2017.12.22バイオメカニクス
vol.241:股関節と骨盤の動きとインピンジメント 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
股関節と骨盤の動きとインピンジメント
Hip kinematics and kinetics in persons with and without cam femoroacetabular impingement during a deep squat task?PubMed JJ Bagwell et al.(2016)
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・人はそれぞれの可動域制限やマッスルインバランス、インピンジメントなどに影響を受け、動作を変えると思われる。何故そのように動くのかということに興味があり、効率的に動くための評価・治療の考察の一助になればと本論文に至る。
内 容
背景
・先行研究では、大腿寛骨臼のインピンジメントのある人は機能的タスク中に、健常者と比較し股関節および骨盤の運動が変化する可能性があることが示されている。
目的
・研究目的は、大腿寛骨臼インピンジメントを有する人と痛みのないコントロール群との間の股関節と骨盤の運動学と動力学を深いスクワット課題中に比較することであった。
方法
・カム型の大腿寛骨臼インピンジメントのある人15人と、インピンジメントのない15人が、深いスクワット課題を行った。
・ピークの股関節屈曲•外転•内旋および平均股関節伸筋、内転筋および外旋筋モーメントを定量化した。
結果
・大腿寛骨臼インピンジメントのある人は、股関節内旋の減少を示した。(15.2°(SD 9.5°)対9.4°(SD 7.8°))
・大腿寛骨臼インピンジメントのある人はより大きい骨盤の前傾を股関節屈曲時に示した。(12.5°(SD 17.1°)対23.0°(SD 12.4°))
・大腿寛骨臼インピンジメントのある人は、股関節の伸展モーメントの減少を示した。(0.56 Nm / kg対0.45 Nm / kg)
・スクワット課題中のカム程度およびピーク股関節内旋の度合いは、逆相関していた。
私見・明日への臨床アイデア
・股関節のインピンジメントは立ち上がり動作など股関節屈曲を必要とする動作に関わると思われる。インピンジメントを起こさないように、代償動作が見られることが推察される。インピンジメントを起こしている患者を評価する際に、股関節の内旋の可動域や大腿寛骨リズムも見ていく必要性を感じた。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
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国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂院にて10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
著書はアマゾン理学療法1位 単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
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