Fluff Testとは?半側身体無視の評価方法・カットオフ・改訂採点を解説【PDF評価付き】 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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Fluff Testとは?半側身体無視の評価方法・カットオフ・改訂採点を解説【PDF評価付き】

STROKE LAB / ASSESSMENT GUIDE実施 → 解釈 → 介入

Fluff Test

半側身体無視の評価

探し残した場所に、支援の手がかり。

身体に付けた標的を、見ずに手で探して取り除きます。左右の回収数に加え、触れなかった部位と本人の終了判断を読むことで、袖の確認や洗い残しへの支援につながります。

身体の探索と残存部位の記録

身体の探索と残存部位の記録・場面1
身体の探索と残存部位の記録・場面2
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24個病巣反対側15+同側9
反対側12個以下原法の判定基準
左右の回収率改訂法は同側の低下も扱う

医療・リハビリ専門職向け | 内容確認:2026年11月4日

01 / Fluff-Test

身体外の探索とは別に調べる意味

Fluff Testは半側身体無視を評価する方法です。紙面の標的は探せても、麻痺側の袖や足の位置を確かめない人がいます。そのとき、身体そのものへ探索を向けられるかを評価します。2001年の原法と、2022年刊行の改訂採点法があります。[1][2]

「探さない」のか、「届かない」のかは重要な区別です。肩や体幹の可動域、痛み、感覚、座位の安定を先に確認し、探索しなかった部位と、触れたのに取り除けなかった部位を分けて記録します。

02 / Fluff-Test

配置|病巣反対側15個、同側9個

実施前の姿勢・到達確認と遮眼後の装着

実施前の姿勢・到達確認と遮眼後の装着・場面1
実施前の姿勢・到達確認と遮眼後の装着・場面2
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姿勢・到達確認は検査前の確認です。本試行では病巣同側の手を使用します。場面図の標的は一部を示しており、全24個の配置は下表で確認します。

部位 病巣反対側 C 病巣同側 I
上肢 上腕3+前腕3=6個 探索する腕には置かない
体幹前面 3個 3個
下肢 大腿3+下腿3=6個 大腿3+下腿3=6個
合計 15個 9個

原法は直径2cmの円形標的を面ファスナーで衣服に付ける方法です。病巣と同じ側の手で探索します。「C=左」と固定せず、病巣との関係と使用手を記録します。材料や配置を変える場合は、その条件を明記します。[1][2][3]

03 / Fluff-Test

実施|遮眼してから付け、本人の終了まで観察

図に加えて確認したい実施条件

装着中:本人が個数を数えないよう会話などで注意をそらし、位置や総数を知らせません。標的は衣服に軽い圧で付けます。

探索中:「衣服に付いたものを、すべて取り外してください」と課題を伝えます(説明用の日本語例)。場所を示す声かけや、手を標的まで誘導する介助は加えません。

終了時:固定の制限時間はありません。本人が取り終えたと判断した時点の回収数を確定し、残存位置と終了発言を記録します。安全確保のため中断した場合は、通常の完遂と区別します。

手順は原法・改訂論文の実施条件に合わせます。[1][2]

病巣同側の手による探索と本人の終了判断

病巣同側の手による探索と本人の終了判断・場面1
病巣同側の手による探索と本人の終了判断・場面2
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04 / Fluff-Test

採点|原法の個数と、改訂法の左右差を分ける

C/Iの回収数 計算 臨床での読み方
9/9 60−100=−40.0 反対側が低い。残った部位を優先して確認。
9/6 60−66.7=−6.7 両側とも低く、偏りは小さい。NSU(非空間的低成績)として扱われる組み合わせ。
15/6 100−66.7=+33.3 同側の取り残し。反対側満点だけで終了しない。
13/9 86.7−100=−13.3 両側の回収数は改訂法の正常範囲内。

改訂法の差の境界は丸めに注意が必要です。「−13.3以下なら全て異常」のように単純化せず、回収数の組み合わせを著者の表で照合します。改訂採点表のある著者公開稿を開く。

05 / Fluff-Test

何を予測し、何を生活で確かめるか

触れた範囲と終了判断の観察

触れた範囲と終了判断の観察・場面1
触れた範囲と終了判断の観察・場面2
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探索中は「その部位に手が向いたか」と「触れた後に標的を外せたか」を分けて観察します。検査後に終了判断の理由を聞くと、身体に注意が向かなかったのか、課題を終えたと早く判断したのかを検討しやすくなります。

反対側の探索が少なければ、袖のねじれ、身体の洗い残し、移乗前の腕や足の置き忘れを確認します。身体無視は脳卒中後のADLなどの不良な転帰と関連しますが、Fluff Testの回収数だけで介助量や回復日数を算出することはできません。[4]

取り残し方 次に見る生活場面 区別したいこと
上肢に集中 袖の通り方・袖口・腕の置き場所 腕へ注意が向かない/手が届かない/触覚で分からない。
下肢に集中 ズボンの裾・靴・足の置き直し 前傾の制約や恐怖、疼痛の影響。
両側に多数 清拭の完了判断、長い動作の持続 理解、疲労、探索の計画、身体への到達範囲。
同じ場所を反復 洗った場所・未確認部位の管理 探索済みの場所を保持できているか。
06 / Fluff-Test

介入例|袖と清拭の確認を本人へ戻す

CLINICAL EXAMPLE · 架空例

左上肢の探索が少なく、袖のねじれが残る

観察
着衣後に本人が袖口・肘・肩まわりを確かめるかを見ます。引っ張って肩に負担をかけないようにします。
試す支援
「袖口→肘→肩」の順に反対の手で触れて確認する手順を作ります。最初は一工程ずつ促し、本人が次の部位へ移れるかを見る。
再評価
自分で確認できた部位数、衣服の整え残し、声かけ回数。別の服でも再現するか確かめます。
CLINICAL EXAMPLE · 架空例

全身を洗ったつもりだが、両側に抜けがある

観察
注意の持続、疲労、届く範囲を確認。まず浴室ではなく座位での清拭場面で見ます。
試す支援
上肢→体幹→下肢など、本人が理解できる少数の区分に分けます。終えた部位をカードで示し、次の部位だけを提示。
再評価
抜けた部位、同じ場所の反復、所要時間。疲労が増える前に休息を入れた条件とも比較します。
検査後の更衣場面で自分の身体を確認する支援

検査後の更衣場面で自分の身体を確認する支援・場面1
検査後の更衣場面で自分の身体を確認する支援・場面2
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07 / Fluff-Test

検査の組み合わせ・再評価

評価 役割
BIT 紙面・身体外の探索。
Comb & Razor 頭部・顔面の整容。
CBS 生活に現れる無視の支障。
感覚・運動評価 探索したが気づかない/届かない背景。

改訂採点が追加した視点

CocchiniとBeschinは243人の脳損傷患者のデータを用い、病巣同側の取り残しと、偏りの小さい全体低下も扱う採点を提案しました。片側の合否だけで止めず、両側の回収数を保存する理由になります。[2]

カルテ・申し送り|架空例

評価:右半球病変、右手使用、遮眼・座位。C9/15、I9/9、D=−40.0ポイント。原法の基準に該当。左上肢6個が残り、同部への探索なく本人が終了を申告。

解釈と対応:左上肢への到達と課題理解を別途確認。更衣でも左袖口の確認がない。検査終了後、袖口を確認する手がかりを一つ伝えると確認できた。次回は同条件で評価し、生活では促しを減らして自発的確認をみる。

Fluff Test実施・評価シートのプレビュー
DOWNLOAD / 数と場所を記録へ

探し残しから、次の支援へ。

A4縦・3ページ
① 実施条件・部位別回収数
② 原法の判定・改訂法の換算表
③ 生活場面・支援・申し送り

評価・記録シートを開く ↓

出典をもとに記録欄と配色を整理。実施・採点の詳細は原資料をご確認ください。

REFERENCES

参考文献・実施資料

  1. Cocchini G, Beschin N, Jehkonen M. The Fluff Test: A simple task to assess body representation neglect. Neuropsychol Rehabil. 2001;11:17–31.
  2. Cocchini G, Beschin N. The Fluff test: Improved scoring system to account for different degrees of contralesional and ipsilesional personal neglect in brain damaged patients. Neuropsychol Rehabil. 2022;32:69–83(オンライン公開2020年).
  3. 太田久晶.半側空間無視のみかた.神経心理学.2025;41:80–87.
  4. Embrechts E, et al. The Association of Personal Neglect with Motor, Activities of Daily Living, and Participation Outcomes after Stroke: A Systematic Review. Arch Clin Neuropsychol. 2024;39:249–264.
  5. Priftis K, et al. Visual Scanning Training, Limb Activation Treatment, and Prism Adaptation for Rehabilitating Left Neglect: Who is the Winner? Front Hum Neurosci. 2013;7:360(Fluff Testの実施条件).

掲載図は課題理解のための説明図、生活の事例は架空例です。実施・採点は原資料もご確認ください。

STROKE LAB / Fluff-Test 臨床で使える評価ガイド

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