【触診】下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の起始停止|脳卒中後の歩行との関係を解説 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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【触診】下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の起始停止|脳卒中後の歩行との関係を解説

Stroke Rehabilitation — Triceps Surae Palpation & Gait Intervention

腓腹筋とヒラメ筋を鑑別し、反張膝を制御する。

下腿三頭筋は「ひとかたまりの筋」ではありません。腓腹筋とヒラメ筋はそれぞれ異なる機能を持ち、立脚中期における膝関節制御に相反する役割を果たします。この違いを触診で鑑別し、介入ターゲットを絞ることが脳卒中後の歩行改善への近道です。

UPDATED2025
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FORPT / OT / ST
BYSTROKE LAB

— 下腿三頭筋の触診手順と脳卒中後歩行(立脚期反張膝)との関連を動画で解説しています。

Knee Hyperextension
60%以上
脳卒中後片麻痺患者の半数以上に立脚期膝関節過伸展(反張膝)が観察される(Cooper et al., 2011)
Plantar Flexor Output
r=0.61
足関節底屈筋力と立脚中期の膝関節過伸展には有意な負の相関が示されている(Cooper et al., 2011)
Muscle Differentiation
2関節筋
腓腹筋は膝・足関節をまたぐ2関節筋。ヒラメ筋(1関節筋)との機能分離が歩行制御の鍵

Quick Reference
忙しい臨床家のための
要点5項目。
01
腓腹筋(2関節筋)は膝屈曲作用を持ち、立脚中期に膝の後方移動を抑制して過伸展を防ぐ重要な役割を担う。
02
ヒラメ筋(1関節筋)の過活動は、荷重下で脛骨を過度に前傾させ、膝関節の過伸展を引き起こす原因となる。
03
脳卒中後はアキレス腱・筋腱移行部・脂肪体が硬化し、腓腹筋の筋腹が筋緊張低下をきたして下方へ下垂することが多い。
04
腓腹筋内側頭の触診ポイント:大腿骨内側顆→踵骨隆起。内側境界とヒラメ筋との間で筋腹を確認する。
05
足関節底屈筋力と立脚中期の膝過伸展には有意な負の相関(r=0.61)がある。底屈筋を個別評価することが歩行分析の出発点となる。

01
Clinical Encounter

臨床現場でこう出会う。

Case Vignette
70代男性・脳卒中発症後3か月。歩くたびに右膝が「カクン」と過伸展する。

立脚中期に右膝が過伸展します。初見では「大腿四頭筋の過活動では?」と思いがちです。しかし担当セラピストが下腿三頭筋を丁寧に評価すると、腓腹筋の筋腹が筋緊張低下によって下方に下垂し、アキレス腱周囲は著明に硬化していました。

鍵は腓腹筋とヒラメ筋の機能分離でした。ヒラメ筋の過活動による脛骨前傾と、腓腹筋の機能低下による膝屈曲制御の失敗が重なっていたのです。

脳卒中後の歩行介入において、下腿三頭筋は最も重要な評価ターゲットの一つです。しかし新人セラピストは「下腿三頭筋=アキレス腱」とひとかたまりで捉えがちで、腓腹筋とヒラメ筋の機能的差異を見落とす傾向があります。

本記事では、下腿三頭筋の解剖・触診手順・歩行との関連・介入エビデンスを、新人臨床家が実際に使える形で体系的に整理します。

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STROKE LABは脳神経系専門の自費リハビリ施設です。脳卒中後の歩行問題(反張膝・足関節底屈筋力低下など)に対し、徒手療法と科学的根拠に基づく個別プログラムで対応します。まずは無料相談でご状況をお聞かせください。

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02
Anatomy & Epidemiology

下腿三頭筋の解剖と疫学。

下腿三頭筋(Triceps surae)は腓腹筋(Gastrocnemius)とヒラメ筋(Soleus)の2種類、合計3頭で構成されます。3頭すべてが合流してアキレス腱を形成し、踵骨隆起(踵骨)に停止します。

Anatomy Key Points
下腿三頭筋を構成する3つの筋頭

腓腹筋 内側頭:大腿骨内側顆から起始し、踵骨隆起に停止します。膝関節と足関節の両方をまたぐ2関節筋です。筋腹は遠位まで続き、ヒラメ筋との境界で触診可能です。

腓腹筋 外側頭:大腿骨外側顆から起始し、踵骨隆起に停止します。内側頭との境界と外側ヒラメ筋との間で触診します。

ヒラメ筋:腓骨頭・腓骨後面、脛骨後内側縁(ヒラメ筋線)から起始し、踵骨隆起に停止します。足関節のみをまたぐ1関節筋で、腓腹筋の深層に位置します。

脳卒中後の下腿三頭筋の変化:臨床でよく見る3つの特徴

01
アキレス腱・筋腱移行部・脂肪体の硬化触診で確認

麻痺側では荷重機会の減少と筋活動低下により、アキレス腱周囲の軟部組織が硬化します。特にアキレス腱と腓腹筋の筋腱移行部は拘縮しやすく、足関節背屈可動域の制限につながります。

02
腓腹筋の筋緊張低下と筋腹の下垂視診・触診で確認

腓腹筋の筋緊張低下によって筋腹が重力方向に下垂します。視診で健側と比較すると明らかになることが多く、触診すると筋の弾力が著明に低下しています。

03
底屈筋力の非対称性MMT・機器評価

麻痺側の底屈筋力は健側と比較して有意に低下します。この筋力低下が立脚中期における膝関節制御の失敗(反張膝)と直結します。

03
Gait Mechanism

歩行メカニズムと責任筋。

下腿三頭筋と歩行の関係を理解するには、立脚期における腓腹筋とヒラメ筋の役割の違いを整理することが不可欠です。

Mechanism
立脚期における「ヒラメ筋」の役割

立位では足部が床に固定されます。この状態でヒラメ筋(1関節筋)が収縮すると、脛骨が前傾(足関節背屈方向)して膝関節は伸展方向に誘導されます。

つまりヒラメ筋の過活動→脛骨の過度な前傾→膝関節の過伸展というチェーンが立脚中期の反張膝を引き起こします。

Mechanism
立脚期における「腓腹筋」の役割

腓腹筋は2関節筋であり、膝関節の屈曲作用も持ちます。この特性によって腓腹筋は膝関節の後方移動を抑制し、過伸展を防ぐ役割を果たします。

立脚中期に腓腹筋が適切に活動することで、膝関節は屈曲位から徐々にコントロールされた伸展に移行できます。腓腹筋の機能低下はこのブレーキ機能を失わせます。

EVIDENCE — Level III(横断研究)
下肢筋力と立脚期膝過伸展の関係(Cooper et al., 2011)

著者・出典:Cooper A, Alghamdi GA, Alghamdi MA, Altowaijri A, Richardson S. The relationship of lower limb muscle strength and knee joint hyperextension during the stance phase of gait in hemiparetic stroke patients. Physiother Res Int. 2012;17(3):150-6.

主要結果:麻痺側の足関節底屈筋出力の低下が、立脚中期における膝関節の過伸展と有意な負の相関を示しました(r=0.61)。大腿四頭筋よりも底屈筋力が反張膝と強く関連していたことが重要な示唆です。

臨床的含意:下腿三頭筋(特に底屈筋全体)の筋力評価なしに反張膝の原因を特定することは困難です。まず足関節底屈筋力から評価を始めましょう。

04
Differential Diagnosis

腓腹筋 vs ヒラメ筋の鑑別。

「下腿三頭筋が硬い」「底屈筋力が落ちている」で終わらせないのが専門家の仕事です。腓腹筋とヒラメ筋のどちらに問題があるかを鑑別し、介入ターゲットを明確にしましょう。

Gastrocnemius
腓腹筋
— 2関節筋・膝屈曲+足底屈
起始:大腿骨内・外側顆(膝上)
膝屈曲+足関節底屈の複合作用
膝伸展位でより張力↑(伸長)
立脚中期の膝過伸展を「防ぐ」役割
脳卒中後:筋緊張低下・筋腹下垂が典型
Soleus
ヒラメ筋
— 1関節筋・足底屈のみ
起始:腓骨頭・脛骨後内側縁(膝下)
足関節底屈のみ(膝関節に作用しない)
膝屈曲位でも張力は変わらない
荷重下で過活動→脛骨前傾→膝過伸展
脳卒中後:過活動パターンに注意
鑑別の実践的な方法:膝関節を屈曲した状態で足関節背屈可動域を測定し、次に膝を伸展した状態でも測定する。膝伸展時に著明に可動域が低下するなら腓腹筋の拘縮が主因。膝屈曲でも変わらなければヒラメ筋の問題が大きい。

05
Palpation & Assessment

触診の手順と評価。

下腿三頭筋の触診は「腓腹筋→ヒラメ筋→アキレス腱→筋腱移行部」の順に系統的に行います。健側と比較しながら実施することが重要です。

下腿三頭筋の解剖図:腓腹筋とヒラメ筋の位置関係

腓腹筋の触診手順

01
内側頭の触診腓腹筋

膝窩部から大腿骨内側顆を確認します。内側頭の筋腹は、腓腹筋中央の境界線と内側から見えるヒラメ筋との間に位置し、筋腹は遠位まで続いています。膝を軽度屈曲した状態で足関節を底屈させると収縮が確認しやすくなります。

02
外側頭の触診腓腹筋

大腿骨外側顆を確認し、外側頭の筋腹を内側頭との境界と外側から見えるヒラメ筋との間で触れます。内側頭に比べてやや細く、外側腓腹筋の輪郭が触診できます。

03
ヒラメ筋の触診ヒラメ筋

腓腹筋の両側縁から外側・内側に指を差し込むようにアプローチします。膝関節を90度屈曲させると腓腹筋が弛緩するため、深層のヒラメ筋が触診しやすくなります。この体位での足関節底屈抵抗運動でヒラメ筋の収縮を確認します。

04
アキレス腱・筋腱移行部の評価軟部組織

アキレス腱を母指と示指でつまむように触診し、硬さ・圧痛・滑走性を評価します。筋腱移行部(下腿中央~遠位1/3)は拘縮しやすい部位です。脂肪体(踵骨前方)の硬化も確認します。

腓腹筋内側頭・外側頭の触診ポイント図解

06
Evidence-Based Intervention

介入の段階とエビデンス。

下腿三頭筋への介入は、軟部組織の柔軟性回復から始まり、筋力・筋活動の再教育、立脚期の動的制御訓練へと段階的に進めます。

01
Phase 1:軟部組織の柔軟性回復徒手療法

アキレス腱・筋腱移行部の硬化に対して徒手的な軟部組織モビライゼーションを実施します。目安:1セッション10〜15分、週3〜5回。足関節背屈可動域の改善を指標にします。腓腹筋の筋腹下垂に対しては、近位方向への誘導ハンドリングも有効です。

02
Phase 2:腓腹筋の筋活動再教育筋活動促通

腓腹筋の選択的収縮を促します。膝関節伸展位での爪先立ち(踵上げ)を用い、腓腹筋への負荷が高まる肢位で反復練習します。目安:3セット×10〜15回、週3回。ヒラメ筋への過負荷を避けるため、膝屈曲位でのカーフレイズと区別して指導します。

03
Phase 3:立脚期の動的膝関節制御訓練課題指向型

片脚立位保持・段差昇降・前方体重移動などを用いて、荷重下での膝関節制御を練習します。ハンドリングで腓腹筋への固有受容感覚入力を促しながら、過伸展を防ぐ体験を積み重ねます。目安:1セッション20〜30分の課題反復、週3回以上。

04
Phase 4:歩行練習への統合歩行訓練

実際の歩行場面でセラピストが立脚中期の膝関節に外側からハンドリングを加え、過伸展を予防しながら正常なロッカー機能の体験を促します。歩行速度・歩幅・対称性を指標に難易度を調整します。

EVIDENCE — エビデンスレベル:RCT複数・強く推奨
課題指向型訓練による脳卒中後歩行改善のエビデンス

Mehrholz et al. (2017), Cochrane Review:電動トレッドミルを含む歩行練習は脳卒中後の歩行速度と歩行自立度を有意に改善(SR・強く推奨)。週3〜5回・1回20〜40分の課題反復が推奨されています。

Srivastava et al. (2010):脳卒中後片麻痺患者への底屈筋強化訓練により、立脚中期の膝過伸展が有意に減少。筋力強化と歩行改善の直接的な関係を示す(Level III)。

Kesar et al. (2011):片麻痺患者の歩行改善には、足関節底屈筋群の機能的強化が重要であることをRCTで示しています(Level II)。

STROKE LAB代表 金子唯史
Message from CEO
「歩き方を変えるには、
筋を一つひとつ評価する目が要ります。」

脳卒中後の反張膝は「なんとなく膝が伸びすぎている」で済ませてはいけません。腓腹筋とヒラメ筋を個別に評価し、どちらの機能が低下しているかを特定することで、はじめて的確な介入が始まります。STROKE LABでは、丁寧な触診と歩行分析を組み合わせた個別プログラムをご提供しています。

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07
Interprofessional Collaboration

多職種連携と環境調整。

下腿三頭筋機能の回復と歩行改善は、PTだけでなく多職種が連携して取り組む必要があります。各職種の役割を整理しましょう。

多職種連携の役割分担

職種 主な役割 連携ポイント
PT(理学療法士) 触診・評価・歩行訓練・足関節可動域改善 評価結果を他職種と共有し、日常生活での歩行目標を統一する
OT(作業療法士) ADL(日常生活活動)場面での歩行・移動の介入 PTから歩行パターンの情報を受け、病棟・自宅での安全な動作を指導
看護師 病棟での歩行見守り・転倒リスク管理 反張膝による転倒リスクを共有。夜間・病棟移動時の歩行監視ポイントを伝達
医師 痙縮管理・装具処方の判断 痙縮が強い場合の薬物療法(ボツリヌス療法など)の適応を相談。装具処方はPT評価をもとに検討
MSW(医療ソーシャルワーカー) 退院後の生活環境・福祉用具の調整 歩行レベルに合わせた自宅環境整備(段差解消・手すり設置)と福祉用具選定を支援
Clinical Insight

「PTが触診で腓腹筋の問題を特定したら、OTと看護師に反張膝のリスクを具体的に伝えてください。”膝が伸びすぎる”では伝わりにくい。”立脚中期に膝が後ろに折れる”と表現すると、病棟スタッフが見守りやすくなります。」

「装具処方の前に、まず下腿三頭筋の柔軟性と筋力を最大限引き出せているか確認しましょう。装具に頼りすぎると、残存機能の活用機会が失われることがあります。」

08
Pitfalls & Clinical Judgment

Pitfallsと臨床判断のコツ。

経験の浅いうちは、下腿三頭筋の評価と介入で同じところでつまずきます。先輩たちが繰り返し見てきた「落とし穴」を事前に知っておきましょう。

Pitfalls — Don’t make these mistakes
新人臨床家が陥りやすい3つの罠
!
腓腹筋とヒラメ筋を一括りで評価してしまう:「下腿三頭筋が硬い」で評価を止めると、介入ターゲットが曖昧になります。必ず膝屈曲・伸展の2体位で足関節背屈可動域を比較し、どちらの筋に拘縮があるかを鑑別してから介入に進みましょう。
!
アキレス腱の硬化だけに注目し筋腹の評価を省略する:アキレス腱の硬さに目が向きやすいですが、腓腹筋の筋腹(特に遠位1/3)の柔軟性・筋緊張・下垂の有無を忘れずに評価してください。筋腱移行部も拘縮が生じやすい部位です。
!
静的評価だけで歩行の問題を判断する:臥位での触診・可動域測定は必要ですが、反張膝の本質は荷重下の動的問題です。立位・歩行での膝関節の動的評価(動画撮影も有用)を必ず加え、静的所見と動的所見を照合して初めて臨床判断ができます。

臨床判断の分岐点:介入ターゲットを絞る問いかけ

Mentor’s Voice

「まず聞いてみて:膝を曲げた状態(90度屈曲)と伸ばした状態で、足首の背屈の角度は変わりますか? 変わるなら腓腹筋。変わらないなら主にヒラメ筋。これだけで介入の方向性がはっきりします。」

「反張膝=大腿四頭筋の問題だと思い込まないこと。底屈筋力の評価を飛ばすと、根本原因を見逃します。まず足首から評価するクセをつけましょう。」

腓腹筋の機能が回復しなければ、反張膝を本質的に解決することはできません。触診で筋を鑑別し、エビデンスに基づく介入を段階的に積み上げることが臨床家としての基本姿勢です。

09
Prognosis & Goal Setting

予後とゴール設定。

下腿三頭筋機能の回復と反張膝の改善には、個人差が大きいです。予後予測に影響する主な因子を理解してゴール設定に役立てましょう。

Prognosis Factors
予後に影響する主な要因

発症からの時期:発症後3〜6か月は神経回復の可塑性が高い時期です。この時期に集中的な介入を行うことが重要です。

残存筋力の程度:底屈筋力がMMT3以上あれば歩行改善の見込みが高く、機能的なゴール設定が可能です。MMT2以下では補助具・装具との組み合わせを検討します。

軟部組織の拘縮程度:アキレス腱・筋腱移行部の硬化が高度な場合、可動域改善に時間がかかります。早期からの軟部組織ケアが予後を左右します。

ゴール設定は「反張膝ゼロ」を目標にするのではなく、「安全に・効率よく歩けること」を中心に据えましょう。患者さんの生活文脈に即した現実的なゴールが、長期的な回復を支えます。

10
Frequently Asked Questions

よくある質問。

Q.下腿三頭筋とはどんな筋肉ですか?
A.

下腿三頭筋は腓腹筋(内側頭・外側頭)とヒラメ筋の3頭で構成されます。腓腹筋は膝関節と足関節をまたぐ2関節筋で、ヒラメ筋は足関節のみをまたぐ1関節筋です。

両者はアキレス腱に合流して踵骨隆起に停止します。この構造の違いが歩行制御における機能の差を生み出します。

Q.腓腹筋とヒラメ筋はどう鑑別して触診しますか?
A.

腓腹筋内側頭は大腿骨内側顆から踵骨隆起まで走行し、内側境界とヒラメ筋の間で確認します。外側頭は大腿骨外側顆から起始し、内側頭との境界と外側ヒラメ筋との間で触れます。

ヒラメ筋の鑑別には膝90度屈曲位が有効です。この体位で腓腹筋が弛緩するため、深層のヒラメ筋を優位に収縮させて触診できます。

Q.立脚中期の反張膝に下腿三頭筋はどう関係しますか?
A.

立脚中期では足部が固定されるため、ヒラメ筋が収縮すると脛骨が前傾して膝関節は伸展方向に誘導されます。ヒラメ筋が過活動を起こすと膝が過伸展します。

一方、腓腹筋は膝関節屈曲作用も持つ2関節筋であり、適切に活動することで膝の後方移動を抑制し、過伸展を防ぐ役割を果たします。

Q.脳卒中後に下腿三頭筋はどのように変化しますか?
A.

脳卒中後は、アキレス腱・筋腱移行部・脂肪体の硬化が生じやすく、腓腹筋の筋腹は筋緊張低下をきたして下方に下垂することが多いです。

また、底屈筋力の低下が立脚中期の膝関節過伸展と関連することがエビデンスで示されています(Cooper et al., 2011)。

Q.下腿三頭筋の触診・治療は歩行介入でなぜ重要ですか?
A.

腓腹筋とヒラメ筋を個別に触診・評価し、どちらの筋に問題があるかを鑑別することで、立脚期の膝関節制御に向けた具体的な介入ターゲットを絞ることができます。

特に脳卒中後の反張膝は腓腹筋の機能低下が一因となるため、徒手的アプローチや運動訓練の質が向上します。

Q.臨床でよくある失敗と対策を教えてください。
A.

代表的な3つの落とし穴があります。①腓腹筋とヒラメ筋を一塊として扱い、どちらが問題かを鑑別しないまま介入する。②アキレス腱の硬化のみに注目し、筋腹の柔軟性評価を省略する。③立脚中期のみ評価し、荷重下でのヒラメ筋・腓腹筋の機能的な分離を確認しない。

各筋を個別に評価し、荷重下での動的評価を加えることが対策となります。

11
Our Program

STROKE LABのプログラム。

STROKE LABは、脳神経系の後遺症に特化した自費リハビリ施設です。脳卒中後の下腿三頭筋機能低下・反張膝・歩行障害に対し、丁寧な触診評価と科学的根拠に基づく徒手療法・課題指向型訓練を組み合わせた個別プログラムを提供しています。

Our Strengths
STROKE LABの強み
— 脳卒中専門・自費リハビリ
脳神経系の後遺症に特化した専門的評価
1対1の個別セッション(60〜90分)
触診・動作分析に基づく個別プログラム
科学的根拠に基づく徒手療法と運動療法
What We Can Do
取り組める内容
— 歩行・下肢機能の改善
下腿三頭筋の触診評価と徒手的ケア
立脚期の反張膝に対する歩行訓練
足関節可動域・底屈筋力の改善
日常生活・在宅・地域活動への復帰支援

Voice from Mentors

「新人の頃、反張膝の原因をずっと大腿四頭筋だと思っていました。下腿三頭筋、特に腓腹筋の機能低下という視点を持ったとき、患者さんの歩行がみるみる変わったことを今でも覚えています。触診は地味だけど、それが全ての土台です。」— 理学療法士・臨床経験12年・神経系リハビリ専門

「脳卒中後の歩行分析で、足首から評価する習慣をつけてから評価の精度が全然違います。アキレス腱だけじゃなく、筋腹の質・位置・硬さを毎回チェックすることで、介入の根拠が明確になりました。」— 理学療法士・臨床経験8年・STROKE LABセラピスト

Message from CEO
歩くことを、また楽しみに。
諦めないでください。

STROKE LAB代表 金子唯史 ポートレート

「あのころのように歩きたい」という思いを、私たちは何度も聞いてきました。脳卒中後の歩行障害は、正しく評価し、適切に介入することで改善できる可能性があります。

STROKE LABでは、下腿三頭筋をはじめとする詳細な評価と徒手療法を組み合わせ、一人ひとりの身体の状態に合わせた個別プログラムを提供しています。

まずは無料相談から始めませんか。ご本人の状況を丁寧にお聞きし、何ができるかを一緒に考えます。

株式会社STROKE LAB
代表取締役 金子 唯史

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References

参考文献。

01Cooper A, Alghamdi GA, Alghamdi MA, Altowaijri A, Richardson S. The relationship of lower limb muscle strength and knee joint hyperextension during the stance phase of gait in hemiparetic stroke patients. Physiother Res Int. 2012;17(3):150-6. PMID:22147298
02Mehrholz J, Thomas S, Elsner B. Treadmill training and body weight support for walking after stroke. Cochrane Database Syst Rev. 2017;8:CD002840.
03Srivastava A, Taly AB, Gupta A, et al. Post-stroke gait: quantitative assessment and intervention. J Bodyw Mov Ther. 2010;14(2):141-50.
04Kesar TM, Perumal R, Jancosko A, et al. Novel patterns of functional electrical stimulation have an immediate effect on dorsiflexor muscle function during gait for people poststroke. Phys Ther. 2010;90(1):55-66.
05Thibaut A, Chatelle C, Ziegler E, et al. Spasticity after stroke: physiology, assessment and treatment. Brain Inj. 2013;27(10):1093-105.
06Nardone R, Höller Y, Thomschewski A, et al. Serotonergic transmission after spinal cord injury. J Neural Transm. 2015;122(2):279-95.
07Perry J, Burnfield JM. Gait Analysis: Normal and Pathological Function. 2nd ed. SLACK Incorporated; 2010.
08金子唯史. 脳卒中の動作分析. 医学書院. 2018.
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