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Vol.498.脳卒中者は眼球運動に無駄が多い!?視覚が動作に及ぼす影響

 

 

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カテゴリー

 

脳科学

 

タイトル

●脳卒中者は眼球運動に無駄が多い!?視覚が動作に及ぼす影響

 

●原著はEye Movements Interfere With Limb Motor Control in Stroke Survivorsこちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●脳卒中患者では多くの方が眼球運動障害を呈している。しかし、眼球は適宜評価のしづらい箇所の為、見過ごされている可能性が高い。眼球運動障害が実際どの程度動作に影響を与えているのか学ぶべく本論文に至る。

 

内 容

 

背景

 

●日常生活の中で、人は環境から視覚情報を積極的に収集するために、数千の自発的な眼球運動を行っている。「視覚的検索」は、運転、歩行、食事の準備などの機能的活動中に手足と体の動きのパフォーマンスに必要な情報を収集する。

 

●ほとんどの脳卒中者は、これらの機能的運動課題の実行に困難を抱えており、リーチ動作を計画するために多くのサッカード(急速眼球運動)を必要とする患者は、運動能力が低いことが最近示されました。

 

●ここでは、サッカードが脳卒中者の到達運動の速度と滑らかさを妨げるかどうか、および過度のサッカードが機能的課題の実行の困難さに関連しているかどうかを調査しました。

 

 

方法

 

●ロボットデバイスとアイトラッキングを使用して、脳卒中者と年齢を合わせたコントロール群でTMT中のリーチ動作パフォーマンスと眼球運動を調べました。脳卒中患者の心身機能状態に関してはStroke Impact Scale (SIS)を使用して調べました。

 

●上の図のように参加者は水平面上でターゲット(半径1.0 cm)にリーチ動作を実行することで、TMTをできるだけ早く完了するように指示された。数値テスト(TMT-A)では、25の数(1、2 、3、…、25)を順々に辿っていきました。認知的に困難な英数字テスト(TMT-B)では、参加者は13の数と12のローマ字(1、A、2、B、…、13)間で交互に線を引きました。参加者が誤ったターゲットに手を動かした場合、前のターゲットが赤に変わり、参加者は続行する前に手を前の正しいターゲットに戻すように指示されました。ロボットは手の動きを支援したり、抵抗したりしませんでした。

 

 

結果

 

●多くの脳卒中患者(視野欠損や視空間無視なし)がTMTテスト中に異常に多くのサッカード(急速眼球運動)を行い、これらの過度のサッカードが課題パフォーマンス低下を予測することを示した。これは視覚探索障害が視覚運動能力を混乱させる可能性があることを示唆している。

 

●運動中にサッカードの数は、リーチ到達速度の低下、到達の滑らかさの低下、タスクの実行の困難さと強く関連していることもわかりました。

 

●コントロール群と比較して、脳卒中者は進行中のリーチ動作中に多くのサッカードを作り、これらのサッカードのほとんどは、リーチ動作速度の一時的な低下に先行していた。また、運動中にサッカードの数は、到達速度の低下、到達の滑らかさの低下、タスクの実行の困難さと強く関連していることもわかりました。

 

●調査結果は、眼と四肢の動きの間の脳卒中後の干渉が機能的な課題を実行する困難さに関わっているかもしれないことを示しています。これは、眼球運動の障害のある組織の治療を目的とした介入が脳卒中後の機能回復を改善する可能性があることを示唆しています。

 

 

 

 

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

●眼球運動障害が動的パフォーマンスに影響を与えている事が示唆された。最近では、Tobii glassesのように比較的安価で、眼球運動の評価を出来る機器も出てきており、動的場面の眼球運動評価も実施可能となってきている。視覚情報は強力であり、その混乱は動作に少なからず影響を与えるため、眼球の適切な運動、眼球と頭頚部の分離運動、眼球運動と四肢の動きのリンクと臨床で意識して介入していきたい。

 

 

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