2019.08.20バイオメカニクス
vol.396:脳卒中患者の呼吸機能に対する腰椎安定化エクササイズの効果 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
療法士専門系
タイトル
脳卒中患者の呼吸機能に対する腰椎安定化エクササイズの効果
The effect of lumbar stabilization exercise on the pulmonary function of stroke patients.PubMed Dae-Sik Oh, PT, MD, Si-eun Park, PT, PhDJ. Phys. Ther. Sci. 28: 1896‒1900, 2016
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・呼吸機能と腰椎の関係性について知識を深めたかったため。
内 容
背景・目的
・脳卒中患者に関して、様々な呼吸療法が報告されているが、一般的な運動療法の臨床応用に関する研究が不足している。
・本研究では、脳卒中患者の呼吸機能に対する腰椎安定化エクササイズ(LSE)の効果を確認することを目的とした。
方法
・脳卒中患者37人を無作為に2つのグループ分けた。
・LSE群:一般的な理学療法を30分間行った後に、LSEを行った。
・GPT群:一般的な理学療法を30分間行った後に、神経発達治療、マット、歩行訓練などを行った。
・介入は週3回、計8週間行った。
・評価項目:FVC(努力性肺活量)、FEV1(1秒量)、FEV1 / FVC(1秒率)、PEF(ピークフロー値)
結果
・LSE群はFVC、FEV1、FEV1 / FVC、PEFで有意差を示した。
・GPT群はFEV1 / FVCでのみ有意差を示した。
考察
・この研究では、腰椎安定化エクササイズが脳卒中患者の呼吸機能に効果を有することを示した。
私見・明日への臨床アイデア
・吸気筋トレーニング(inspiratory muscle training;IMT)が脳卒中でも有用であることが報告されている。体幹の問題を呈する脳卒中患者においては、腰椎の動的安定性を図ることで、トレーニングをより有効に行えると改めて考えることができた。
職種 理学療法士
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