【2022年】Motor Activity Log 評価:モーターアクティビティーログとは?脳卒中後の重度麻痺にも活用!
【Motor Activity Log:評価用紙】
目次
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タイトル
●重度上肢麻痺の脳卒中患者に対するMotor Activity Logとは?
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
●臨床において生活場面の手の使用状況の評価としてMALを頻用する。しかし、重度麻痺患者ではスコアが付きづらく、その変化を感じづらい。重度麻痺患者に対するMALの論文に興味を持ち読むに至る。
内 容
背景
●Motor Activity Log(MAL)と機能障害が重度の方用のMAL(LF-MAL)は、脳卒中患者の日常生活での麻痺側上肢の使用頻度と動きの質を評価するために使用されます。
●この研究では、Rasch分析を使用して、脳卒中患者のMALおよびLF-MALの心理測定学的特性を調べました。
方法
●MALとLF-MALには、使用頻度(AOU)と動きの質(QOM)の2つのスケールが含まれます。 Rasch分析を使用して、MALおよびLF-MALの一次元性(複数の項目群が、その構成概念をはかるのに適切かどうか)、課題難易度の階層、ターゲティング、信頼性、および課題による求められる機能の差異を調べました。
結果
●軽度~中等度の障害を有する脳卒中患者403名において上肢MALを評価、重度麻痺患者134名に対する低機能患者用MAL(LF-MAL)を評価した。改訂されたMALおよびLF-MALは一次元スケールであり、カテゴリはうまく機能し、優れた評価信頼性で患者の特性によってバイアスは受けないようであった。MALとLF-MALは両方とも床効果はあるようであった。
●さらなる研究により、脳卒中患者の実際の状況での活動のパフォーマンスを評価するための簡単な項目が追加される可能性があると思われます。
私見・明日への臨床アイデア
●脳卒中重度麻痺患者の日常生活上の麻痺側の参加を示す指標で、適切な課題でその変化量を十分に示せる世界的指標はほぼない状態であると思う。ADOC-Hなどのアプリを使用して個々に応じた評価が現時点では患者の変化を追えるデバイスとなっているか。重度麻痺患者に適切な日常生活課題、その介入を臨床では突き詰めていきたい。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 4万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018)