老研式活動能力指標とは?13項目の評価方法・採点・評価用紙PDF – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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老研式活動能力指標とは?13項目の評価方法・採点・評価用紙PDF

STROKE LAB / COMPETENCE IN DAILY LIFE

老研式活動能力指標の評価方法暮らしの広がりを捉え、
本人らしい生活につなげる。

買い物や食事の用意だけでなく、情報への関心、人との関わりまで。13項目の質問と採点、3つの下位尺度、聞き取りと結果の活用を、イラストと記録例で解説します。

UPDATED 2026.11FOR PT / OT / ST・看護・介護職BY STROKE LAB
買い物や食事の用意、読書、人との会話など、高齢者の日常生活の場面を描いたイラスト
生活場面のイラストです。絵や活動の印象だけで回答・得点を決めず、本人の状況を確認します。
13項目手段的自立・知的能動性・社会的役割。
0〜13点各項目「はい」1点、「いいえ」0点。
質問の語尾「できる」と「している」を区別して聞く。
SECTION 01

老研式活動能力指標とは|基本的ADLの先にある生活機能

老研式活動能力指標は、高齢者の高次の生活機能を評価する13項目の指標です。英語ではTokyo Metropolitan Institute of Gerontology Index of Competence(TMIG Index of Competence/TMIG-IC)と呼ばれます。地域で生活を営む力を、手段的自立・知的能動性・社会的役割の3領域から捉えます。[2]

食事・排泄・移乗などの基本的ADLが自立していても、外出、情報収集、人との交流が以前より減っていることがあります。この尺度は、そうした暮らしの側面に目を向ける入口になります。ただし、実際の動作観察や医学的評価を置き換えるものではありません。

領域 項目 満点 主に確認する生活
手段的自立 1〜5 5点 交通利用、買い物、食事の用意、支払い・預貯金
知的能動性 6〜9 4点 書類、新聞・本、健康情報への関心
社会的役割 10〜13 4点 友人との関わり、相談、見舞い、若い世代との会話
採用する質問票

本記事・PDFは、厚生労働省「介護予防マニュアル第4版」別添資料2-3の13項目と配点を参照しています。原資料の質問文を保ち、下位尺度・経過記録欄を加えました。公式配布票そのものではなく、STROKE LABの学習・記録用編集版です。[1]

SECTION 02

13項目と採点|はい1点・いいえ0点

13項目は3つの領域に分かれ、各項目を「はい」1点・「いいえ」0点で採点します。まず質問文と配点を確認し、実際の聞き取り方は次のSECTION 03で解説します。

交通機関での外出や家庭内の家事分担など、手段的自立に関わる場面のイラスト
実際の分担と能力を分けて確認します。交通機関がないことと、利用能力がないことも同じではありません。

手段的自立|5項目・0〜5点

番号 質問 配点
1 バスや電車を使って1人で外出できますか はい1/いいえ0
2 日用品の買い物ができますか はい1/いいえ0
3 自分で食事の用意ができますか はい1/いいえ0
4 請求書の支払いができますか はい1/いいえ0
5 銀行預金・郵便貯金の出し入れが自分でできますか はい1/いいえ0
新聞や本を読む、書類を書く、健康情報に触れるなど、知的能動性に関わる活動のイラスト
身体的な自立だけでは分からない、情報に関わる活動です。読み書きの困難には視力や教育・言語などの背景も関わります。

知的能動性|4項目・0〜4点

番号 質問 配点
6 年金などの書類が書けますか はい1/いいえ0
7 新聞を読んでいますか はい1/いいえ0
8 本や雑誌を読んでいますか はい1/いいえ0
9 健康についての記事や番組に関心がありますか はい1/いいえ0
友人宅への訪問や相談、若い世代との会話など、社会的役割に関わる場面のイラスト
誰かを支えることや自分から関わることにも注目します。交流の機会や相手の有無も、回答の背景として残します。

社会的役割|4項目・0〜4点

番号 質問 配点
10 友だちの家を訪ねることがありますか はい1/いいえ0
11 家族や友だちの相談にのることがありますか はい1/いいえ0
12 病人を見舞うことができますか はい1/いいえ0
13 若い人に自分から話しかけることがありますか はい1/いいえ0

質問文・配点の出典:厚生労働省の公開票。[1] 表記は参照票に合わせています。「できますか」「読んでいますか」「ありますか」など語尾が項目ごとに異なる点に注意してください(SECTION 03で解説)。

手段的自立 /5 + 知的能動性 /4 + 社会的役割 /4合計0〜13点。得点が高いほど、質問された活動能力・活動に肯定的な回答が多いことを示します。

性別や家庭内の分担で項目を除外しません。13項目を同じ枠組みで確認します。未回答・未確認がある場合は、便宜上0点で埋めたり、回答数で割って13点満点に換算したりせず、未確認項目を残して確認してください。

SECTION 03

評価方法|質問の語尾を変えずに聞き取る

質問票を本人に記入してもらう、または評価者が読み上げて回答を聞き取ります。眼鏡・補聴器などを整え、普段の生活場所や回答者を確認してください。本人の回答と家族等からの補足が異なるときは、情報源を分けて記録します。

評価者が高齢者に質問を読み上げ、回答を聞き取っている面接場面のイラスト
補足質問は状況の確認に使います。質問文自体を別の課題や独自の頻度基準に置き換えません。
順番 実施すること 記録すること
1.条件を確認 評価日、生活場所、本人が答えられる条件を整える 本人/代理、記入/面接、視聴覚や言語の影響
2.13項目を確認 質問文をそのまま示し、はい・いいえを選ぶ 回答と、迷った場合の具体的な説明
3.合計する 各領域と総点を計算する 手段的自立 /5、知的能動性 /4、社会的役割 /4、総点 /13
4.背景を確認 回答が変わった項目と生活の変化を確かめる 能力・機会・役割・本人の希望、次の支援
「していない」だけで、すべて0点にはしません。

例えば項目3の食事の用意は「できますか」という質問です。家族が担当しているという情報だけでは、できるかどうかは分かりません。一方、項目7・8の新聞や本は「読んでいますか」です。「読む能力はあるから、はい」と推測で置き換えないようにします。項目12の見舞いも「できますか」の質問です。

参照票には、全項目共通の「最近3か月」「週1回以上」といった期間・頻度の指定はありません。FAIなど別尺度の基準を持ち込まず、採用票の運用に従います。入院前と現在を評価する場合は、いつ・どこの生活を回答したかを明記し、混ぜて合計しません。

SECTION 04

結果の見方|総点だけで「自立・非自立」を決めない

同じ総点でも、手段的自立が低い人と、交流の項目が低い人では支援の方向が異なります。合計点に続けて3領域の内訳と変化した項目番号を記録しましょう。質問への回答だけで、安全な金銭管理や外出、認知症の有無を確定することはできません。

「5点満点」と「13点満点」を混同しない。

厚生労働省の参照資料では、項目1〜5をIADLの説明に用い、5点満点での解釈を示しています。この記述を13項目の総点に移して「総点4点以下」などの基準にしないでください。記事では、すべての対象者に共通する総点の診断カットオフは設定しません。[1]

確認したい背景 聞き取りの例
能力 痛み、麻痺、見えにくさ、手順の分かりにくさはあるか
機会・環境 交通手段、外出先、訪問先、感染対策などの制限はあるか
役割・希望 誰が担当しているか。本人はその活動を希望しているか
回答条件 本人と代理の回答が変わったか。評価場所・対象時期が違わないか

年齢だけで低い得点を当然と考えず、以前の本人の生活との違いを確認します。一方、満点でもすべての生活課題がないとは限りません。困りごとがある場合には、実際の動作、生活場面での判断、家族の負担などを別に評価します。

SECTION 05

評価PDF|質問票・聞き取り・経過記録

老研式活動能力指標の評価PDF(A4縦・3ページ)の1ページ目イメージ
STROKE LAB / CLINICAL SHEET

13項目と生活の背景を、一緒に残す。

A4縦・3ページ/印刷・手書き用

01 13項目の質問・回答・領域別集計
02 聞き取りと解釈の確認・補足記録
03 経過比較・生活目標・支援の記録

評価PDFをダウンロード ↓厚生労働省の原資料を確認 ↗

ダウンロード後、PDF閲覧ソフトからA4・実際のサイズで印刷できます。自動採点機能はありません。

SECTION 06

臨床例|回答の変化を、生活の言葉にする

CLINICAL NOTE / 架空の例

身の回りのことはできるが、外との関わりが減った。

Aさんは前回、手段的自立5/5、知的能動性4/4、社会的役割3/4で総点12/13でした。今回は項目7「新聞」と10「友だちの家」の回答が「はい」から「いいえ」に変化し、手段的自立5/5、知的能動性3/4、社会的役割2/4、総点10/13となりました。

新聞の購読中止と、友人の転居があったとのことです。点数の変化をそのまま認知機能低下と決めず、他の情報入手方法、本人の希望、実際の外出・交流の状況を確認します。

カルテ記載例

11月4日、本人への面接。老研式活動能力指標10/13点(手段的自立5/5、知的能動性3/4、社会的役割2/4)。前回12/13点から項目7・10が「いいえ」に変化。本人より新聞購読中止・友人転居の説明あり。評価票の回答と背景を分けて記録。交流を続けたい意向あり。現在の情報入手方法と訪問以外の交流、交通手段を次回確認する。

点数は例示です。項目の回答が変わった事実と、その背景に関する説明を分けています。この2点低下を一律の有意な悪化とする例ではありません。

SECTION 07

評価後の支援|本人が大切にする活動から考える

本人の希望を聞き、読書や地域交流の目標を一緒に考えている場面のイラスト
本人の希望と安全を確認して支援を選びます。交流活動への参加を全員に一律に求めるものではありません。

「はい」を増やすこと自体を目標にせず、本人が続けたい生活を起点にします。例えば買い物の難しさには、歩行だけでなく、交通、荷物の運搬、店舗内の判断、支払いの手順が関係します。必要な要素を生活場面で確認し、練習と環境調整を組み合わせます。

領域 支援の検討例
手段的自立 買い物の工程や移動手段を確認し、必要な練習・同行・道具を検討
知的能動性 視聴覚や読み書きの困難を確認し、本人が楽しめる情報への接し方を検討
社会的役割 交流機会や本人の希望を確認し、相談にのる・教えるなどの役割を検討

再評価では、得点に加えて支援後の具体的な生活を残します。回答者や評価条件が変わった場合は、その差も記録します。急にできなくなった、新しい言語・運動症状があるなどの場合は、質問票の再実施を優先せず医療的な確認につなげてください。

SECTION 08

Barthel Index・Lawton・FAIとの違い

尺度 主に捉えるもの 使い分けの視点
Barthel Index 食事、排泄、移動などの基本的ADL 身の回りの動作に必要な介助
Lawton IADL 電話、買い物、服薬・金銭管理などの手段的ADL 採用版の項目と採点方式を確認
FAI 家事・外出・余暇・仕事等の活動頻度や程度 一定期間に実際に行った活動
老研式活動能力指標 手段的自立・知的能動性・社会的役割 13項目の質問に沿って高次生活機能を確認

尺度間の点数を直接換算しません。老研式の「はい」をFAIの頻度点数に置き換えたり、Lawtonの項目を足したりすると、別の評価になってしまいます。目的に応じて併用し、それぞれの尺度名・版・満点を残します。

SECTION 09

研究の読み方|妥当性と個人への解釈を分ける

1991年の原著では、地域住民6,776人を対象に信頼性・妥当性が検討され、13項目からなる尺度と3つの因子が報告されています。高齢者の高次生活機能を捉える評価として開発された点を押さえておきましょう。[2]

集団を対象とした研究上の関連が、そのまま目の前の人の診断・予後や支援量になるわけではありません。年齢、生活環境、文化的背景、回答者、採用方法を確認して読みます。また、満点付近では生活の細かな差が点数に出ないこともあるため、本人が訴える困りごとを別に聞き取ります。

SECTION 10

よくある質問

何点以下なら認知症ですか?

この尺度だけで認知症を診断しません。認知症評価のための一律の総点カットオフとして使わず、生活の変化と医学的な評価を組み合わせます。

家族が料理を担当している人は0点ですか?

それだけでは決まりません。項目3は食事の用意が「できますか」です。担当していない理由と実際の能力を確認し、推測で回答を埋めません。

ネットニュースを読む場合、新聞の項目を「はい」にしてよいですか?

参照票は新聞と記載しています。独自にSNSやネットニュース全般へ置き換えず、採用する正式票・研究の運用を確認してください。媒体と実際の利用状況は補足記録に残します。

家族が代わりに答えてもよいですか?

本人からの回答が難しい場合は、代理回答であることと続柄を明記し、採用する運用に従います。本人の回答と同条件の結果として無条件に比較しないでください。

前回から1点下がったら、悪化と判断しますか?

変化した項目と実生活の変化を確認します。生活機会・回答者・聞き方の違いもあるため、1点の変化を一律に臨床的悪化と決めません。

評価に時間制限はありますか?

参照票には共通の制限時間は示されていません。説明と回答に必要な時間を確保します。未確認を急いで0点にしません。

SECTION 11

STROKE LAB|暮らしの目標に合わせたリハビリ相談

退院後、「買い物を再開したい」「家の役割を取り戻したい」「人との関わりを続けたい」と感じたら、困っている具体的な場面を整理してみましょう。評価の点数だけでなく、病状、主治医からの注意事項、本人の希望を共有することが支援の出発点です。

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次の一歩を考える。

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REFERENCES

参考資料・原著論文

  1. 厚生労働省.介護予防マニュアル第4版・別添資料2-3「IADL:老研式活動能力指標」.質問文・配点の参照資料。 原資料を確認 ↗
  2. Koyano W, et al. Measurement of competence: reliability and validity of the TMIG Index of Competence. Arch Gerontol Geriatr. 1991;13(2):103–116. 原資料を確認 ↗
  3. 日本老年医学会.高齢者診療におけるお役立ちツール:老研式活動能力指標。 原資料を確認 ↗
  4. 厚生労働省.介護予防マニュアル第4版(本文・各種評価様式)。 原資料を確認 ↗

文献・質問票確認:2026年11月4日。イラストと臨床例は説明用です。質問票の配点と、記事独自の補足説明・支援例を区別して掲載しています。

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