らしへ

食事や更衣などの基本的ADLに加え、暮らしには買い物や交通機関の利用、薬やお金の管理が必要です。ロートンIADLはこうした8領域を扱い、現在の生活機能と経時的な変化を整理します。基本的ADLの評価(Katz IndexやBarthel Indexなど)とは、確認する活動が異なります。[1]

観点 基本的ADL IADL
活動の例 食事、更衣、トイレ、移乗 買い物、調理、交通手段、服薬・金銭管理
支援を考える例 着替えのどこを介助するか 買い物の計画から支払いまで誰が担うか
併用する理由 身の回りの動作を把握 家庭・地域で必要な支援を補足
この記事では「男女とも全8領域」を評価します。

従来は女性8領域、男性は食事準備・家事・洗濯を除く5領域という方式が使われました。HIGNの解説では、現在は性別によらず全領域を評価することが推奨されています(Lawton et al., 2003)。記事とPDFは0〜8点に統一し、旧来の0〜5点方式とは区別します。[1]

SECTION 02

評価方法|具体的な生活場面から選択肢を選ぶ

支援者が本人と家族から、最近の買い物や服薬など生活の様子を聞き取っているイラスト
本人と支援者の情報が異なるときは、場面と時期をそろえて確かめます。

本人や家族・支援者から、最近の具体的な行動を聞き取ります。「できますか」だけでなく、「最後に買い物をしたのはいつか」「どこを誰が手伝ったか」を確かめると、回答の意味が明確になります。必要に応じて安全な範囲の直接確認で補います。

手順 確認する内容
1.対象時期を決める 入院前の生活と現在の生活を混ぜない。日付、対象期間、住環境を記録。
2.情報を集める 本人・家族・支援者の情報源を区別。生活歴、役割、用具、実施機会を確認。
3.各領域で選ぶ 確認した最も高い機能水準に合う選択肢を1つ選び、対応する0/1点を記録。
4.合計と内訳を残す 全8領域を確認して合計。選択肢の番号や複数の選択肢の点を足さない。
5.支援へつなぐ 点数と別に、危険な工程・必要な援助・本人の希望を整理。
「していない」と「できない」を分けて確認する。

家事を家族が担当している、病棟では買い物の機会がない、公共交通がない地域に住んでいるなど、行動には能力以外の条件が影響します。推測で1点にせず、未確認を機械的に0点にもせず、追加情報を集めます。本資料では未確認が残る場合、合計を保留します。

HIGNの実施時間の目安は10〜15分です。聞き取りの回答だけでは能力を過大・過小に捉えることがあり、小さな変化が点数に現れにくい点にも注意します。また、HIGNでは施設入所中の高齢者には有用でないとされています。活動の機会が制限される環境では、得点を自宅生活での能力と読み替えないでください。[1]

SECTION 03

8領域の採点|1点の条件は、領域ごとに違う

HIGN公開票の配点を基にした要約です(Merck Manualの表で照合)。各領域で1つの選択肢を選びます。電話・家事・洗濯・交通・金銭には、部分的な遂行や援助を含む1点の選択肢があります。[2][3]

電話をかける・受ける場面と、店で品物を選んで買い物をする場面のイラスト
電話と買い物は、1点になる条件が異なります。下の表で別々に確認してください。

1.電話の使用

点数 選択肢の要点
1 番号を調べ、自分から電話する。
1 よく知る番号に電話する。
1 電話を受けるが、自分からかけない。
0 電話をまったく使わない。

受けるだけでも1点の選択肢があります。端末の種類と、実際にできる操作を併記します。

2.買い物

点数 選択肢の要点
1 必要な買い物をすべて自分で行う。
0 少量・小さな買い物だけを自分で行う。
0 買い物には毎回付き添いが必要。
0 買い物ができない。

小さな買い物だけでは0点です。店への移動だけでなく、品物の選択や必要な買い物全体を確認します。

調理、食器洗いなどの家事、洗濯をしている生活場面のイラスト
安全に確認できる範囲で観察します。経験や役割分担による未実施を、能力低下と即断しません。

3.食事の準備

点数 選択肢の要点
1 適切な食事を計画し、調理して配膳するまで自分で行う。
0 材料が用意されれば、適切な食事を作る。
0 調理済みの食事を温めて出す、または食事を作るが食内容が不十分。
0 食事の準備・配膳を他者に頼る。

包丁を使えるかだけでは決まりません。献立・材料の確保・食内容を含め、どこを他者が担うかを聞きます。

4.家事

点数 選択肢の要点
1 家事を自分で行う。重い仕事への時々の援助は含む。
1 食器洗いなど、日常の軽い家事を行う。
1 軽い家事はするが、十分な清潔さは保てない。
1 家事全般に援助を要する。
0 家事にまったく参加しない。

援助を要する選択肢も1点です。「まったく参加しない」と区別し、実施している工程と援助を文章で残します。

5.洗濯

点数 選択肢の要点
1 自分の洗濯をすべて行う。
1 靴下など小さな物を洗う。
0 すべての洗濯を他者に頼る。

小物を洗うだけでも1点になり得ます。1点を洗濯全工程の自立と読み替えません。

バスなどの公共交通、タクシー、自家用車で外出する場面のイラスト
車両の種類と援助の内容を組み合わせて判断します。運転再開の可否は別の評価が必要です。

6.移動・交通手段

点数 選択肢の要点
1 公共交通を単独で利用する、または自分で運転する。
1 自分でタクシーを手配して利用するが、ほかの公共交通は使わない。
1 援助や付き添いがあれば公共交通を利用する。
0 他者の援助によるタクシー・自家用車での移動に限られる。
0 外出・移動をしない。

付き添いの有無だけで0点にしません。バス・電車なのか車・タクシーなのかも確認します。この項目は運転適性検査ではありません。

服用分ごとに分けた薬を確認する場面と、財布から支払いをする場面のイラスト
服薬と金銭管理は異なる基準です。実際の薬剤調整や金融取引を評価のために行う必要はありません。

7.服薬管理

点数 選択肢の要点
1 正しい量・時刻での服薬を自分で管理する。
0 あらかじめ服用分ごとに薬が準備されれば服薬できる。
0 薬を自分で管理できない。

薬を口に入れられるだけでは1点になりません。誰が準備し、飲み忘れ・重複を確認しているかを記録します。

8.金銭管理

点数 選択肢の要点
1 予算、支払い、銀行手続き、収入の把握などを自分で行う。
1 日々の買い物の支払いはできるが、銀行手続きや大きな購入には援助を要する。
0 金銭を扱えない。

日常の支払いだけでも1点の選択肢があります。財産管理・契約の判断能力まで保証する点数ではありません。

0点を「その活動をまったく行えない」と一括りにしない。

買い物では少量の購入ができても0点、服薬では準備された薬を飲めても0点です。点数に残らない、できている行動を併記すると支援を具体化できます。

SECTION 04

計算と記録|同じ5点でも支援内容は異なる

領域 架空例 確認した行動
電話の使用 1 受信はできるが発信しない
買い物 0 毎回家族が付き添う
食事の準備 0 家族が調理し配膳
家事 1 食器洗いを担当
洗濯 1 小物は自分で洗う
移動・交通手段 1 付き添いでバスを利用
服薬管理 0 家族が服用分を準備
金銭管理 1 日常の支払いは可能、銀行手続きは援助
1+0+0+1+1+1+0+1 = 5 / 8点この数値だけで、独居や退院先の可否を判断しません。
CLINICAL NOTE / 架空の記録例

11月4日、Lawton IADL 5/8(全8領域方式)。自宅での最近の生活について本人・家族に確認。交通1点:家族の付き添いで路線バスを利用。服薬0点:家族が服用分を準備し、本人が服用。金銭1点:日々の買い物の支払いは可能だが、銀行手続きは家族が支援。

支援方針:本人が希望する近隣への買い物を目標に、商品選択・支払い・移動経路のどこに援助が必要かを確認する。薬の管理は医師・薬剤師・家族と連携し、安全な方法を調整する。

SECTION 05

評価PDF|採点ガイド・評価記録・経過比較

ロートンIADL評価PDF(A4縦・4ページ)の1ページ目、8領域の採点ガイドのサムネイル
STROKE LAB / CLINICAL SHEET

A4縦・4ページ

1〜2ページ:8領域の採点ガイド
3ページ:評価記録と生活背景
4ページ:経過比較・記録例・参考資料

評価PDFを保存する ↓ HIGNの英語評価票を確認 ↗

全8領域・0〜8点で整理する学習/記録補助資料。公認日本語版・公式評価票ではありません。説明は独自の日本語要約です。原票の選択肢と運用を確認して使用してください。

SECTION 06

解釈|8点を「生活すべての自立」としない

満点でも、電話は受信だけ、公共交通は付き添い付き、銀行手続きは援助ありという内訳があり得ます。ロートンIADLの総点だけで、独居の安全、運転適性、契約能力や認知症の有無は判断できません。必要な評価を組み合わせます。

また、点数が同じでも、薬の飲み忘れが減った、買い物の工程を一つ自分で行えるようになったなど、生活上の変化はあり得ます。再評価では同じ方式と対象時期を明記し、支援内容・用具・環境の変化も比較してください。

SECTION 07

評価から支援へ|本人が続けたい行動を支える

困る場面 検討する支援の例 確認する成果
買い物で混乱する 買い物リスト、同行、店舗や時間帯の調整 どの工程が自分でできるか
調理を一人で担えない 配食と本人ができる準備の組み合わせ 食事が確保され、役割を続けられるか
薬を管理しにくい 薬剤師と準備方法や確認体制を調整 飲み忘れ・重複の防止につながるか
金銭管理に不安がある 本人の意向を確認して支払いの支援を検討 必要な支払いと本人の意思決定を支えられるか

これらは支援の例であり、尺度の採点項目を追加・変更するものではありません。急にできなくなった場合は、環境だけでなく身体・認知・全身状態の変化も医療職と確認します。

SECTION 08

よくある質問

男性は5点満点ではありませんか?

歴史的にはそうした方式があります。本記事は、HIGNの解説で示されている現在の推奨に沿い、男女とも8領域を評価します。研究・施設で指定された方式がある場合はそれを明記し、5点満点と8点満点をそのまま比較しません。

家事で援助が必要なら0点ですか?

必ずしもそうではありません。家事には援助が必要でも1点の選択肢があります。家事にまったく参加しない0点の選択肢と区別します。

付き添いでバスを使う場合は何点ですか?

公開票では1点です。他者の援助による車・タクシーに限られる0点の選択肢とは区別します。

薬を一包化していれば0点ですか?

一包化という名称だけで決めません。誰が服用分を準備し、本人がどこまで量・時刻を管理するかを確認します。原票では事前に服用分が準備されれば服薬できる状態は0点です。

料理をした経験がない場合はどうしますか?

経験や役割分担を記録し、実際の機能水準を確認します。未経験だけで能力低下と決めず、情報が足りなければ未確認として追加評価します。

スマートフォンやネット通販に置き換えてよいですか?

実生活の情報として重要です。ただし独自に選択肢や配点を変更した場合、原版と同じ評価とは言えません。使った端末・サービス・援助を併記し、必要なら別に評価します。

何点以下なら認知症や独居困難ですか?

この尺度単独で共通の診断・居住判定を行うものではありません。得点の低下だけから原因を決めず、身体機能、認知、環境、利用可能な支援を併せて確認します。

SECTION 09

STROKE LAB|生活の目標に合わせた相談

「近所で買い物をしたい」「家事の一部を再開したい」など、本人が大切にしたい活動を共有してください。現在の状態と生活環境を踏まえ、必要な評価や練習方法を検討します。

暮らしで続けたいことを、具体的な目標へ。相談・予約へ →
SECTION 10

参考資料・利用上の位置付け

  1. HIGN:評価の概要・全8領域の評価:原資料を確認
  2. HIGN:Try This! 第23号・英語評価票(2019改訂):原資料を確認
  3. Merck Manual:各領域の配点を照合:原資料を確認

原著:Lawton MP, Brody EM. Assessment of older people: Self-maintaining and instrumental activities of daily living. Gerontologist. 1969;9(3):179–186。

説明・イラストは学習用、症例は架空です。原票の著作権は原権利者に帰属します。本記事・PDFは公認翻訳ではなく、原票の転載許諾を示すものではありません。原票・翻訳・商用利用の条件は権利者の規定を確認してください。文献確認:2026年11月4日。

CATEGORY

 

FOLLOW US

STROKE LABの記事は各種ソーシャルメディアでも配信中。今すぐフォローして最新情報をチェックしてください。

FOLLOW US

STROKE LABの記事は各種ソーシャルメディアでも配信中。今すぐフォローして最新情報をチェックしてください。

CATEGORY

関連記事

誠心誠意の機能向上に向けたリハビリ支援
脳卒中・パーキンソン病に特化した個別リハビリ支援。
病院で培った機能をつなぎ、可能性を広げる施設です。
〒113-0033 東京都文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階・5階
03-6887-5263
〒158-0082 東京都世田谷区等々力7-2-31 The Room 等々力West 201号 2026.3 OPEN
03-6887-5263
〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満6-3-16 梅田ステートビル202号
06-7220-4733
ACCESS
会社案内
事業案内
その他