vol.366:脳卒中後の骨盤アライメントと荷重量に差がある!?  脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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vol.366:脳卒中後の骨盤アライメントと荷重量に差がある!?  脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー

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カテゴリー

バイオメカニクス
 
 

タイトル

脳卒中後の骨盤のアライメントと荷重量 

Relationship between Pelvic Alignment and Weight-bearing Asymmetry in Community-dwelling Chronic Stroke SurviCvorsPMC Suruliraj Karthikbabu et al.(2016)
 
 
 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

・麻痺側外方への骨盤のtilt、上肢活動等難しい方が多い。脳卒中後の骨盤アライメントについて調べてみたいと思った。 
 
 
 

内 容

 

背景

・変化した骨盤のアライメントおよび下肢にかかる非対称な荷重は、脳卒中後の立位および歩行において観察される最も一般的な所見である。
 
・麻痺した下肢に体重を移す能力は、椅子からの立ち上がり、立って歩く、リーチングなどの機能的な動的スキルの前提条件です。
 
・認知機能障害、感覚障害、下肢の運動回復不良、痙縮、weakness、体幹制御不良、および骨盤のアライメント変化は、麻痺側下肢の荷重量の減少に寄与する。
 
・骨盤周囲の体幹筋は、骨盤の正常な姿勢アライメントの必須成分である中枢の安定性を提供する。腹部の最大の筋である外斜筋は、骨盤の中枢の安定性と前方傾斜に関与しています。 
・座位では、体幹の横方向の動きが下肢筋によって制御されるのではなく、体幹筋によってのみ制御されるのに対し、体幹の矢状方向の前方傾斜は股関節伸筋によって補助された。体幹制御が悪い人は、骨盤を後方に固定し、上半身を過度に撓ませて体重を前方に移動させることができます。
 
・脳卒中後、下部腹筋活動の障害は、座った状態で後傾した骨盤を(安定でなく)固定することになり、上部体幹が前方運動を開始する間の受動的な安定性を提供する。これは、麻痺側に向かう側方への骨盤の傾きと起立時の前方への骨盤の傾きが、体幹の制御と適度に相関しており、より良い下肢運動回復を有する慢性脳卒中者において高かったという最近の研究によって支持された。
 
・Kirkerらは、脳卒中後立位における股関節外転筋と内転筋の回復パターンの障害は、左右のバランスの安定性に大きく関与していると述べている。
 
・脳卒中後のバランス能力は、Bergのバランス尺度で測定した場合、前後の体重シフトよりも側方の体重シフト能力と強く相関していた。
 
・触診(PALM)メーターで測定して座って座った状態で外方への骨盤の傾きが過度になった人は、動的座位バランスが悪く、下肢の運動回復が悪い。
 
・我々は、体幹および股関節の筋肉のコントロールが不十分であることが、起立時の骨盤のアライメントの変化の理由であり得ると考えている。 
 
 
 

目的

・研究目的は、慢性脳卒中者における骨盤アライメントと荷重のアシンメトリー(WBA)との関係を見出すことであった。 
 
 
 

方法

・立位において、慢性脳卒中者の側方および前方骨盤傾斜角を、触診(PALM)計器装置を用いて評価した。
 
・WBAのパーセンテージは、2つの標準計量尺度で測定した。 ピアソン相関係数(r)を用いて、骨盤の傾きとWBAとの間の相関を研究した。
 
・112人の参加者のうち、平均年齢は54.7歳で、脳卒中後期間は平均14ヶ月であった。Brunnstromstageの平均は3.7であった。
 
・各患者が30cmの間隔をあけて体重計に足を載せ、立った。患者はできるだけ直立して立って見えるように指示された。 
 
 
 

結果

・側方骨盤の傾斜は麻痺側へ2.47度傾いていた。骨盤の前方傾斜は非麻痺側で4.4度傾斜していた。
 
・立位時に麻痺側への過度の側方骨盤傾斜は、慢性脳卒者における同側下肢の体重保持能力に影響を及ぼし得る。 
 
 
 

私見・明日への臨床アイデア

・脳卒中後の患者に対して、出来る限り均等な荷重をかけたい場合に、骨盤帯の対称的な運動の獲得は重要である。立ち上がりに関しても、立つ以前に非対称性があるため、均等な荷重下での立ち上がり~立位が行いづらい方が多いと思われる。上下肢の動作の獲得において中枢部の対称的な運動の獲得は重要であると考える。 
 
 
 

氏名 覚正 秀一

 

職種 理学療法士

 

 
 
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