脳卒中機能評価法(Stroke Impairment Assessment Set:SIAS)を学ぶ – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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脳卒中機能評価法(Stroke Impairment Assessment Set:SIAS)を学ぶ

 

はじめに

脳卒中機能評価法(Stroke Impairment Assessment Set:SIAS)は、脳卒中により引き起こされる身体機能への影響の程度を定量的に測定するための包括的な評価ツールです。その目的は、脳卒中患者の症状の進行や経過を見据えた予測、そしてリハビリテーションの成果を確認・評価することです。

評価用紙はこちらをクリック→SIAS 評価用紙

特徴

多種多様な脳卒中関連の評価スケールが存在しますが、それらの多くは特定の機能、たとえば運動機能に対する評価に特化しています。しかしSIASはそのようなスケールとは一線を画し、感覚機能、体幹機能、言語機能といった様々な機能面を含む幅広い領域についての評価を可能にしています。これは、脳卒中が引き起こす影響が単一の機能に留まらないという事実を反映しており、SIASはこれらの複数の影響を全体的に評価できることが特色です。

SIASの具体的な利用方法を説明します。まず、運動機能、筋緊張、感覚、関節の可動範囲、痛み、体幹の機能、視覚空間認識、言語機能、非麻痺側の機能といった9つの主要な機能領域について、それぞれ評価します。これらは、合計22の評価項目に分かれており、各項目は0から3または0から5の範囲で点数化されます。ここでの高得点は軽度の障害を意味し、低得点は重度の障害を示します。

SIASは脳卒中が発症したばかりの患者の初期評価にも使われますが、その特長は手軽さと速さにあります。約10分という短い時間で評価が可能なため、リハビリテーションの進行に伴う機能改善や障害の変化を追跡し、定期的に評価することができます。また、SIASは専門的な器具を必要とせず、患者のベッドサイドでの実施が可能なため、常に患者の健康状態を把握し、状態の変化を迅速に追跡するのに役立ちます。

こうした理由から、SIASは脳卒中患者の機能評価やリハビリテーション効果の追跡における重要なツールとして位置付けられています。そして、それは多角的で定量的な評価を可能にするその特性から、医療専門家たちによって高く評価されているのです。

以下はシンプルな点数評価表です。細かな得点は上記PDFをご確認ください

分類 項目 得点
1. 麻痺側運動機能 上肢近位テスト(膝・口テスト) 0~5
上肢遠位テスト(手指テスト) 0~5
下肢近位テスト(股関節テスト) 0~5
下肢遠位テスト(膝伸展テスト) 0~5
下肢遠位テスト(足パットテスト) 0~5
上肢反射(上腕二頭筋・上腕三頭筋) 0~3
下肢反射(膝蓋・アキレス腱) 0~3
2. 筋緊張 上肢緊張 0~5
下肢緊張 0~5
3. 感覚 上肢感覚 0~3
下肢感覚 0~3
4. 関節の可動域 上肢関節の動域 0~3
下肢関節の動域 0~3
5. 痛み 痛み 0~3
6. 体幹機能 体幹機能 0~3
重症化テスト 0~3
7. 視覚空間認知 視覚認知 0~3
8. 言語機能 言語機能 0~3
9. 非麻痺側の機能 非麻痺側四頭筋筋力 0~3
非麻痺側握力 0~3
合計 76

 

シナリオ設定

登場人物

  • 患者(田中さん): 脳卒中を発症し、現在リハビリテーションを受けている。
  • 理学療法士(鈴木さん): SIASを実施する専門家。
  • 見学者(山田さん): SIASの評価方法を学ぶために見学している理学療法士。

シチュエーション

田中さんはリハビリテーション施設のベッドに横たわっています。鈴木さんはSIAS評価を行うために準備をしています。山田さんは見学者としてその様子を観察しています。


SIAS評価の実施

鈴木さんの説明

鈴木さん: 「山田さん、今日はSIASを使って田中さんの機能評価を行います。SIASは感覚機能、運動機能、体幹機能、言語機能など、脳卒中の影響を総合的に評価するためのスケールです。では、具体的な評価方法をお見せします。」

1. 麻痺側運動機能の評価

上肢近位テスト

鈴木さん: 「田中さん、右腕をこのように持ち上げてください。」

田中さんが右腕を持ち上げる。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

上肢遠位テスト(手指テスト)

鈴木さん: 「次に、指をこのように動かしてください。」

田中さんが指を動かす。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

下肢近位テスト(股関節テスト)

鈴木さん: 「右足を持ち上げてください。」

田中さんが右足を持ち上げる。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

下肢遠位テスト(膝伸展テスト)

鈴木さん: 「膝を伸ばしてください。」

田中さんが膝を伸ばす。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

下肢遠位テスト(足パットテスト)

鈴木さん: 「足をこのように動かしてください。」

田中さんが足を動かす。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

上肢反射(上腕二頭筋・上腕三頭筋)

鈴木さん: 「上腕二頭筋と上腕三頭筋の反射を確認します。」

鈴木さんが反射を確認し、点数を記録する。

下肢反射(膝蓋・アキレス腱)

鈴木さん: 「膝蓋腱とアキレス腱の反射を確認します。」

鈴木さんが反射を確認し、点数を記録する。

2. 筋緊張の評価

上肢緊張

鈴木さん: 「腕の緊張を確認します。リラックスしてください。」

田中さんの腕を動かし、緊張を確認する。 鈴木さんは点数を記録する。

下肢緊張

鈴木さん: 「次に、脚の緊張を確認します。」

田中さんの脚を動かし、緊張を確認する。 鈴木さんは点数を記録する。

3. 感覚の評価

上肢感覚

鈴木さん: 「この針のようなものを感じますか?」

田中さんが触覚を答える。 鈴木さんは反応を確認し、点数を記録する。

下肢感覚

鈴木さん: 「次に、脚の感覚を確認します。」

田中さんが触覚を答える。 鈴木さんは反応を確認し、点数を記録する。

4. 関節の可動域の評価

上肢関節の動域

鈴木さん: 「腕の関節の可動域を確認します。」

田中さんが腕を動かす。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

下肢関節の動域

鈴木さん: 「次に、脚の関節の可動域を確認します。」

田中さんが脚を動かす。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

5. 痛みの評価

鈴木さん: 「痛みの評価を行います。痛みを感じる場所を教えてください。」

田中さんが痛みを答える。 鈴木さんはその情報をもとに点数を記録する。

6. 体幹機能の評価

体幹機能

鈴木さん: 「体を少し起こしてみてください。」

田中さんが体を起こす。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

重症化テスト

鈴木さん: 「次に、重症化テストを行います。」

鈴木さんがテストを実施し、点数を記録する。

7. 視覚空間認知の評価

鈴木さん: 「視覚空間認知の評価です。こちらの指を見てください。」

田中さんが指を追う動きをする。 鈴木さんは視覚認識を確認し、点数を記録する。

8. 言語機能の評価

鈴木さん: 「言語機能の評価です。この単語を声に出して読んでみてください。」

田中さんが単語を読む。 鈴木さんは発音と理解を確認し、点数を記録する。

9. 非麻痺側の機能の評価

非麻痺側四頭筋筋力

鈴木さん: 「非麻痺側の脚を持ち上げてください。」

田中さんが脚を持ち上げる。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。

非麻痺側握力

鈴木さん: 「非麻痺側の手でこの物を掴んでみてください。」

田中さんが手を動かし、物を掴む。 鈴木さんは動きを確認し、点数を記録する。


評価のまとめ

鈴木さん: 「以上で評価が完了しました。SIASは約10分でこのように多面的な評価が可能です。各項目の点数を総合して、田中さんの現在の機能状態を把握します。これにより、リハビリテーションの進捗を確認し、必要な対策を講じることができます。」

山田さん: 「とても参考になりました。SIASは脳卒中患者の多角的な評価に非常に有用ですね。」


以上が、SIASの評価手順をライブ形式で説明したものです。このような評価を定期的に行うことで、患者の回復状況を的確に把握し、適切なリハビリテーションプランを提供することができます

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