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vol.20: 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー:ヒトの脳の皮質網様体路:拡散テンソル画像を用いた研究

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カテゴリー

脳画像,脳科学

 

 

 

タイトル

ヒトの脳の皮質網様体路:拡散テンソル画像を用いた研究
Corticoreticular pathway in the human brain: Diffusion tensor tractography study←Pubmedへ
Yeo SS et al:Neurosci Lett. 2012 Feb 2;508(1):9-12
 

 

 

内 容

背景・目的

●皮質網様体路は姿勢制御や移動能力に関与する

 
●ヒトの脳における皮質網様体路の解明を行った研究は過去にない

 
●本研究は,拡散テンソル画像を用いてヒトの脳の皮質網様体路を同定することを目的とした
 

 

 

方 法

●対象は24名の健常者

 

●拡散テンソル画像は1.5テスラのMRI装置を用い,撮像断面はACPC線に平行としスライス厚は2.3㎜とした

 
●皮質網様体路を同定するために,ROI(関心領域)は延髄の網様体に設定した.第一ROIは中脳被蓋,第二ROIは運動前野(ブロードマンarea6)に設定した.異方性度(FA)や平均拡散能(MD)、皮質網様体路の線維量を測定した
 

 

 

結 果

●下の図に示すように,運動前野から始まる皮質網様体路は皮質脊髄路の前方を通り,放線冠や内包後脚を通って下降する

 
●中脳や橋では被蓋を通り,橋延髄網様体へ向かう

 
●半球間でFA値やMD値,線維量は違いがみられなかった(p>0.05)
 
 
中村 添付
出典:Yeo SSら2012

 

図:32歳男性の皮質網様体路(青色)と皮質脊髄路(赤色)の経路

 

 
 

考 察

●いくつかの研究で運動前野が皮質網様体路の起始であることを報告しているが,ヒトの脳で皮質網様体路を同定した報告はない

 
●Freundらは運動前野の損傷と近位筋弱化に関する報告をし,Miyaiらは中大脳動脈領域の脳梗塞患者において運動前野の損傷が回復に関与するか比較検討している.その報告では運動前野の損傷を含まない脳梗塞患者は含む患者よりも移動能力や股関節の運動機能の回復が良好だったとしている

 
●皮質網様体路の起始として主要な領域はブロードマンarea6のためここを関心領域に設定し,本研究では皮質網様体路のすべてではないが大部分の皮質網様体路を同定することができた
 

 

 

明日への臨床アイデア・感想

●数年前に宮井先生が発表された論文で運動前野を損傷した症例の運動予後が不良であるという論文を読み,その論文がこの論文の引用文献に記されている

 
●中大脳動脈領域の脳梗塞症例では、運動前野を直接障害されていない場合でも皮質網様体路の途中経路(放線冠レベル、内包レベル)の障害により姿勢制御障害や移動能力低下を呈する

 
●姿勢制御障害の有無はこのように画像でも判断でき,臨床での症状とすり合わせて確認する必要があると考える

 
●姿勢制御に必要な下行路は脳幹レベル以下にもあるため,それらの下行路を利用した治療プログラムの立案が必要となってくるだろう
 

 
 

氏名 中村 学

職種 理学療法士

 

 

 
 
 
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