vol.213:顎関節と頭頚部の機能的関係 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
顎関節と頭頚部の機能的関係Co-ordinated Mandibular and Head-Neck Movements during Rhythmic Jaw Activities in Man?pubmedへ PO Eriksson.et al.(2000)
本論文を読むに至った思考・経緯
•嚥下口腔分野と理学療法分野の繋がりの考えを深めていくために本論文に至る。
論文内容
論文の目的・背景
•最大に顎を開閉させる動作中における付随的な頭頚部と顎関節の動きは、その密接な機能的関係を示唆している。
•この研究は、顎と首の領域間の機能的統合の仮説に対するさらなる調査を目的としていた。
方法
•下顎とそれに付随する頭部運動の時空間特性を
1) 自身のペースで連続的な最大の顎の開閉運動
2)50サイクル/分での連続的な最大の顎の開閉運動
3)軟化したチューイングガムの片側での咀嚼
において評価した。
12人の健康な若者が参加し、下顎(下顎)と上頭(頭)の切歯に反射マーカーを付した3次元運動記録のためのwireless opto-electronic systemを用いて顎および頭頸部運動を記録した。
結果
•リズミカルな下顎運動が頭の動きと並行していることを示した。
•最初の顎運動サイクルの開始時に頭の位置(頭の伸展)の最初の変化が見られ、その調整された頭の位置は次のサイクルの間保持された。
•顎の開閉サイクルは、頭の伸展 – 屈曲の動きと並行して行われ、ほとんどこれらの頭部の動きの開始は、下顎の動きの開始に先行した。
•この結果は、顎関節と頭頚部の神経筋の機能的関係の考えを支持する。「機能的な顎の動き」は、顎および頚部の筋肉の活性化の結果である。
私見・明日への臨床アイデア
•機能的な顎関節の動きは、APAsとして頭頚部の働きが大切になると考えられる。適切な顎関節の動きを引き出す際に、頭頚部のAPAsのセットを意識して介入すると良いか?逆も然りである。
•上肢と同様に素早い動きや顎の動きが大きい程、その発火は大きくなる可能性があると推察する。
氏名 覚正 秀一
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 4万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018)