初めての相談から評価・プログラムまで|STROKE LABの子どもリハの流れ
不安な初回相談を、評価から具体的な一歩につなげます
「子どものリハビリって、最初に何をするの?」「評価ではどこを見るの?」「家では何をすればいいの?」——初めての相談には、不安と分からなさがつきものです。STROKE LABでは、診断名だけで決めるのではなく、どの条件なら動きやすいかを一緒に見つけ、相談・評価・プログラム作成・家庭支援までを一つの流れとして整理します。

初めての相談で、よくある不安。
初めての小児リハでは、診断名、発達の遅れ、歩き方、手の使いにくさ、反り返り、転びやすさ、学校や園での困りごとなど、相談内容がまとまっていないことも多くあります。
STROKE LABでは、保護者の方の言葉を出発点に、生活場面と身体の動きをつなげて整理します。最初から正確に説明できなくても問題ありません。
小児リハビリの初回相談は、検査だけをする時間でも、練習メニューを一方的に決める時間でもありません。お子さんがどんな場面で困っているのか、ご家族が何を不安に感じているのか、そしてどんな生活を目指したいのかを一緒に整理する時間です。
たとえば、「歩き方が気になる」という相談でも、実際には足首だけでなく、体幹、骨盤、視線、感覚、靴、園や学校での移動環境が関わることがあります。「手が使いにくい」という相談でも、肩甲帯や体幹の安定、座り方、視覚、課題の難しさが影響することがあります。
STROKE LABの子どもリハの全体像。
STROKE LABの子どもリハでは、相談、評価、仮説づくり、プログラム作成、家庭での実践、再評価を一つの流れとして考えます。単発の運動練習だけでなく、生活の中で使える動きにつなげることを大切にします。
こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインでも、本人支援だけでなく、家族支援、移行支援、地域支援・地域連携を含めた支援が整理されています。STROKE LABでも、お子さん本人の動きだけでなく、ご家庭で続けられる関わり方、園や学校での参加、将来の生活目標を含めて考えます。

保護者の方から、現在の困りごと、これまでの経過、医療機関での診断や検査、生活上の目標を伺います。
姿勢、筋緊張、感覚、左右差、手足の使い方、歩行、遊び、生活動作を確認します。
できない理由を一つに決めず、どの条件なら動きやすくなるかを整理します。
セラピー内容、家庭での練習、生活上の工夫を組み合わせます。
成長や生活環境の変化に合わせて、目標と方法を定期的に見直します。
相談前に準備できること。
相談前にすべてを整理しておく必要はありません。ただ、日常の様子が分かる情報があると、評価の精度が上がります。診断名や検査結果だけでなく、普段の歩き方、遊び方、食事、更衣、学校や園での困りごとが分かると、生活に合ったプログラムを作りやすくなります。
STROKE LABの視点:「どの条件なら動きやすいか」を見る。
評価では、できるかできないかだけを見て終わりにしません。たとえば、座る姿勢が崩れる子でも、骨盤の位置を少し変えると手が使いやすくなることがあります。歩きにくい子でも、視線、靴、装具、段差の高さ、介助の場所を変えると動きが変わることがあります。
この「条件を変えると動きが変わる」という情報は、プログラムづくりの中心になります。STROKE LABでは、子どもの苦手さを固定的に見るのではなく、姿勢・感覚・環境・課題の組み合わせから、その子が動きやすくなる入口を探します。

研究でわかっていること。
小児リハビリでは、専門家が一方的に練習内容を決めるのではなく、子ども本人と家族の困りごと、生活場面、目標を一緒に整理することが大切です。研究でも、家族と子どもを含めた目標設定は、リハビリへの参加意欲や長期的な成果につながる重要な要素として扱われています。
家族中心支援の考え方では、保護者を「練習を見守る人」としてではなく、評価、目標設定、介入、生活への応用を一緒に考えるパートナーとして位置づけます。これは、STROKE LABが初回相談で生活場面を丁寧に伺う理由とも重なります。
評価ではどこを見ているのか。
評価では、診断名や年齢だけで判断しません。同じ診断名でも、姿勢、感覚、筋緊張、左右差、家庭環境、園や学校で求められる動きは一人ひとり違います。
| 評価する視点 | 見る内容 | プログラムへのつながり |
|---|---|---|
| 姿勢 | 座位、立位、寝返り、腹ばい、骨盤や体幹の安定 | 手の使いやすさ、歩きやすさ、遊びやすさを整える |
| 筋緊張・可動域 | 硬さ、低緊張、関節の動き、左右差 | 無理なく動ける範囲と介入の優先順位を決める |
| 感覚 | 触覚、前庭感覚、深部感覚、苦手な刺激 | 安心して取り組める姿勢や遊び方を選ぶ |
| 手足の使い方 | 手を開く、つかむ、支える、立つ、歩く | 生活動作や遊びに近い課題へつなげる |
| 生活場面 | 食事、更衣、移動、園・学校での参加 | 家庭プログラムや環境調整へ落とし込む |
評価からプログラムへ。
評価で分かったことをもとに、短期目標と中長期目標を整理します。たとえば、「手を使いやすくする」という目標でも、まず体幹や肩甲帯を安定させる必要がある場合があります。「歩く練習」をしたい場合でも、足だけでなく、視線、骨盤、支持脚、靴や装具、階段や屋外環境まで見直すことがあります。
プログラムは、セラピー室だけで完結させません。家庭でできる練習、抱っこや姿勢の工夫、遊び方、園や学校での環境調整を組み合わせます。大切なのは、できるだけ生活に近い形で続けられることです。
家庭プログラムと保護者支援。
家庭プログラムは、保護者の負担を増やすためのものではありません。短時間でも、日常生活の中に入れやすく、続けやすい形にすることが大切です。抱っこ、床上遊び、着替え、食事、階段、通園・通学など、毎日の場面に合わせて提案します。

| 避けたい進め方 | 理由 | 代わりに大切にすること |
|---|---|---|
| 泣いても長時間続ける | 嫌な経験になり、身体のこわばりや拒否につながることがある | 短く終え、成功しやすい姿勢や遊びから始める |
| できない動きを繰り返す | 苦手さだけが強まり、生活に結びつきにくい | できる条件を見つけ、少しずつ難しさを上げる |
| 家庭で完璧にやろうとする | 保護者の負担が大きくなり、継続しづらい | 日常の中で無理なく入る形にする |
| セラピー室だけで完結する | 生活場面で使える動きにつながりにくい | 家庭、園、学校での使い方まで整理する |
経過の見直しと再評価。
子どもの発達は、数週間から数か月で大きく変わることがあります。身体が成長し、園や学校の環境が変わり、家庭での役割や遊びも変化します。そのため、初回に作ったプログラムを固定するのではなく、定期的に見直すことが必要です。
再評価では、目標に近づいているか、家庭で続けやすいか、困りごとの優先順位が変わっていないかを確認します。うまくいかなかったことも大切な情報です。方法を変えることで、動きやすさが見えてくることがあります。
よくある質問。
初めての相談では、保護者の方から現在の困りごと、発達の経過、医療機関での診断や検査、日常生活での様子、将来の目標を伺います。そのうえで、お子さんの姿勢や動き、手足の使い方、感覚、遊び、生活動作を確認し、今後の方針を一緒に整理します。
診断が確定していなくても相談できます。反り返り、左右差、歩き方、手の使いにくさ、転びやすさ、姿勢の崩れ、発達の遅れなど、保護者の方が気になることがあれば、現在の状態を評価し、家庭でできる関わり方を一緒に整理します。
姿勢、筋緊張、関節可動域、感覚、左右差、体幹・肩甲帯・骨盤の安定性、手足の使い方、歩行、遊び、日常生活動作を確認します。できる・できないだけでなく、どの条件なら動きやすいかを重視します。
泣いたり、慣れない場所でうまく動けなかったりしても問題ありません。その日の様子も大切な情報です。無理に練習を続けるのではなく、安心しやすい姿勢、遊び方、休憩の入れ方を調整しながら評価します。
はい。抱っこ、床上遊び、姿勢づくり、手足の使い方、歩行や階段、着替え、食事、遊びの工夫など、ご家庭で無理なく続けられる方法をお伝えします。家庭での関わりは、セラピー効果を生活につなげる大切な要素です。
頻度は、お子さんの状態、目標、家庭で取り組める内容、通院や園・学校との予定によって変わります。週1回を基本にする場合もあれば、月1回の評価と家庭プログラムの見直しを中心にする場合もあります。初回評価後に、現実的に続けやすい頻度を一緒に相談します。
STROKE LABでは、生活につながる動きを一緒に作ります。
小児リハビリは、セラピー室でよい動きを出すだけでは十分ではありません。家庭、園、学校、地域の中で、子どもが安心して参加できる動きにつながることが大切です。
STROKE LABでは、姿勢、感覚、運動、生活動作、ご家族の目標を一緒に整理し、今のお子さんに合ったプログラムを作成します。診断が確定していない段階でも、気になる動きや生活上の困りごとがある場合は、まず状態を確認することが安心です。
動きやすくなる条件を一緒に探します。

お子さんの動きは、身体だけでなく、感覚、環境、課題、ご家族の関わり方によって変わります。だからこそ、初回相談では生活の困りごとを丁寧に伺い、評価結果を家庭で続けられる形へ落とし込みます。
今の状態を知り、次の一歩を整理したい方は、小児リハビリのページをご覧ください。
代表取締役 金子 唯史

小児リハでも、脳・感覚・姿勢・運動をつなげて見る視点が重要です。本記事も、専門的な評価の考え方を保護者向けにやさしく整理しています。
- 小児(脳性麻痺児/発達障害など)のリハビリ — STROKE LAB
- うつ伏せを嫌がる赤ちゃん|腹ばいが苦手な理由
- 赤ちゃんの反り返りが強い|原因と家庭でできる対応
本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。お子さんの状態についての判断は、かかりつけの小児科医や専門職にご相談ください(最終確認日:2026年7月6日)。
- こども家庭庁:児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)
- World Health Organization: Nurturing care for early childhood development
- Crawford L, Morris H, Moffat L, McQueen A, Gough S, Goudie A, Krasny-Pacini A. Using the capability, opportunity, and motivation model to understand implementation of family and child goal-setting in paediatric rehabilitation. Disability and Rehabilitation. 2023.
- Mota LAT, et al. The processes and outcomes related to family-centred care in neuromotor and functional rehabilitation contexts for children with cerebral palsy: A scoping review. 2024.
- 金子唯史:脳の機能解剖とリハビリテーション.医学書院,2024,408頁。

1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024) パーキンソン病の機能促進:医学書院 (2025)