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Vol.566.視床痛(中枢性疼痛)についての最新知見  脳卒中/脳梗塞リハビリ論文サマリー

視床痛(中枢性疼痛)についての最新知見 まとめ(1)

視床痛(中枢性疼痛)についての最新知見 まとめ(2)

 

 

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カテゴリー

 

脳科学、視床、痛み

 

タイトル

●視床痛(中枢性疼痛)についての概要と最新知見

 

●原著はThalamic Pain Syndromeこちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●視床痛を有する患者の治療に関わり、難渋したため世界的にどのような治療が施されているのか学びたく本論文に至った。

 

 

内 容

 

視床痛の基本

 

●視床痛の有病率は脳卒中症例の8%程度と比較的多くなっています。すぐに疼痛が生じるわけではなく、数ヶ月後に生じる場合もあります。

 

●患者が経験する痛みは神経障害性で体温の変化にも関連しています。

 

●視床痛症候群は現在は脳卒中後の中枢性疼痛として一般的に知られていますが、歴史的にはDejerine–Roussy syndromeとして知られていました。視床痛症候群は脳卒中後の中枢性疼痛の一種です。ただし、中枢性疼痛のすべてのケースが視床起源であるわけではありません。正確で広い定義としては、脊髄視床路の損傷に続発する痛みです。

 

 

視床痛の評価・治療

 

●痛みと生活の質を改善するために、治療に対する代替的かつ統合的なアプローチが推奨されています。薬理学的には、神経因性疼痛治療薬とオピオイド鎮痛薬があります。より侵襲的な治療は、脳深部刺激療法、手術などもあります。

 

●International Classification of Headache Disorders 3rd edition(ICHD-3)によると、脳卒中後の中枢性の疼痛の診断基準には、以下のすべてが必要となります。1)虚血性または出血性脳卒中後6か月以内の顔面および頭の痛み。2)適切な部位の血管病変を示すMRIなどのイメージング。別の情報源は痛みを説明できません。画像診断は、他の考えられる診断を除外し、物議を醸す症例の視床脳卒中の病歴を確認するのに役立ちます。 MRIは、脳卒中後の視床梗塞の解釈に役立ちます。梗塞が大きければ大きいほど、損傷が大きくなり、予後が悪くなります。

 

●視床痛に対する経皮的電気神経刺激(TENS)は様々な結果を示しており、一部の患者では痛みが改善され、他の患者では悪化しています。

 

経頭蓋磁気刺激法(TMS)の小規模な研究では、脳卒中後の中枢性の痛みを伴う患者において介入後4週間で中程度の改善が見られました。運動野の刺激にて1つの研究で最大77パーセントの成功率という報告されました。 運動野の刺激は、特に顔面痛を訴える患者において、効果的な治療法であると報告があります。

 

脳深部刺激療法は、他の種類の痛みと比較し、中枢神経性の痛みにはあまり効果的ではありません。しかし、脳深部刺激療法は、脳卒中後の中枢神経性の痛みを伴う患者の50〜70パーセントで短期的には効果的な治療法となる可能性があります。

 

明日への臨床アイデア~視床痛~

 

●「関節運動が生じた際に痛みが生じる」というイメージを変化させるためにミラーセラピーの要領で非麻痺側を動かしている様子を観察し「関節運動が起きても痛くない」というイメージの刷り込みは一部の患者には有用と思われる。

●運動-感覚の統合を再編成していくことは基本と言えるが疼痛の緩和が保証できないのが実情となっている。

 

執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表

・国家資格(作業療法士)取得

・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務

・海外で3年に渡り徒手研修修了

・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆

 

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