Comb & Razor Testとは?|半側身体無視の実施方法・採点・カットオフ【PDF評価付き】 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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Comb & Razor Testとは?|半側身体無視の実施方法・採点・カットオフ【PDF評価付き】

STROKE LAB / ASSESSMENT GUIDE実施 → 解釈 → 介入

Comb & Razor

半側身体無視の評価

整容の左右差を、行動で捉える。

髪をとかす・顔を整える動作を左右に分けて数える検査です。頭部への注意の偏りを、毎朝の「自分で確認できる整容」につなげます。

実施前の条件確認

実施前の条件確認・場面1
実施前の条件確認・場面2
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30秒ずつくし+ひげ剃り/化粧課題
平均B<−0.11左−右の改訂式での基準
L・R・A左・右・判別困難を別記

医療・リハビリ専門職向け | 内容確認:2026年11月4日

01 / Comb-Razor

何を測る検査か

Comb & Razor Testは、頭髪・顔面への行為の偏りから半側身体無視を調べる検査です。くしと、ひげ剃りまたは化粧用具を用います。紙面上の探索が良くても、整髪や顔拭きの片側が残る人に実施する意味があります。1997年の開発報告と2000年の採点改訂が基礎です。[1][2]

分かるのは主に頭部・顔面への行為です。片側の袖を忘れる、足を置き去りにする問題は、Fluff Testや実際の更衣・移乗を加えて調べます。

02 / Comb-Razor

実施の準備と、2課題の進め方

  1. 道具と動作の条件をそろえる

    安定した座位で、頭・顔へ手を運べる範囲、痛み、感覚、道具の理解を確認。使用手、髪型、普段の整容習慣、鏡の有無を記録します。ひげ剃りは刃を保護した器具による模擬動作とします。

  2. くしで30秒間の整髪動作

    道具を提示して使用動作を求めます。終了までの反応を観察し、途中で左右を指定する声かけは加えません。

  3. 別の30秒で顔面の課題

    原報告では男性にひげ剃り、女性に化粧課題を用いています。本人の習慣に合わせて変更した場合は、用具と変更内容を記録します。

  4. 回数と経過を照合する

    どちらから始め、反対側へ移ったか、同じ場所を繰り返したか、いつ止まったかを記録。検査後に声かけで変わるかを調べる場合は、補助なしの成績と分けます。

時間、道具、採点は採用する実施資料にそろえます。[2][3][4]

くし課題の提示と観察

くし課題の提示と観察・場面1
くし課題の提示と観察・場面2
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顔面課題は、次のいずれか一つ

図の①・②は選択肢です。くしに加えて、化粧またはひげ剃りの課題を行います。2種類の顔面課題を続けて行い、3課題を平均する方法ではありません。

顔面課題の選択肢:化粧またはひげ剃り

顔面課題の選択肢:化粧またはひげ剃り・場面1
顔面課題の選択肢:化粧またはひげ剃り・場面2
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03 / Comb-Razor

採点|まず課題別に計算し、その平均を出す

本人の左右で観察し課題別に記録

本人の左右で観察し課題別に記録・場面1
本人の左右で観察し課題別に記録・場面2
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数えるのは道具を当てた部位です。右手で左側の髪をとかした動作はLに記録します。顔の正面など、左右を判別できない動作はAとして残します。図の記録用紙は模式図で、実際には各課題のL・R・Aを分けます。

課題 架空の回数 計算
くし L4・R14・A2 (4−14)/20=−0.50
化粧 L6・R10・A4 (6−10)/20=−0.20
2課題平均 課題別のBを平均 (−0.50−0.20)/2=−0.35

この例は−0.11未満です。左側への整容動作が少ないことを示すため、左への到達範囲と日常の整え残しを確認します。−0.35を「35%の重症度」とは読みません。

計算で間違えやすい点:2課題の回数を先に合算すると、回数の多い課題の影響が強い別の値になります。分母が0なら算出不能。片方が未実施なら、2課題平均は出さず実施した課題の値を残します。

本記事とPDFは、太田(2025)に示された左−右の式と2課題平均に統一しています。平均Bが−0.11ちょうどの場合は「−0.11未満」には含めません。[3]

04 / Comb-Razor

0に近ければ良い、とは限らない

結果の例 何が起きているか 次に見ること
L10・R10・A0:B=0 左右へ同じ回数の行為が向かう。 日常の整容も仕上がるか。
L0・R0・A20:B=0 正中付近だけの動作でも左右差は0。 側方へ動けるか、道具理解、開始・継続。
L1・R1・A0:B=0 左右差はないが、動作は2回だけ。 疲労、動作開始、停止の理由。
くしは右偏り、顔は左偏り 平均で打ち消されることがある。 課題別の結果と習慣・可動域を照合。

旧式の左反応割合の基準0.35と、本記事の改訂式−0.11は別指標です。また右−左で計算し百分率で示す資料もあります。報告には式を添えます。[3][4]

05 / Comb-Razor

結果から生活を見通し、介入を決める

右への偏りが強ければ、左の髪・頬・口角が整え残される可能性を考えます。まず普段の洗面で、本人が終わりと判断した時点の仕上がりを確認します。検査値だけで全身の身体無視や将来の介助量まで決めず、頭部で見つけた偏りを具体的な動作へつなげます。

CLINICAL EXAMPLE · 架空例

右の髪を何度もとかし、左へ移る前に終える

確認
痛みなく左頭部へ手が届くかを確認。日常の整髪でも左が残るかを観察します。
試す支援
「右→左→仕上がり確認」の短い順序を共有。鏡を理解して使える人には、鏡で確認する一工程を追加します。
声かけ
「左もやって」だけでなく、「いったん止めて、左の耳の上から整えましょう」と次の動作を一つ伝えます。
再評価
左へ自分で移った回数/整容の機会、整え残し、必要な促しを記録。
CLINICAL EXAMPLE · 架空例

くしは偏らないが、顔拭きの左口角が残る

確認
顔面の感覚、道具、痛み、鏡の利用条件を確認します。
試す支援
安全なタオルで頬→口元→反対側という確認順を作り、本人が触って仕上がりを確かめます。
再評価
拭き残しと、本人が残りに気づくかを測る。くしの点数だけで支援を終了しません。
日常の整容で残りを確認し支援する

日常の整容で残りを確認し支援する・場面1
日常の整容で残りを確認し支援する・場面2
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図は次の動作を一つ伝える支援例です。左右・開始位置は、実際に整え残した部位に合わせます。

06 / Comb-Razor

ほかの検査・研究・再評価

併用する評価 確認すること
BIT 机上・身体外の探索にも偏りがあるか。
Fluff Test 頭部以外の体幹・四肢も探せるか。
CBS・実生活観察 更衣、食事、移動などの支障と支援量。

原著と採点改訂の意義

開発研究は身体無視と身体外の無視が一致しない例を示しました。改訂式は左右への行為の偏りを捉えるための工夫です。点数を、髪型や動作量などの条件と併せて読めるようにします。[2]

身体無視と生活機能の関連

身体無視の系統的レビューでは、脳卒中後の運動・ADLなどの不良な転帰との関連が報告されています。臨床では、整容以外の身体の扱いも確認する理由になります。Comb & Razorの値から個人の転帰を計算する研究ではありません。[5]

カルテ・申し送り|架空例

評価:各30秒、右手使用。くしL4/R14/A2、B=−0.50。パフL6/R10/A4、B=−0.20。平均B=−0.35(左−右の式)。

生活・対応:朝の整髪で左耳上が残る。痛みなく到達できることを確認。検査終了後、開始部位を一つ伝えると左へ移れた。次回は同じ条件で評価し、自発的に左へ移るかと促しの回数も確認する。

Comb & Razor評価・集計シートの実物プレビュー
DOWNLOAD / 実施から申し送りまで

数えた動作を、そのまま記録へ。

A4縦・2ページ
① 手順・L/R/A・課題別B・平均と判定
② 動作の経過・整え残し・支援と再評価

評価・記録シートを開く ↓

左−右の式に統一。原資料へのリンクはPDF内にも掲載しています。

REFERENCES

参考文献・実施資料

  1. Beschin N, Robertson IH. Personal versus extrapersonal neglect: a group study of their dissociation using a reliable clinical test. Cortex. 1997;33:379–384.
  2. McIntosh RD, et al. Improving the clinical diagnosis of personal neglect: a reformulated comb and razor test. Cortex. 2000;36:289–292.
  3. 太田久晶.半側空間無視のみかた.神経心理学.2025;41:80–87.
  4. Priftis K, et al. Visual Scanning Training, Limb Activation Treatment, and Prism Adaptation for Rehabilitating Left Neglect: Who is the Winner? Front Hum Neurosci. 2013;7:360.
  5. Embrechts E, et al. The Association of Personal Neglect with Motor, Activities of Daily Living, and Participation Outcomes after Stroke: A Systematic Review. Arch Clin Neuropsychol. 2024;39:249–264.

正式な実施・採点には使用版の正規資料を用います。掲載図は課題理解のための説明図、生活の事例は架空例です。介入例の回数・時間・目標は個別に設定する実践案で、検査の判定基準ではありません。

STROKE LAB / Comb-Razor 臨床で使える評価ガイド

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