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Vol.614.視覚的な追従能力(Visual tracking)に及ぼす加齢の影響とは? 脳卒中リハビリ論文サマリー

年齢と視覚的追跡能力(見出し)

 

 

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カテゴリー

 

神経系・アイトラッキング・視覚的注意

 

タイトル

●視覚的な追跡能力(Visual tracking・アイトラッキング)に及ぼす加齢の影響とは? 脳卒中リハビリ論文サマリー

 

●原著はVisual Tracking in Development and Agingこちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●臨床では視野やある方向への眼球の動きづらさなど眼球運動の問題を抱える方を多く見受ける。そもそも退行性変化としてどのように変わっていくのか学びたく本論文に至る。

 

内 容

 

背景

 

●動くターゲットはスムーズな追跡とサッカードの組み合わせで視覚的に追跡されます。人間の視覚的な追跡運動は注意に依存するものであり、発達するのに何年もかかり、その機能的成熟は少なくとも思春期半ばまで達成されません。成熟後、追跡パフォーマンスは老化とともに低下し、50歳以上の被験者では観察可能な変化が起こります。本研究では標準化された手順と幅広い年齢範囲のサンプルを使用し、視覚的な追跡パフォーマンスの年齢依存性を説明しようとしました。

 

方法

 

●7〜82歳(男性39%)の186名の被験者が研究に参加しました。すべてのテストは、米国ニューヨーク州ニューヨークのワイルコーネル医科大学(WCMC)にあるCitigroup Biomedical ImagingCenterで実施されました。被験者は、視覚追跡と単純な視覚操作の反応時間テスト(simple reaction time:SRT)パフォーマンスについてテストされました。視覚追跡テストは、予測可能な方法で動くターゲットを追跡しながら、被験者の目の動きを測定しました。

 

●被験者は、刺激提示と統合されたビデオベースのアイトラッカーで円形の視覚追跡タスクを実行しました。キャリブレーションで使用された固定点に視線を戻すようにしました。タスクは、被験者が顎頭を安定させて座った状態で通常の照明のある部屋で実行されました。

 

結果

 

視覚的追跡能力と年齢の関係性の結果

●予測可能な視覚追跡課題においての年齢依存の改善とパフォーマンスの低下を特徴づけました。視覚追跡パフォーマンスの大きな個人間の変動は年齢を超えて見られました。最も速い視覚追跡能力の発達は幼児で起こりました。パフォーマンスの変化は加齢により再び低下しましたが、子供の頃よりも遅い速度でした。視覚追跡の予測能力は生後1年以内に急速に発達し、今回の結果はこの能力が老後まで十分に維持されていることを示しています。

 

● 同じ被験者内においてSRT(反応時間テスト)のパフォーマンスの年齢依存性の改善と低下、および性差を示した大規模研究の本質的な発見を再現することができました。視覚追跡能力とSRTパフォーマンスも両方とも注意力に依存しています。年齢の影響を差し引くと視覚追跡能力とSRTパフォーマンス間に相関関係は見つかりませんでした。SRTのパフォーマンスはほとんど独立しており、このような分離は2つの行動の予測的性質と反応的性質の違いを示している可能性があります。

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

●高齢者では中心視のまわりの明瞭に認識できる範囲である「有効視野」が通常4~20度ほどの範囲だが狭小しそれとは別に反応時間も遅延すると言われる。最近では、子供の周辺視野の狭小化も見られている。つまり加齢による要因だけではない。車社会の現在、そのような有効視野・周辺視野等の評価練習も重要である。

 

執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表

・国家資格(作業療法士)取得

・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務

・海外で3年に渡り徒手研修修了

・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆

 

併せて読みたい【視覚、加齢(年齢)】関連論文

 

Vol.547.脳卒中患者の加齢に伴う視覚的問題への介入

 

Vol.498.脳卒中者は眼球運動に無駄が多い!?視覚が動作に及ぼす影響

 

Vol.503.眼球運動障害と脳卒中 -視機能の基礎を学ぼう-

 

 

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