2018.01.05バイオメカニクス
vol.246:足関節ストレッチング装具の効果とは? 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
足関節の柔軟性と歩行に対するトレッドミル上での足関節ストレッチ機能付き装具の効果
Effect of treadmill walking with ankle stretching orthosis on ankle flexibility and gait?PubMed
Young-ki Cho J Phys Ther Sci. 2015 Apr; 27(4): 1257–1260.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・特殊な装具を用いて足関節背屈向上を試みている論文を見つけ、装着するだけで角度向上が得られるならば簡単でよいと思い、より知りたいと感じたため読もうと思った
内 容
背景・目的
・歩行では適切な足関節の柔軟性が重要であり、柔軟性の低下は足部変形、代償運動による疼痛、跛行などの問題につながる。
・足関節背屈可動域を向上させる方法のひとつに、Ankle Stretching Orthosis (ASO)という装具がある。
・本研究ではASOで足関節背屈可動域向上するかどうか検討する。
方法
・アウトカムとして背臥位、フロントランジ、歩行時の足関節背屈角度を計測した。
・ASOを装着しトレッドミル歩行を15分間実施し、再度上記アウトカムを計測した。
・ASOは距骨と中足骨にストラップがあり、足関節の背屈可動性を高めるように作られている。
結果
表:実験結果 Young-ki Cho (2015)より引用
・介入後、自動他動背屈可動域、ランジ動作中の下腿角度は有意に改善した。また、トレッドミル歩行では踵離地までの足関節最大背屈角度が有意に増加し、さらに踵離地までの時間の延長もみられた。
私見・明日への臨床アイデア
・足関節背屈を促すための装具とトレッドミル歩行により背屈角度向上が得られた。装具に関する情報が乏しいため、装着にどれくらい時間がかかるかなどはわからないが、着けて歩くだけで角度の向上が得られるのは簡便でいいと思う。脳卒中者や足関節周囲骨折後の拘縮患者などには適応なのか、次の研究をみてみたい。
職種 理学療法士
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国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂院にて10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
著書はアマゾン理学療法1位 単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
ナレッジパネル→こちら
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