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【2022年版】エリーテスト(ELY test)は整形外科や脳性麻痺児の大腿直筋の機能異常の評価に有効!?適中率を探る。

 

 

 

一連の股関節検査を記事とYouTube動画でしっかり理解できます。↓↓↓

 

元サイトで動画を視聴: YouTube.

 

 

 

論文に入る前に

 

 

学生さん
学生さん
エリーテストって整形外科で習ったんですが、
あれは大腿直筋群の短縮評価のみで活用できるんですよね?

ストロボ君
ストロボ君
確かに。日本だと整形外科テストで有名ですが、世界では神経系の評価でもよく活用されるんです。
詳しく解説しますね!!

 

 

エリーテスト【ELY’s test】とは?

 

 

目的

 

 

Elyテストまたはダンカンエリーテスト(Duncan-Ely)は、大腿直筋の痙縮や短縮を評価するために使用されます。

 

実施方法

 

患者はリラックスした状態でうつ伏せになります。

 

セラピストは患者の横に立ち、テストする脚の側に立ちます。片方の手は腰に当て、もう片方の手は脚の踵部分を持ちます。膝を受動的に急速に曲げます。踵が臀部に触れるまで実施します。※整形外科テストにおいては急速に曲げる事が必須ではありません。

 

両側をテストして比較します。かかとが臀部に触れず、テストした側の腰がベッドから挙上し、患者が腰や脚に痛みやしびれを感じれば、テストは陽性です。

 

 

 

エビデンス

 

エリーテストの感度は56%~59%、特異度は64%~85%という研究結果があります。

エリーテストは臨床的によく行われますが、大腿直筋の痙縮に対する陽性の重要性は不明です。

 

Perryらは、エリーテストは多くのCP対象者の大腿直筋と腸骨の両方に筋電図(EMG)反応を誘発するため、大腿直筋の緊張や痙性の特異的な指標とはならないことを示しました。

 

Chambersらは、Elyテストは大腿直筋のEMG活動の異常に対する予測値を持たないと報告しています。

 

ストロボ君
ストロボ君
脳卒中や脳性麻痺の患者の場合、痙縮の範囲は大腿直筋に限局せず、多くに広がっていることが一般的です。

したがって整形外科のように大腿直筋のみをテストで補うのは難しいかもしれませんね。

 

それでは論文紹介に入ります。


 

 

 カテゴリー

 

神経系

 

タイトル

●ELYテストは大腿直筋の機能異常の評価に有効!?ELYテストによるEMG評価及び運動学的データ異常の陽性適中率

 

●原著はClinical Utility of the Duncan-Ely Test for Rectus Femoris Dysfunction During the Swing Phase of Gaitこちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●大腿直筋の機能異常によりswing相など歩行時の問題を示す患者は多い。大腿直筋の機能異常を客観的データとして示すELYテストについてより詳細に学ぼうと思い本論文に至る。

 

内 容

 

背景

 

●Ely test エリーテスト(またはDuncan-Elyテスト)は、患者がリラックスしたうつ伏せの状態で膝を素早く受動的に屈曲させることにより大腿直筋の痙縮を評価するための臨床ツールです。

 

●本レビューでは、70人(患者の平均年齢は13歳で4歳5ヶ月から54歳の範囲の脳性麻痺患者、全ての患者は歩行可能)の歩行中の患者の膝の動的な可動域(ROM)と筋電図(EMG)がElyテストの結果と比較されました。

 

 

方法

 

 

●本研究では、対象とする問題は大腿直筋の異常としました。現在の大腿直筋の異常を評価するための標準的基準は、動的な筋電図評価および運動学的データを含む歩行分析です。

 

●Elyテストの結果と比較された基準には、以下が含まれました。

 

①歩行中の患者の膝の動的可動域(ROM)がElyテストの結果と比較された。異常な動的膝ROMは、スイング相で<40˚であると見なされた。

 

② 患者の動的な筋電図をElyテストの結果と比較した。障害のない患者の膝の屈曲のピークは歩行サイクルの71%で発生し、大腿直筋筋電図活動が停止するポイントであった。したがって、EMGは歩行サイクルの71〜92%の異常な活動について分析された。

 

③歩行周期のパーセンテージとしての最大膝屈曲のタイミングも監視され、Elyテストの結果と比較された。非麻痺側の患者の膝屈曲のピークは、歩行周期の71%で発生した。タイミングの遅延は、歩行サイクルの71%以上と定義された。

 

④動的なROMと異常なEMGも組み合わせ、エリーテストの結果と比較した。異常なROMとEMGによるエリーテストが陽性であれば、エリーテストが敏感であることを示します。通常のROMとEMGでのエリーテストが陰性であれば、エリーテストの特異性が実証されます。

 

 

結果

 

●Elyテストは、歩行中の大腿直筋の機能障害、特に動的膝ROMの減少、スイング時の膝屈曲のピークタイミングの遅延およびスイング相の大腿直筋の異常な筋電図に対し、良好な陽性予測値を示すことが示されました。

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

●臥位でELYtestを実施する事で、歩行時のstiff knee gait(動的膝ROMの減少、スイング時の膝屈曲のピークタイミングの遅延およびスイング相の大腿直筋の異常な筋電図)が予測できることが分かった。

 

逆に大腿直筋の影響か評価する際にELYtestが有用であることが分かる。主観的評価だけでなく、客観的評価を用いることは、一般的な基準と本人を比較する事で少なからず問題がありとした方が良いのか、他の問題を考えた方が良いのか判断の整理がつきやすい為お勧めする。

 

 

 

 

参考論文

・Marks MC (2003) Clinical utility of the Duncan-Ely test for rectus femoris dysfunction during the swing phase of gait. Developmental Medicine; Child Neurology 2003, 45: 763–768

 

・Perry J et al : Electromyography before and after surgery for hip deformity in children with cerebral palsy. A comparison of clinical and electromyographic findings. J Bone Joint Surg [Am]. 1976

 

・ Chambers H : Prediction of outcome after rectus femoris surgery in cerebral palsy: the role of cocontraction of thefckLRrectus femoris and vastus lateralis. J Pediatr Orthop. 1998

 

 

 

 

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