【2026年版】フットコアシステムと歩行の関係性とは?脳卒中・脳梗塞における足部機能と歩行リハビリを論文から徹底解説 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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【2026年版】フットコアシステムと歩行の関係性とは?脳卒中・脳梗塞における足部機能と歩行リハビリを論文から徹底解説

Stroke Rehabilitation — Foot Core System & Short Foot Exercise
“

足部内在筋の促通が、脳卒中患者の歩行を変える理由。

脳卒中後の歩行評価では下腿三頭筋や前脛骨筋に目が向きがちです。しかしフットコアシステムの視点で足部内在筋を促通することで、外在筋の過緊張が緩和され歩行効率が改善することが、RCTで示されています。本記事では理論から実践プロトコルまでを体系的に解説します。

UPDATED2025
READ約12分
FORPT / OT / ST
BYSTROKE LAB

GAIT IMPAIRMENT
約80%
脳卒中生存者のうち歩行障害が残存する割合。足部機能への介入が歩行改善に直結する。
PROTOCOL
6週間
Short Foot Exerciseの有効介入期間。週5回・90分/回のセッションで歩行速度・ROM改善が確認された(Paul Lee et al., 2016)。
INTRINSIC MUSCLES
20個+
足部内在筋の総数(4層構造)。これらが「フットコア」として機能し、外在筋の張力伝達効率を高める。

Quick Reference
忙しい臨床家のための
要点5項目。
01
フットコアとは:体幹コアと同様に、足部内在筋がアーチを動的に安定させる機能単位。安定したアーチは外在筋の張力伝達効率を高める(McKeon et al. Br J Sports Med, 2015)。
02
適応の目安:50m以上の歩行が可能な脳卒中慢性期患者。著明な痙縮・感覚消失・足部変形例は詳細評価のうえ慎重に判断する。
03
プロトコル:端座位・足部接地で①足趾伸展→②IP伸展位でMTP屈曲等尺性収縮(内側アーチ挙上)。週5回×90分セッション×6週間が有効介入量(Paul Lee et al., 2016)。
04
主要アウトカム:10m歩行テスト(歩行速度)・足関節背屈ROM・下腿EMG(下腿三頭筋内外側頭・前脛骨筋)を介入前後で必ず評価する。
05
評価の視点:SFE導入前に踵の内外反・内外側縦アーチ・母指球/小指球の荷重分布を詳細に評価する。過体重の患者では構造的変化も念頭に置く(2021年追記)。

01
Clinical Encounter

臨床現場でこう出会う。

Case Vignette
68歳男性、脳梗塞発症7ヶ月後。歩行速度が上がらない。

歩行は50m以上可能で、屋内での独歩も自立しています。しかし「歩くと足が疲れる」「なんとなく地面を蹴れない感じがある」という訴えが続いています。足関節背屈制限(患側5°)と立ち上がり時の下腿三頭筋過緊張が観察されます。

このとき、足関節ストレッチや筋力訓練だけでなく、足部内在筋への介入を検討する視点を持っていると、アプローチの選択肢が広がります。

この症例のように、歩行速度の停滞や下腿の過緊張を訴える脳卒中患者は臨床でよく出会います。下腿・足関節の問題に見えても、その根底に足部内在筋の機能低下が潜んでいることがあります。

「フットコアシステム(Foot Core System)」という概念はまだ日本の臨床でも浸透しきっていません。この記事を通じて、新人セラピストの皆さんに「足部から歩行を変える」視点を身につけてほしいと思います。

STROKE LABでの無料相談の様子

— ご本人・ご家族の状況を丁寧にお伺いします

Free Consultation
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そのお悩み、一度ご相談ください。

STROKE LABは脳神経系に特化した自費リハビリ施設です。足部評価から歩行訓練まで、経験豊富なセラピストがオーダーメイドのプログラムを提供します。まず無料相談で現状をお聞かせください。

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02
Definition & Epidemiology

フットコアシステムの定義と疫学。

「フットコアシステム(Foot Core System)」とは、McKeon et al.(Br J Sports Med, 2015)が提唱した概念です。体幹の「コアスタビリティ」と同じ構造で、足部内在筋が縦・横アーチを動的に安定させ、外在筋の効率的な張力伝達を可能にする機能単位のことを指します。

Key Concept
「足部のコア」とは何か。

体幹コアは「腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群が脊柱を安定させる機能単位」として知られています。フットコアシステムはその足部版です。足部内在筋が内側縦アーチを動的に支持し、歩行時の衝撃吸収とエネルギー伝達を担います。

足部内在筋が弱化すると、外在筋(下腿三頭筋・前脛骨筋など)が過代償として過緊張を起こします。これが脳卒中後患者で観察される下腿の「使いすぎ感」や疲労感の一因となりえます。

足部内在筋の4層構造

足部の内在筋は足底・足背の計4層に分布し、それぞれ異なる役割を担っています。主要な内在筋は以下の通りです(エビデンスレベル:解剖学的知見・強く推奨)。

L1
第1層(浅層:足底)Superficial

母趾外転筋・短趾屈筋・小趾外転筋。歩行時の足趾離地(toe-off)と内側縦アーチの初期安定に関与します。

L2
第2層Middle

足底方形筋・虫様筋(4本)。長趾屈筋の作用を修正し、足趾の方向を矢状面に合わせる調整機能を持ちます。

L3
第3層Deep

短母趾屈筋・母趾内転筋・短小趾屈筋。母趾のMP関節安定と横アーチ維持に重要です。SFEで直接促通される主要ターゲットです。

L4
第4層(最深層)+足背Deepest + Dorsal

底側・背側骨間筋(計7本)+短趾伸筋・短母趾伸筋。足趾の内外転と中足趾節関節の安定に関与します。

03
Neural Mechanism & Functional Anatomy

神経メカニズムと機能解剖。

なぜ足部内在筋の促通が、下腿外在筋の過緊張を緩和するのでしょうか。その機序を理解することで、介入の根拠がより明確になります。

フットコアシステムと歩行の関係性

フットコアシステムと歩行の臨床アイデア

Mechanism
「アーチが安定すると、外在筋が楽になる」。

イメージとしては「橋の構造」が参考になります。アーチ(拱橋)は支柱がしっかりしていれば、上を走る車(外在筋の張力)は少ない力で効率的に進めます。しかし支柱(内在筋)が弱いと、橋全体がたわみ、支えるために余計な力が必要になります。

脳卒中後は上位運動ニューロン障害により、足部内在筋の随意制御が低下します。結果として内側縦アーチが動的に不安定となり、代償として下腿三頭筋・前脛骨筋が過剰収縮します。

ウィンドラス機構との関係

「ウィンドラス機構(Windlass Mechanism)」とは、足趾背屈時に足底腱膜が緊張し、アーチが高まる現象です。歩行の蹴り出し相(pre-swing)で自動的に作動します。

足部内在筋が機能不全になると、このウィンドラス機構の効率が低下します。母趾のMP関節が適切に背屈しにくくなり、蹴り出し時のエネルギー伝達が不十分になります。

EVIDENCE
足部内在筋の疲労と姿勢制御への影響(Headlee et al., 2008)

研究概要:Headlee DL et al. Gait Posture. 2008;28(3):524-528. 足部内在筋を選択的に疲労させると、ナビキュラードロップ(舟状骨降下量:内側縦アーチの指標)が有意に増大することを示した。

臨床的含意:内在筋の機能低下がアーチ崩壊に直結することを実証。脳卒中後に内在筋の随意制御が低下している患者では、同様のアーチ不安定が起こりうることを示唆しています。(エビデンスレベル:観察研究)

04
Differential Assessment

鑑別評価:足部機能不全の識別。

脳卒中患者の足部問題は一様ではありません。SFEの適応を判断するためには、足部機能不全の種類を鑑別することが重要です。以下の3つのパターンを整理してください。

評価項目 内在筋弱化型
(SFEの主適応)
痙性尖内反足型 構造的扁平足型
歩行の特徴 蹴り出し弱化・下腿疲労感 内反・尖足・クリアランス低下 回内・扁平・疼痛
痙縮の程度 軽度〜中等度(MAS 0〜1+) 中等度〜重度(MAS 2〜4) なし〜軽度
アーチ形態 軽度低下・荷重時に変化 高アーチ(内反尖足) 著明な低下・構造的扁平
SFEの適応 ◎ 主適応 △ 痙縮管理後に検討 △ 装具・徒手と併用
主な介入 SFE + 歩行訓練 ストレッチ・AFO・促通 インソール・SFE補助的
「MAS(修正アシュワーススケール)」とは痙縮の程度を0〜4で評価するスケールです。SFEはMAS 0〜1+程度の軽度痙縮の患者が主な適応となります。

05
Assessment

評価方法と評価指標。

SFEを導入する際は、介入前後の比較が可能な客観的指標を必ず記録します。Paul Lee et al.(2016)で使用されたアウトカム指標を中心に解説します。

PRIMARY OUTCOME
主要アウトカム
— Paul Lee et al. 2016で使用
→10m歩行テスト(10mWT):歩行速度を測定。快適速度と最大速度の両方を記録することが望ましい。
→足関節背屈ROM:膝伸展位・膝屈曲位の両方で測定。下腿三頭筋の筋緊張も合わせて評価する。
→表面EMG(sEMG):下腿三頭筋内側頭(GCM-M)・外側頭(GCM-L)・前脛骨筋(TA)の筋活動量を測定。
SUPPLEMENTARY
補助的評価
— 臨床での追加推奨
→ナビキュラードロップテスト:舟状骨高の非荷重位vs荷重位の差(10mm以上で内在筋弱化を示唆)。
→足部姿勢指標(FPI-6):6項目で足部姿勢を-12〜+12点で評価。+6以上で回内足。
→踵の内外反・荷重分布:母指球・小指球・踵部への荷重偏りを視診・触診で確認する(2021年追記)。

06
Intervention Protocol & Evidence

SFEの介入手順とエビデンス。

Paul Lee et al.(2016)の研究で行われた介入プロトコルを、臨床で再現可能な形に整理しました。介入群は一般的理学療法に加えてSFEを追加実施しています。

SFEの実施手順(4ステップ)

01
開始姿勢の設定Starting Position

端座位で両足部を床に平置きします。膝関節90°屈曲・足関節中間位を目標にします。患者に「足裏全体が床につくように」と指示します。踵・母指球・小指球の3点接地を確認します。

02
足趾の伸展Toe Extension

全足趾を軽く伸展(背屈)させます。このとき足趾が床から離れる程度で十分です。足趾が「グー」にならないよう注意します。IP関節(趾間関節:足趾の第1・2関節)は伸展位を保ちます。

03
アーチ挙上(等尺性収縮)Arch Elevation

IP関節伸展位を保ったまま、母趾のMP関節(中足趾節関節:足趾の付け根の関節)を屈曲方向に等尺性収縮させます。「足の裏のアーチを吸い上げるイメージ」が患者に伝わりやすいです。踵と母指球は床から離さないよう指示します。

04
セッション全体のプログラムProgram

コントロール群(一般的理学療法)の内容:立位評価・足部モビライゼーション・筋促通・立位アライメント調整。介入群:上記にSFEを追加。共通プロトコル:1回90分×週5回×6週間(計30セッション)。

研究の結果

Short Foot Exercise研究の結果グラフ(図4) Short Foot Exercise研究の結果グラフ(図5)

Paul Lee et al., NEUROTHERAPY 2016 — 凡例:CEG:一般的理学療法群、SFE:Short Foot Exercise群、Affected:麻痺側、Non-affected:非麻痺側、GCM(M):下腿三頭筋内側頭、GCM(L):下腿三頭筋外側頭、TA:前脛骨筋

EVIDENCE — RCT
Paul Lee et al. “Short foot exercise incorporating the foot core system paradigm on clinical trials for the patients with stroke.” NEUROTHERAPY 2016;20(1):43-52

対象:34名の脳卒中患者(1年以内に再発なし、50m歩行が可能、他の神経学的問題なし)を無作為に2群に割り付け。

主要結果:SFE群では一般的理学療法群と比較して、立ち上がり時の下腿三頭筋(内外側頭)および前脛骨筋の筋張力が有意に低下。10m歩行速度と足関節背屈ROMが有意に改善。

機序の考察:足部内在筋の促通により安定したアーチが形成され、少ない外在筋収縮でも効率的に張力が伝達されたと推察。これが下腿筋の過代償を軽減し、歩行効率を高めた。

エビデンスレベル:RCT(ランダム化比較試験)。サンプル数が少ない点は限界だが、現時点で脳卒中患者へのSFE適用を支持する重要な根拠となっている。

Clinical Insight
背屈ROM改善という副産物。

本研究で特に興味深いのは、足部内在筋促通が足関節背屈ROMの改善をもたらした点です。これは、内在筋のアーチ安定化が下腿三頭筋の筋緊張を緩和し、関節可動域練習としても機能することを示唆しています。

背屈制限のある患者に対して、従来のストレッチに加えてSFEを組み合わせることで、より効果的なROM改善が期待できます。

STROKE LAB代表 金子唯史
Message from CEO
「歩行が変わらない」と諦める前に、足部からのアプローチを一緒に考えませんか。

STROKE LABは脳神経系に特化した自費リハビリ施設です。足部内在筋への介入を含む包括的な歩行プログラムで、患者様一人ひとりの回復をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

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07
Multidisciplinary Team & Environment

多職種連携と環境調整。

足部内在筋への介入は、PT単独で完結するものではありません。OT・看護師・医師などと連携することで、訓練効果が生活場面に般化されます。

各職種の役割分担

職種 役割 具体的なアクション
PT(理学療法士) 中心的役割 足部詳細評価・SFE指導・歩行訓練への統合・プログラム進捗管理
OT(作業療法士) 生活場面への般化 ADL動作時の足部使い方の指導・適切な靴・インソールの選定アドバイス・自主練習プログラムの作成
看護師 足部管理・モニタリング 足部皮膚状態の観察(特に糖尿病合併例)・浮腫のモニタリング・病棟での自主練習の声かけ
医師 痙縮管理・適応判断 痙縮の程度評価・SFE適応の最終判断・装具(AFO等)処方の相談窓口
MSW 社会資源の調整 退院後の歩行訓練継続のための通所リハ・訪問リハの調整・自主練習継続を支える福祉用具の検討

環境調整のポイント

Clinical Insight

「靴の中での足の動きを考えずにSFEだけを繰り返しても、歩行での般化が不十分になります。適切な靴(踵カウンターがしっかりしたもの)と組み合わせることで、トレーニング効果を歩行場面に活かせます。」

「過体重の患者では、内在筋だけでは足部の構造的変化を抑えきれないことがあります。インソールや装具との組み合わせを医師・OTとともに検討してください。」

「病棟での自主練習として、椅子に座った状態でのSFEを看護スタッフに伝えておくと、セラピー外の時間も訓練量を確保できます。」

08
Pitfalls & Clinical Judgement

Pitfallsと臨床判断のコツ。

SFEはシンプルに見えますが、新人セラピストが見落としやすい落とし穴があります。先輩から後輩へ伝えたい3つのポイントをまとめます。

Pitfalls — Don’t make these mistakes
新人臨床家が陥りやすい3つの罠。
!
SFEを「足趾屈曲運動」と混同する:SFEの核心は「IP関節伸展位を保ちながらMTP関節でアーチを挙上する等尺性収縮」です。足趾を「グー」に握ってしまうと、長趾屈筋(外在筋)が主に働き、内在筋の促通にはなりません。「アーチを吸い上げる」という言葉かけと視覚的フィードバックで確認します。
!
介入前の足部詳細評価を省略する:SFEを始める前に、踵の内外反・内外側縦アーチの形態・母指球と小指球の荷重分布を必ず評価します。これらの評価なしに一律にSFEを行っても、問題のある足部配列が修正されないまま訓練することになります。過体重例では構造的変化が生じている可能性も念頭に置きます(2021年金子追記)。
!
重度痙縮の患者に無理に実施する:MAS 2以上の痙縮があると、内在筋の随意収縮前に外在筋痙縮が優位になり、SFEが有効に機能しません。まず痙縮に対するアプローチ(ポジショニング・ストレッチ・促通など)で足部環境を整えてからSFEを導入します。焦らず段階的に介入することが重要です。

臨床判断の分岐点

Mentor’s Voice

「最初に『この患者さん、SFEできるかな?』と思ったとき、まず足趾を自分でゆっくり伸展できるか確認してみてください。できなければ、まず痙縮への介入が先です。」

「SFE中にアーチが挙上されているかを確認するには、患者の足背側から舟状骨(足甲の内側の骨の出っ張り)が少し盛り上がるかを視るとわかりやすいです。」

足部内在筋の促通が有効に働くのは、適切な評価に基づいて適応を選んだときです。「足部から歩行を変える」という視点を持ちながらも、評価なしの一律介入は避けましょう。

09
Prognosis & Goal Setting

予後とゴール設定。

Paul Lee et al.(2016)の研究では、6週間のSFEプログラム後に以下の変化が確認されました。これをベースに現実的なゴールを設定する指針を示します。

6週間後の期待されるアウトカム
SFE群で確認された主要な変化。

①歩行速度の改善(10mWT):SFE群でコントロール群より有意な改善が確認されました。速度の数値的な改善幅は個人差がありますが、臨床的に意味のある改善が期待できます。

②足関節背屈ROMの向上:内在筋促通による下腿三頭筋緊張の緩和を介したROM改善が期待されます。

③立ち上がり時の筋張力低下:下腿三頭筋(内外側頭)・前脛骨筋のEMG活動が有意に低下。下腿の「疲れやすさ」の軽減が患者の主観的評価にも反映される可能性があります。

ゴール設定の際は、「6週間で速く歩けるようになる」という数値目標だけでなく、「下腿の疲労感が軽減し、より長距離を歩ける」という患者が実感できる目標も併せて設定しましょう。患者のモチベーション維持につながります。

SFEによる下腿筋緊張の軽減は、脳卒中患者が下腿に感じる疲労感の軽減という形で患者自身に体感されやすい変化です。患者の主観的な変化も積極的に収集しましょう。

10
FAQ

よくある質問(新人臨床家の疑問)。

Q.Short foot exerciseとはどのような運動ですか?
A.

端座位で足部を床に置き、足趾を伸展(IP関節伸展位)させながら内側縦アーチを挙上するよう母趾MP関節を等尺性収縮させる運動です。

「足趾を曲げる」運動ではなく「足裏のアーチを吸い上げる」感覚が正しいです。足趾が「グー」になってしまう場合は外在筋が優位になっているので、鏡などで視覚フィードバックを行いながら修正します。

Q.脳卒中患者にも安全に実施できますか?
A.

適切な対象者選定のもとで安全に実施できます。Paul Lee et al.(2016)の研究では、50m歩行が可能で1年以内に再発のない脳卒中患者34名を対象に有害事象なく実施されました。

重度の痙縮(MAS 2以上)・感覚消失・足部整形外科的問題がある場合は適応を慎重に判断してください。まず担当医師と相談したうえで導入を検討します。

Q.何週間で効果が出ますか?
A.

Paul Lee et al.(2016)では1回90分・週5回・6週間(計30セッション)のプログラムで、歩行速度・足関節背屈ROM・下腿筋張力に有意な改善が確認されました。

臨床的には6週間を効果判定の目安にすることが推奨されます。ただし外来や通所では頻度が少ないため、自主練習の徹底がより重要になります。

Q.足部内在筋と外在筋の違いは何ですか?
A.

内在筋(intrinsic muscles)は起始・停止ともに足部内に存在し、縦・横アーチの動的支持と足趾の細かな制御を担います。外在筋(extrinsic muscles)は下腿から起始し足部に停止する筋群(前脛骨筋・下腿三頭筋・腓骨筋など)で、足関節の主要な運動を担います。

フットコアシステムの概念では、内在筋がアーチを安定させることで外在筋の張力伝達効率が高まるとされています(McKeon et al. Br J Sports Med, 2015)。

Q.どのような患者に特に有効ですか?
A.

50m以上の歩行が可能な脳卒中慢性期患者で、足部アーチの低下・下腿筋の過緊張・歩行速度低下・下腿疲労感を呈している方に特に適しています。

重度の麻痺や感覚障害が強い急性期患者では適応が限定されます。足部の詳細評価(踵の内外反・アーチ高・荷重分布)を行ったうえで適応を判断することが重要です。

Q.歩行速度以外にどのような改善が期待できますか?
A.

Paul Lee et al.(2016)では歩行速度の改善に加え、足関節背屈ROMの向上と立ち上がり動作時の下腿三頭筋・前脛骨筋の筋張力低下が確認されました。

内在筋によるアーチ安定化が外在筋の過剰収縮を軽減し、動作全体の効率向上につながります。患者が実感しやすい効果として「下腿の疲れが軽くなった」「歩くのが楽になった」という変化があります。

11
Our Program

STROKE LABのプログラム。

STROKE LABは脳卒中・脳梗塞に特化した自費リハビリ施設です。足部評価から歩行訓練まで、脳神経系に精通したセラピストが個々の状態に合わせた最適なプログラムを提供します。「病院のリハビリが終わってしまったが、まだ回復したい」というご家族のお気持ちに、私たちは全力でお応えします。

Our Strengths
STROKE LABの強み
— 脳神経系に特化した自費リハビリ
→脳卒中専門セラピストによる足部詳細評価
→フットコアシステムを統合した歩行訓練
→代表・金子唯史の脳科学×徒手技術の融合
→医学書院「脳卒中の動作分析」著者が監修
What We Can Do
取り組める内容
— 歩行改善を中心とした包括的サポート
→足部内在筋促通(SFE)プログラム
→歩行速度・耐久性・バランスの向上訓練
→足部モビライゼーション・ハンドリング
→ご家族向けの自主練習・介助方法の指導

— STROKE LABでの歩行リハビリテーションの実際の様子です。

Voice from Mentors

「足部評価は”土台の評価”です。歩行や立位の問題を足部から整理すると、介入の優先順位が変わることがよくあります。特に慢性期の患者さんで歩行速度が伸び悩んでいるとき、SFEの視点を持っていると新たな突破口が見えることがあります。」— 理学療法士・臨床経験15年・神経系疾患専門

「Short foot exerciseを患者さんに指導するとき、『足の指をグーにしないで、アーチだけを吸い上げてください』という言葉かけがとても有効です。最初はなかなかできませんが、鏡や触診で舟状骨の動きを確認しながら練習すると、多くの方が2〜3セッションで感覚をつかんでくれます。」— 理学療法士・臨床経験10年・歩行リハビリ担当

Message from CEO
歩行の回復を、
諦めないでください。

STROKE LAB代表 金子唯史 ポートレート

「病院でのリハビリが終わった」「もうこれ以上回復しないと言われた」——そうした言葉を胸に来られる患者様やご家族に、私は何度も出会ってきました。

しかし、諦めたときが本当の終わりです。脳の可塑性は、適切な刺激があれば生涯続くというエビデンスが積み重なっています。足部という「土台」へのアプローチは、そのための有効な選択肢の一つです。

STROKE LABでは、足部評価から始まる個別化されたリハビリプログラムで、患者様の「もう一歩」をサポートしています。まずは無料相談から、どうぞお気軽にお声がけください。

株式会社STROKE LAB
代表取締役 金子 唯史

無料相談を予約する→

References

参考文献。

01Paul Lee et al. Short foot exercise incorporating the foot core system paradigm on clinical trials for the patients with stroke. NEUROTHERAPY. 2016;20(1):43-52.
02McKeon PO, Hertel J, Bramble D, Davis I. The foot core system: a new paradigm for understanding intrinsic foot muscle function. Br J Sports Med. 2015;49(5):290.
03Headlee DL, Leonard JL, Hart JM, Hertel J, Ingersoll CD. Fatigue of the plantar intrinsic foot muscles increases navicular drop. J Electromyogr Kinesiol. 2008;18(3):420-425.
04Sulowska I, Mika A, Oleksy Ł, Stolarczyk M. The Influence of Plantar Short Foot Muscle Exercises on Foot Posture and Fundamental Movement Patterns in Long-Distance Runners. Biomed Res Int. 2016;2016:1973807.
05Jam B. Evaluation and retraining of the intrinsic foot muscles for pain syndromes related to abnormal control of pronation. Adv Physical Ther Rehab Med. 2006;5:1-10.
06Perry J, Burnfield JM. Gait Analysis: Normal and Pathological Function. 2nd ed. Slack Inc. 2010.
07Redmond AC, Crosbie J, Ouvrier RA. Development and validation of a novel rating system for scoring standing foot posture: the Foot Posture Index. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2006;21(1):89-98.
08Kluding PM, Dunning K, O’Dell MW, et al. Foot drop stimulation versus ankle foot orthosis after stroke: 30-week outcomes. Stroke. 2013;44(6):1660-1669.
09金子唯史. 脳卒中の動作分析. 医学書院. 2018.

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