vol.202:立ち上がり動作-股関節外転位・中間位の比較- 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
通常の立ち上がりと股関節外転位での立ち上がりにおける中殿筋と大腿直筋の筋活動の比較
Comparison of the gluteus medius and rectus femoris muscle activities during natural sit-to-stand and sit-to-stand with hip abduction in young and older adults?PubMed
Eun-Mi Jang J Phys Ther Sci. 2015 Feb; 27(2): 375–376.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・臨床コースにて立ち上がり動作に着目した。今回股関節外転位と中間位での比較をした論文を見つけ、興味を持ったため読もうと思った。
内 容
背景・目的
・高齢になるにつれ立ち上がり動作が困難となり、施設入所を余儀なくされる利用者様も多い。そのため、立ち上がり動作の筋活動を研究することは臨床に役立つと考えた。
・本研究は立ち上がり動作時の中殿筋と大腿直筋の筋活動を股関節外転位、中間位の2パターン、さらに高齢女性と若年女性で比較する。
方法
・15名の若年女性と15名の高齢女性
・筋電図電極を中殿筋と大腿直筋に貼付
・股関節外転位での立ち上がり、中間位での立ち上がりをランダムに実施させた。
結果
単位は%
Eun-Mi Jang (2015)より引用改変
・若年女性の中殿筋は、股関節中間位に比して外転位で有意に活動が大きかった。大腿直筋は股関節の肢位に影響を受けなかった。
・高齢女性の中殿筋は股関節中間位に比して外転位で有意に活動が大きかった。大腿直筋は股関節中間位で有意に活動が大きかった。
私見・明日への臨床アイデア
・股関節外転位での立ち上がりは中殿筋の活動を高めることが示唆された。中殿筋の活動が弱く、大腿直筋有意の利用者様に対し、外転位での立ち上がりは有効かもしれない。
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023)