2017.08.25歩行
vol.171:VRと二重課題トレッドミルトレーニング 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
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カテゴリー
歩行
タイトル
脳卒中者の歩行に対するVRを使った二重課題トレッドミルトレーニングの効果:無作為化比較試験
Virtual dual-task treadmill training using video recording for gait of chronic stroke survivors: a randomized controlled trial.
?pubmed Kim H J Phys Ther Sci. 2015 Dec;27(12):3693-7. doi: 10.1589/jpts.27.3693.
本論文を読むに至った思考・経緯
・昨今のテクノロジーの進歩はすさまじく、リハビリ業界にも様々な形で介入してくること予想される。VRもそのひとつであり、今回VRを使用した二重課題トレーニングの論文をみつけ、読んでみたいと思った。
論文内容
論文背景・目的
・脳卒中者の退院を考える際、歩行能力の向上だけで実生活が送れるとは限らない。歩きながら認知的な課題をどう処理できるかが実用性の高い、生活するうえで必要な歩行スキルとなる。
・VR(virtual reality)を使用した歩行練習は近年研究テーマとなっており、本研究もVRを使用した二重課題トレッドミルトレーニングの効果を検証する。
研究方法
・40人の10m歩行が可能な脳卒中者
・対照群は一般的な理学療法を1日1時間、週に5回、4週間行った。
・VR群は上記理学療法に加え、VRの二重課題トレーニングを1日30分間、週3回、4週間行った。
・見る動画はスーパーマーケットでカートを押すといったもので、事前に記憶した5つの物品を動画のなかから探すといった課題を行った
研究結果
表:実験結果
Kim H (2015)より引用
・両群ともに介入前後の歩行速度、ケーデンス、麻痺側の歩幅と重複歩の時間・長さともに有意な改善がみられた。また、群間の有意差もVR群に見られた。
私見・明日への臨床アイデア
・VRでの二重課題トレッドミル歩行によって歩行パラメータに有意な改善、群間の差がみられた。今後VRを使ったリハビリテーションが増えてくることは明白であり、対応できる順応性が求められる。
・実生活を意識した介入だが、アウトカムが歩行に絞られていた。IADLなどに効果がなかったか次の研究に期待したい。
職種 理学療法士
病院内 スタッフ育成サポート
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国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂院にて10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
著書はアマゾン理学療法1位 単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
ナレッジパネル→こちら
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