vol.204:ビタミンB12と末梢神経機能の関係性 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
神経系
タイトル
ビタミンB12と末梢神経機能の関係性The Relationship of Vitamin B12 and Sensory and Motor Peripheral Nerve Function in Older Adults?PMCへ Kira Leishear et al.(2013)
本論文を読むに至った思考・経緯
•血液状態の変化などによっても、パフォーマンスが低下する方を見受ける。自身の視野を広げるために今回は歩行障害も来すB12についての論文を検索した。
論文内容
背景
•ビタミンB12欠乏症は高齢者の5~20%に影響し、血清B12濃度の低下は高齢者では蔓延し15~40%に影響する。
研究目的
•B12欠乏症または血清B12のレベル低下が、高齢者のより感覚および運動末梢神経機能と関連しているかどうかを調査することである。
研究方法
•対象者72~83歳の成人2877人(平均年齢:76.5±2.9歳、 51.4%が女性)
•B12の状態と末梢神経に関するテストを行った。
研究結果
•B12欠乏状態が7%の方に見受けられ、さらに10.1%は血清B12の濃度が低下していた。
•B12欠乏症では、軽いタッチ(1.4g)に対する感受性の低下、腓骨神経伝導速度の低下(ベースが43.5m/s対し42.3m/s)と関連していた。
•振動覚、神経伝達の振幅、末梢神経の症状については有意な関連は認められなかった。
•結論として、不良なB12(B12欠乏およびB12低血清)は、感覚鈍麻および運動末梢神経の機能と関連している。
私見・明日への臨床アイデア
•ビタミンB12が欠乏すると、記憶障害、無気力、集中力の低下、妄想、錯乱の症状など認知症状が出現すると言われます。また、深部感覚も障害され、バランス機能の低下に関わります。
•そのように血液データなど基本的な個所も見落とさずに個人個人とかかわっていく必要性があると感じました。
氏名 覚正 秀一
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023)