vol.319:腱紡錘・関節受容器の加齢   脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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vol.319:腱紡錘・関節受容器の加齢   脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー

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カテゴリー

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タイトル

体性感覚器の加齢:翻訳的視点

Aging of the somatosensory system: a translational perspective.?PubMed Shaffer SW Phys Ther. 2007 Feb;87(2):193-207. Epub 2007 Jan 23.

 
 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

筋紡錘の加齢について書いてある論文に腱紡錘・関節受容器の加齢変化もあり、興味があったためさらに読むことにした。
 
 

内 容

腱紡錘 構造と機能

・ゴルジ腱器官(GTO)や関節受容器は筋紡錘とともに、より正確な体性感覚情報を得るために機能している。
 
GTOは筋腱移行部に位置し、腱に生じた張力情報を脳へ送る。
 
GTOは1g以下の張力を感知できるほど感度の高い組織で、筋の自動収縮、他動伸張ともに反応する。
 
・GTOの発火はIb群線維、脊髄介在ニューロンを介して抑制的に同筋のα運動ニューロンに働きかけ、筋腱の緊張を緩和する。
 
  

関節受容器 構造と機能

・関節受容器は関節包や関節靭帯の機械的な変形を感知する
 
・受容器にはパチニ小体、ルフィニ終末、靭帯受容器、自由神経終末がある。
 
・ルフィニ終末は関節運動の最終域で活性化し、特に他動運動に反応する傾向がある。
 
・パチニ小体は運動中の機械刺激に対して反応するが、非運動中は反応しない。
 
・靭帯受容器はGTOに似ており、張力に対して反応する。
 
・自由神経終末は極度の機械的変形や炎症に対して反応する。
 
・関節受容器の影響を調べた研究では、上記受容器を除去しても運動の感知に大きな影響を及ぼさなかったと報告されている。
 
・主に関節最終域で反応するが、より大きな役割としてγ運動ニューロンに働きかけ筋紡錘の感度調整に役立っていると言われている。
 
 
 

腱紡錘・関節受容器 加齢変化

GTOの構造的加齢変化について調べた論文はなく、関節受容器に関しても2本しか見つからなかった。
 
・肩関節手術を受けた23名の烏口肩峰靭帯にあるルフィニ終末、パチニ小体、ゴルジ腱器官様靭帯受容器、自由神経終末を調べた論文では、加齢にともに全ての受容器の数の減少が報告されていた(20歳~78歳)。
 
・他の論文ではラットの前十字靭帯(ACL)を若年、青年、老年の3群に分け、上記受容器の数の減少とともに、パチニ小体とルフィニ終末の変性が報告されていた。
 
 

私見・明日への臨床アイデア

・筋紡錘に比して腱紡錘や関節受容器の加齢変形は十分に研究されていないことがわかった。関節受容器は体性感覚の中でも重要度が低いことが意外だった。腱紡錘の重要度も同様なのか、研究はされていないようだった。腱紡錘の役割をもう少し調べてみたい。
 
 

職種 理学療法士

 

 

 

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