vol.218:スマートフォンとバランスの関係 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方はこちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」 臨床に即した実技動画も配信中!こちらをClick!!(YouTube)
STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!?上記写真をClick!!?
カテゴリー
神経系
タイトル
スマートフォンを用いた動的バランス二重課題の効果
The effects on dynamic balance of dual-tasking using smartphone functions?PubMed
In Hyouk Hyong J Phys Ther Sci. 2015 Feb; 27(2): 527–529.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・二重課題によって歩行への注意が減少し、転倒につながることも多い。スマートフォンの使用がどれだけ動的バランスに影響するのか興味があり、読むことにした。
内 容
背景・目的
・同時に二つの課題を行うことを二重課題と言い、認知機能の障害がある場合顕著にもう一方の課題のパフォーマンスが落ちる。
・本研究はスマートフォンを使用している際の動的バランスの変化を健常成人にて検証する。
方法
・36名の健常成人
・star excursion balance test (SEBT)を実施している際に、スマートフォンを使って①音楽を聴く、②メッセージを送る、③ゲームをする、④ネットサーフィンをする、の四つの課題を行い、スマートフォンを使っていない状態と比較した。
結果
表:実験結果 In Hyouk Hyong (2015) より引用
・動的バランスはスマートフォンの利用(①~④全て)によって有意に減少が見られた。
私見・明日への臨床アイデア
・スマートフォンによって動的バランスは減少した。スマートフォンなどの携帯電話は利用者様が持っていることも多く、リハビリに活かしやすいのではないかと思う。昨今のテクノロジーをうまく活用していきたい。
職種 理学療法士
脳卒中自主トレ100本以上 一覧はこちら
病院内 スタッフ育成サポート
スタッフ教育を効率的に進めてみませんか?
ハンドリングや中枢神経系への教育は、STROKE LABへご相談ください。

1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 4万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018)