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Vol.577.前庭機能障害患者の頸部筋と咀嚼筋の筋電図の特性とは?

 

 

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カテゴリー

 

脳科学、前庭、脳卒中

 

タイトル

●前庭機能障害を有する患者の胸鎖乳突筋と咀嚼筋の筋電図上での特性とは?

 

●原著はElectromyographic activity of sternocleidomastoid and masticatory muscles in patients with vestibular lesionsこちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●前庭系の問題を生じている患者において、胸鎖乳突筋の過緊張が観察された。頸部筋は咀嚼嚥下とも関わるため、それらに前庭系の問題がどのように・どの程度影響しているのか気になり本論文に至った。

 

内 容

 

背景

 

●メニエール病の患者は、顎関節症および頭部・頸部・下顎に関わる症状にも苦しむ方もいます。前庭機能と顎・口腔機能(および機能不全)の複合評価は頭と顔面に症状のある患者のグローバルな評価で明らかになります。しかし、メニエール病または前庭障害のある患者の頸部および顎の筋活動に関する定量的評価は報告されていません。

 

●この研究では、前庭病変のある被験者の咀嚼筋と頸部筋の筋電図特性を評価しました。

 

 

方法

 

●咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋の表面筋電図検査を、メニエール病の19人の患者、急性末梢前庭病変の12人の患者、および性別と年齢を一致させた19人の対照被験者で実施しました。

 

●実験プロトコルは静止時の記録と自発的な最大の食いしばりで構成されていました。記録の間、患者は頭部のサポートはなく、座位を取り、自然な直立姿勢を維持するように求められました。

 

 

結果

 

図参照:Electromyographic activity of sternocleidomastoid and masticatory muscles in patients with vestibular lesions

 

●最大の自発的食いしばりの間、末梢前庭病変を有する患者は胸鎖乳突筋の最高の共収縮を示し、対照被験者は最小の値を示し、メニエール病の患者は中間の値を示した。 対照被験者は、他の患者グループよりも標準化された筋肉活動が大きかった。

 

●末梢前庭病変のある患者では摂食中の頭の位置と嚥下中の頭の位置を制御するために、歯を食いしばっている間の胸鎖乳突筋の共収縮の増加が必要になる場合があります。

 

● 結論として、最大の自発的な歯の食いしばりの間、前庭の変化を伴う患者は、対照群よりも頸部筋の過活動と咀嚼筋の不活動の両方があるようです。結果は、前庭病変のある患者のより包括的な頭頸部評価の重要性を強調しています。

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

●矢状面上では上位頸椎・頭部の伸展、下位頸椎の屈曲として胸鎖乳突筋は作用します。要はHead Forward 姿勢です。この姿勢は、咀嚼・嚥下の機能低下を誘発します。頭頸部の姿勢制御の補償として胸鎖乳突筋はじめ頸部筋が過活動となっている可能性もあり、正しい頭頸部のアライメント下でのコントロール、頭頸部の関節運動・筋感覚の再学習、眼球との協調運動は重要と言えます。

 

執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表

・国家資格(作業療法士)取得

・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務

・海外で3年に渡り徒手研修修了

・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆

 

併せて読みたい【前庭 咀嚼】関連論文

 

vol.374:前庭病変を有する方の筋電図  脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー

 

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