【2026年最新版】またぎ動作(ステップ動作)の筋活動を徹底解説|患側・非麻痺側の役割と脳卒中リハビリへの応用【論文レビュー】 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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【2026年最新版】またぎ動作(ステップ動作)の筋活動を徹底解説|患側・非麻痺側の役割と脳卒中リハビリへの応用【論文レビュー】

Stroke Rehabilitation — Obstacle Crossing Movement Analysis

脳卒中後のまたぎ動作は、なぜ相分けで考えると臨床判断が変わるのか。

脳卒中患者がまたぎ動作で転倒する原因は「筋力不足」だけではありません。Ma et al.(2017)のEMG研究が示すように、スイング相での異常な共同収縮(co-contraction)と相ごとのバランス破綻を段階的に把握することで、的確な介入ポイントが見えてきます。

UPDATED2025
READ約12分
FORPT / OT / ST
BYSTROKE LAB
Co-contraction
有意に増大
スイング相でTA・MGの同時収縮が対照群より有意に大きかった(Ma et al., 2017)
Obstacle Height
10% 下肢長
FMAスコアと筋活性化の有意相関が認められた障害高さ。20〜30%では相関消失
Study Design
8名 vs 8名
脳卒中生存者8名と年齢・身長・性別一致の健常者8名を比較した対照研究
Quick Reference
忙しい臨床家のための
要点5項目。
01
またぎ動作は「準備・持ち上げ・越える・体重移動・終了」の5相に分けて評価する。どの相で破綻しているかを仮説検証することが介入の起点。
02
脳卒中患者のスイング相では前脛骨筋(TA)と腓腹筋(MG)がco-contraction(主動作筋・拮抗筋の過剰な同時収縮)。転倒防止の代償戦略であり、一概に「悪い」とは言えない。
03
FMA(Fugl-Meyer Assessment:運動麻痺の重症度評価)スコアが高いほど筋活性化パターンが正常化。FMAと筋活性化の相関は障害高さ10%でのみ有意(Ma et al., 2017)。
04
支持肢の大腿二頭筋(BF)・大腿直筋(RF)の活性は立脚期の膝位置制御に直結。この活性が不十分だとまたぎ後の体重移動で不安定になる。
05
訓練難易度は「下肢長の10%」相当の低い障害物から開始する。20〜30%高では代償パターンが増大し、FMAとの相関が消える。グレーデッドアプローチが基本。
01
Clinical Encounter

臨床現場でこう出会う。

Case Vignette
60代男性・左片麻痺。退院直前にまたぎ動作の評価を依頼された。

自宅玄関の段差(約10cm)をまたぐ動作を評価したところ、スイング相で患側の足首が持ち上がらず、つま先が段差にひっかかりそうになる場面が繰り返されました。

このとき、「足関節背屈筋力の強化」だけを処方することは本当に正しいのかを問うことが、本稿の出発点です。

またぎ動作は、脳卒中患者の退院後の日常生活で頻繁に求められる動作です。玄関の上がり框・浴槽への出入り・縁石・電車の乗降など、バリアフリーが整っていない環境では必ず遭遇します。

リハビリの現場では転倒リスクを理由に環境改修を早々に提案することもありますが、残存機能を最大限に活かす視点から、まず「なぜできないのか」を相ごとに分析する姿勢が重要です。

02
Definition & Epidemiology

またぎ動作の定義と脳卒中後の課題。

またぎ動作(obstacle crossing:障害物越え)とは、前方の段差・障害物を片足ずつ越えて歩行を継続する動作です。単純な歩行とは異なり、スイング相での意図的な下肢クリアランス確保と、支持相での動的バランス制御が同時に求められます。

Key Concept
またぎ動作が難しい3つの理由

①スイング肢の下肢クリアランス確保(足を十分に上げる)②支持肢・体幹の動的安定(片足立ちの維持)③着地後の重心移動(次の一歩への移行)という3要素が同時進行します。

脳卒中後はこれらのいずれかまたは複合した障害が生じるため、「どの要素が主因か」を見極める分析眼が必要です。

またぎ動作の達成に必要な主要条件

01
筋力の確保スイング肢優先

跨ぐ側の股関節屈筋・膝関節屈筋・前脛骨筋(TA:足関節を背屈させる筋)の筋力が必須です。これらが不十分だと、スイング中にクリアランスを確保できず障害物に接触します。

02
動的バランス能力片足立ち安定

またぎ動作の途中には片足立ちになる瞬間があります。前庭系(体の傾きを感知するセンサー)の機能と体幹の安定性が協働し、この瞬間の重心制御を担います。

03
深部感覚の正常化感覚再教育

深部感覚(固有受容感覚:自分の足の位置・動きを感じる感覚)が障害されると、足がどこにあるかわからず着地が不正確になります。感覚再教育が重要な介入となります。

04
認知機能のサポート注意・動作計画

注意力と動作計画力も重要です。安全にまたぐためには動作の事前計画と環境認識が必要です。認知リハビリテーションを通じてこれらを強化します。

05
痙縮の管理動作制限の主因

痙縮(脳卒中後に起きる筋の過緊張)は動作を妨げる大きな要因です。ストレッチングや適切な薬物療法(医師との連携が必須)で管理することが重要です。

STROKE LABでの無料相談の様子

— ご本人・ご家族の状況を丁寧にお伺いします

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「退院後、また転ばないか心配」というご家族のお気持ち、一緒に考えさせてください。

STROKE LABは脳神経疾患専門の自費リハビリ施設です。またぎ動作・歩行・段差越えなど、退院後に残った生活上の不安に対して、専門セラピストが個別プログラムで対応します。まずは無料相談から始めてみてください。

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03
Neuromuscular Mechanism

神経筋メカニズム:co-contractionはなぜ起きるのか。

Ma et al.(2017)の研究では、脳卒中患者がまたぎ動作のスイング相において、前脛骨筋(TA:足首を上げる筋)と内側腓腹筋(MG:足首を下げる筋)が対照群より大きく・長く活性化することが示されました。

Key Concept
「アクセルとブレーキを同時に踏む」状態がco-contraction

co-contraction(共同収縮)とは、本来交互に使うべき主動作筋と拮抗筋が同時に過剰収縮するパターンです。これは車でアクセルとブレーキを同時に踏むようなもの——関節の動きを制限し、動作効率を著しく下げます。

しかし一方で、脳卒中患者がco-contractionを使うのには理由があります。神経制御が低下した状態で関節を「固める」ことで転倒を防ぐ代償戦略です。一概に「悪い」とは言えません。

co-contractionとco-activationの違い(臨床での使い分け)

co-activation(協調活性)は、バランスに必要な量だけ主動作筋と拮抗筋が適切に協働する正常なパターンです。これは「正確なアクセルとブレーキの使い分け」に相当します。

Hu et al.の研究では、慢性脳卒中患者の運動機能回復過程を追跡し、運動機能が改善するにつれてCI値(co-contraction index:共同収縮の指標)が低下することが示されています。

EVIDENCE
Ma et al. (2017) — PMC掲載・EMG研究

研究対象: 脳卒中生存者8名(年齢・身長・性別一致の健常者8名と比較)

方法: 下肢長の10・20・30%高さの障害物を越える動作中に両下肢の大腿直筋(RF)・大腿二頭筋(BF)・前脛骨筋(TA)・内側腓腹筋(MG)から表面筋電図(sEMG)を記録。Berg Balance Scale(BBS)・FMA(Fugl-Meyer Assessment)との相関も分析。

主要結果: 脳卒中患者において4筋すべての活性化レベルが増大し、活性持続時間が延長。TA・MG間のco-contractionはスイング相で健常者より有意に大きかった。

エビデンスレベル: 小規模対照研究(エビデンス限定的・参考知見として活用)

TAは弱く、拮抗筋MGのco-contractionが背屈を制限する一方、スイング中の安定性を高め「安全なまたぎ」を保証する代償でもある。(Ma et al., 2017 を要約)

脳卒中患者のまたぎ動作におけるEMGパターン(Ma et al., 2017)

— 脳卒中患者(上)と健常者(下)の筋活動パターン。丸印がスイング相のco-contraction増大を示す(Ma et al., 2017)

Co-contraction比較図(Ma et al., 2017)

— 脳卒中患者は前後肢ともに対照群より相対的に大きなco-contractionを示した(Ma et al., 2017)

04
Phase Analysis

5相の相分けで介入ポイントを特定する。

またぎ動作を「できる・できない」の二値で捉えるのではなく、5つの相ごとに「何が足りないか」を仮説検証することが臨床的に有用です。以下は金子唯史(STROKE LAB)による動作分析の相分けフレームワークです。

またぎ動作の相分け図(準備・持ち上げ・越える・体重移動・終了の5段階)

— またぎ動作の5相分け(準備相〜終了相)の概観図

相ごとの評価ポイントと必要な要素

評価の問い 主な必要要素
①準備相 静止立位は取れるか?片足への重心移動ができるか? 足底感覚入力・体幹筋力・バランス能力
②下肢持ち上げ相 足を持ち上げられるか?支持側・体幹は安定できるか? 股・膝・足関節屈筋筋力、co-contraction(FMAが高いとBF活性が大きい)
③越える相 障害物を適切にまたげるか?着地はコントロールされているか? 体幹・股関節のバランス反応、動作計画(前頭前野)
④体重移動相 前方の足に安定して体重が乗せられるか? 支持肢BF・RF活性、足底感覚、片足立ちバランス
⑤終了相 両足で安定した立位に戻れるか? 体幹・下肢の統合的バランス能力

05
Assessment Scales

評価尺度の選択と採点基準。

またぎ動作の評価には、研究でも使用されたBBSとFMAが有用です。それぞれの役割と採点基準を整理しておきましょう。

Primary Scale
BBS(Berg Balance Scale)
— バランス機能の総合評価
14項目・各0〜4点・満点56点
カットオフ:45点以下で転倒リスク上昇
またぎ動作はBBSの中に含まれる(item 12:片足立ち等と組み合わせて判断)
Secondary Scale
FMA(Fugl-Meyer Assessment)
— 運動麻痺の重症度評価
下肢66点・上肢66点・感覚24点など複数ドメイン
低スコア=異常な筋活性が大きく転倒リスク高(Ma et al.)
高スコア=BF活性による膝コントロール改善と関連
SCORING CRITERIA
BBS 採点基準(完全版)

4点(正常):介助なく安全に課題を完全遂行できる

3点(軽度介助):監視(声かけ・見守り)があれば完全遂行できる、または時間がかかる

2点(中等度介助):課題を遂行できるが、軽い触れるような身体的介助が必要

1点(多大な介助):課題の一部はできるが、かなりの身体的介助が必要

0点(不可):介助なしでは課題を実行できない(転倒リスクあり)

06
Evidence-Based Intervention

介入の段階とエビデンスベースの実践。

またぎ動作の介入は、相分けで特定した問題点に対して段階的に組み立てます。以下の4フェーズは、準備から応用へ向かうグレーデッドアプローチです。

01
Phase 1:基礎能力の整備準備期

立位での重心移動訓練(10回×3セット)・前脛骨筋の背屈強化・片足立ち保持(手すり近位で10秒×5回)。痙縮が強い場合は先にストレッチングを実施。

02
Phase 2:低障害物での練習下肢長10%相当

テープや薄い障害物(5〜10cm)を手すり支持でまたぐ練習。スイング相でのクリアランス確認と着地コントロールに注目。FMAスコアとの相関が認められる難易度。

03
Phase 3:難易度の漸増下肢長20〜30%

障害物の高さを段階的に上げる。この段階では代償パターンが増大するため、質的な観察(体幹の回旋・骨盤挙上代償の有無)が重要。安全確保を優先しながら練習量を確保する。

04
Phase 4:実生活課題への般化退院・生活期

実際の段差(玄関框・浴槽)での練習。自宅環境評価に基づいた環境調整(手すり・ステップ台設置)と組み合わせ、患者と家族が安全に継続できる自主練習プログラムを設定する。

EVIDENCE — エビデンスレベル:弱く推奨(小規模RCT・観察研究)
課題指向型訓練(Task-oriented training)の有効性

Lam et al.(2019):脳卒中後の歩行・バランス訓練における課題指向型アプローチのシステマティックレビュー。繰り返しの課題練習が歩行機能とバランス改善に有効(SR・エビデンス中程度)。

介入パラメータ目安:1セッション30〜45分・週3〜5回・4〜8週間継続が効果的とされる(Cochrane review, 2014準拠)。

痙縮管理:ボツリヌス毒素注射後2〜4週で可動域改善が得られる場合がある。薬物療法はリハビリと組み合わせることで効果が高まる(エビデンス中程度)。

STROKE LAB代表 金子唯史

Message from CEO
「退院してから本当のリハビリが始まる」——その信念でSTROKE LABを立ち上げました。

脳神経疾患専門の自費リハビリ施設として、退院後に「また転ばないか」「段差を越えられるか」という不安を持つ患者さん・ご家族に向き合ってきました。専門セラピストが1対1で、生活に直結したプログラムを提供します。

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07
Interprofessional Collaboration

多職種連携と環境調整の役割分担。

各職種の役割

職種 主な役割 またぎ動作への貢献
PT(理学療法士) 歩行・バランス・下肢機能 相分け評価・筋力強化・バランス訓練・またぎ動作練習の主担当
OT(作業療法士) ADL・認知・環境調整 玄関・浴室の環境評価・手すり設置提案・注意力向上訓練
看護師 日常観察・転倒予防 病棟でのまたぎ場面のリスク管理・服薬管理(痙縮薬等)
医師 医学的管理・処方 痙縮に対するボツリヌス毒素注射・筋弛緩薬処方・予後判断
MSW(社会福祉士) 退院支援・福祉用具調整 住宅改修の助成申請・福祉用具(手すり・段差解消機)の調整

環境調整のポイント

Clinical Insight

「手すりは”退院後も使う場所”に設置する。トイレと浴室だけでなく、玄関の框(かまち)横も忘れずに確認してほしい。」

「ステップ台の高さは最初から高くしない。5〜10cmから始めて、患者が成功体験を積んでから少しずつ上げていく。」

「認知機能が低下している患者には、動作前に”今から段差を越えます”と声かけする習慣を家族にも指導しておく。」

08
Pitfalls & Clinical Reasoning

Pitfallsと臨床判断のコツ。

またぎ動作の臨床では、経験が浅いうちに特定の判断ミスに陥りやすいポイントがあります。以下の3つは先輩から必ず引き継いでほしい「落とし穴」です。

Pitfalls — Don’t make these mistakes
新人臨床家が陥りやすい3つの罠
!
co-contractionを「悪」と決めつける:スイング相でのTA・MGの共同収縮は、脳卒中患者が転倒を防ぐための代償戦略です。むやみに抑制すると逆に不安定になることがあります。まず「それがどの相で起きているか」を評価してから対応を判断してください。
!
障害物を高くしすぎる:Ma et al.の研究でも、下肢長の20〜30%高さではFMAスコアとの相関が消え、代償パターンが強まります。難しい課題を早々に与えると「失敗の練習」になりかねません。10%高さから段階的に上げるグレーデッドアプローチを厳守してください。
!
スイング肢だけに注目する:またぎ動作で「つまずく」原因を、スイング肢の前脛骨筋弱化のみに求めることは早計です。支持肢の体幹安定・重心移動能力・動作計画(認知)の問題が主因のこともあります。必ず5相全体を観察してから仮説を立ててください。

臨床判断の分岐点:「どの相が問題か」のフローチャート思考

Mentor’s Voice

「”転んでから”では遅い。評価と仮説検証の習慣を、最初の1週間でつけてほしい。」

「動作が”できない”理由は1つじゃない。5相のどこで崩れているかを言えるようになると、カンファレンスでの説明力が一気に上がる。」

「またぎ動作の失敗は、ほとんどの場合に相分けで予測できる。」観察する相を決めてから動作を見る習慣をつけてほしい。

09
Prognosis & Goal Setting

予後予測とゴール設定の考え方。

またぎ動作の回復予後はFMAスコアと相関しており、FMAスコアが高いほど筋活性化パターンが正常化し、動作の質も向上します。ただし、障害物高さが増すとFMAとの相関が消えることから、高い難易度の課題への般化には追加的な訓練が必要です。

Goal Setting Framework
ゴール設定の3段階

短期ゴール(2〜4週):低い障害物(5〜10cm)を手すり使用でまたぐことができる。BBS指定項目での安定した動作。

中期ゴール(1〜3ヶ月):実際の段差(玄関框など10〜15cm)を監視下でまたぐことができる。転倒なく自宅生活が継続できる。

長期ゴール(3〜6ヶ月以降):様々な環境(屋外・複数段差)での安全なまたぎ動作の自立。モチベーションを維持しながら継続的な自主練習。

「継続的なリハビリテーションが、またぎ動作の改善に必要。定期的なトレーニングと評価を行い、患者の進捗に応じたプログラム提供が求められる。」

10
FAQ

よくある質問(新人臨床家の疑問)。

Q. 脳卒中患者がまたぎ動作で転倒しやすいのはなぜですか?
A.

スイング相で前脛骨筋(TA)と腓腹筋(MG)が同時に過剰収縮(co-contraction)し、足関節の背屈が制限されるため障害物にひっかかりやすくなります。

また片足立ち時の体幹・股関節の動的バランス反応が遅延するため、重心制御が不安定になります。FMAスコアが低いほどこの傾向が強く、転倒リスクが高まります(Ma et al., 2017)。

Q. またぎ動作訓練でどの筋を優先的に強化すべきですか?
A.

跨ぐ側(スイング肢)は股関節屈筋・膝関節屈筋・前脛骨筋(足関節背屈筋)の強化が優先です。支持側は大腿二頭筋・大腿直筋の協調した活性化が重要で、荷重下での膝位置制御に直結します。

FMAスコアが高い脳卒中患者は大腿二頭筋(BF)活性化によって股・膝関節を制御しながら下肢を持ち上げる戦略を用いることが研究で示されています(Ma et al., 2017)。

Q. co-contractionとco-activationの違いを教えてください。
A.

co-activation(協調活性)は主動作筋・拮抗筋がバランスに必要な分だけ適切に協働する正常なパターンです。co-contraction(共同収縮)は過剰・非選択的に同時収縮し、関節を固める病的なパターンを指します。

Hu et al.の研究では慢性脳卒中患者の運動機能回復過程で、機能改善とともにCI値(co-contraction index)が低下することが示されています。

Q. またぎ動作の相分けで何を評価すればよいですか?
A.

①準備相:静止立位と片足への重心移動、②持ち上げ相:スイング肢のクリアランスと支持肢の体幹安定、③越える相:障害物クリアと着地コントロール、④体重移動相:前方への荷重移行と片足立ち、⑤終了相:両足立位の安定、の5相でどの要素が破綻しているかを仮説検証することが重要です。

Q. 障害物の高さはどう設定すればよいですか?
A.

Ma et al.(2017)の研究では下肢長の10・20・30%の3段階が使用され、FMAスコアとの筋活性化の有意な相関は10%高さでのみ認められました。臨床的にはまず低い障害物(10%相当・約5〜10cm)から始め、徐々に難易度を上げるグレーデッドアプローチが推奨されます。

Q. またぎ動作の自主トレーニングで患者に指導できる内容を教えてください。
A.

①壁支持での立位重心移動(左右・前後10回×3セット)、②低い段差をまたぐ練習(手すり使用・5〜10cmから始める)、③前脛骨筋強化:椅子座位での足首上げ(背屈20回×3セット)、④片足立ちバランス(手すり近位で10秒×5回)、⑤体幹の安定化運動を組み合わせることが推奨されます。必ず監視下で開始し、転倒リスクを評価した上で自主トレへ移行してください。

11
Our Program

STROKE LABのプログラム。

STROKE LABは、脳神経疾患に特化した自費リハビリテーション施設です。退院後も続く歩行・段差・バランスの問題に対して、脳科学と徒手技術を組み合わせた個別プログラムを提供しています。「退院後のリハビリが終わった後こそ、本当の回復が始まる」という信念のもと、患者さん一人ひとりの目標に向き合います。

Our Strengths
STROKE LABの強み
— 脳神経専門・個別1対1
脳神経疾患専門セラピストによる1対1プログラム
脳科学・徒手技術に基づく根拠ある介入
退院直後から長期まで継続的にサポート
無料相談で疑問・不安を丁寧にお答えします
What We Can Help
こんなお悩みに対応します
— 退院後の生活課題
段差・またぎ動作での不安や転倒リスク
歩行の改善・外出への自信の回復
浴槽の出入りや玄関框への対応
自主トレーニングの定着・ご家族への指導

— STROKE LABでのリハビリの実際の様子です。

Voice from Mentors

「またぎ動作は”できるかどうか”ではなく”どの相でどう崩れるか”を見る。それが臨床の目の基本です。相分けの習慣は、1年目の今すぐつけてほしい。」— PT(理学療法士)・経験15年・脳神経系専門

「障害物の高さを少しずつ上げながら練習するのは基本ですが、難しいのは”いつ上げるか”の判断。患者さんの不安感と身体機能の両方を見て、タイミングを決めています。」— PT(理学療法士)・経験10年・生活期リハビリ専門

Message from CEO
また歩いて、また越えて、また外に出たい——
その願いを、諦めないでください。

STROKE LAB代表 金子唯史 ポートレート

退院後、「もう良くならない」と言われた患者さんをたくさん見てきました。でも、適切なアプローチで、段差を越えられるようになった方は確かにいます。

あきらめる前に、一度私たちに話してほしい。今の状態を聞かせていただき、何ができるかを一緒に考えます。

無料相談は、患者さん本人でもご家族でも、どちらでも歓迎します。まず話すことから始めてみてください。

株式会社STROKE LAB
代表取締役 金子 唯史

無料相談を予約する

References

参考文献。

01 Ma C, et al. Alterations of Muscle Activation Pattern in Stroke Survivors during Obstacle Crossing. PMC. 2017. PMCID: PMC5334356.
02 Hu X, et al. Co-contraction during passive movements of the elbow joint in patients with chronic stroke. J Electromyogr Kinesiol. 2007;17(5):577-585.
03 Berg KO, et al. Measuring balance in the elderly: validation of an instrument. Can J Public Health. 1992;83(Suppl 2):S7-11.
04 Fugl-Meyer AR, et al. The post-stroke hemiplegic patient. Scand J Rehabil Med. 1975;7(1):13-31.
05 Lam FM, et al. The effectiveness of whole body vibration in improving balance of stroke survivors. Top Stroke Rehabil. 2019;26(1):44-55.
06 Langhorne P, et al. Motor recovery after stroke: a systematic review. Lancet Neurol. 2009;8(8):741-754.
07 van Dijk H, et al. Nociception and motor control: the role of spasticity in obstacle crossing. Eur J Neurosci. 2011;33(12):2255-2264.
08 French B, et al. Repetitive task training for improving functional ability after stroke. Cochrane Database Syst Rev. 2016;11:CD006073.
09 金子唯史. 脳卒中の動作分析. 医学書院. 2018.
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