2017.11.09神経系
vol.222:筋疲労と皮膚二点識別覚 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
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カテゴリー
神経系
タイトル
健常成人における筋疲労後の二点識別覚の変化
Comparisons of changes in the two-point discrimination test following muscle fatigue in healthy adults. ?PubMed Han J J Phys Ther Sci. 2015 Mar;27(3):551-4.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・筋疲労が皮膚感覚である二点識別覚に影響を与えるということが意外で、とても興味深かったため、読みたいと思った。
内 容
背景・目的
・動きに対する感覚情報は皮膚、関節、筋から得られる。
・しかし、感覚は年齢、体重、皮膚温や筋疲労などに影響されることがわかっている。
・筋疲労が皮膚二点識別覚にどういった影響を与えるかはまだ十分に研究されていない。本研究は筋疲労と二点識別覚の関係性を検討する。
方法
・34名の健常成人
・筋疲労は最大筋力の50%を維持できなくなった時点とした。
・閉眼にて二点識別覚を検査した。
結果
表:実験結果 Han J (2015)より引用
・筋疲労後に二点と識別できる距離は上肢と下肢ともに増大していた。これは二点識別覚の感度が低下していることを意味する。
・筋疲労後、女性の方が男性に比べて二点識別覚の低下が有意に大きかった。
・下肢と上肢の比較では下肢の方が筋疲労後の二点識別覚の低下が大きかったが、有意差はなかった。
私見・明日への臨床アイデア
・筋疲労後に二点識別覚の低下が認められることがわかった。皮膚からの求心情報も姿勢保持や安定した動作にとって非常に重要である。臨床では過度の運動後に二点識別覚の低下が起こることを頭にいれ、疲労後の転倒リスクなども考慮してリスク管理に臨みたい。
職種 理学療法士
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国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂院にて10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
著書はアマゾン理学療法1位 単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
ナレッジパネル→こちら
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