うつ伏せを嫌がる赤ちゃん|腹ばいが苦手な理由と家庭でできる関わり – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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うつ伏せを嫌がる赤ちゃん|腹ばいが苦手な理由と家庭でできる関わり

TUMMY TIME & BABY DEVELOPMENT

うつ伏せが苦手でも、焦らなくて大丈夫。赤ちゃんに合う関わり方があります

うつ伏せにするとすぐ泣く。顔を上げずに床に突っ伏してしまう。練習した方がよいと聞くけれど、嫌がる姿を見ると不安になる——。腹ばいは、首・肩・体幹を育てる大切な経験ですが、無理に長く行うことより、安心して少しずつ慣れることが大切です。

UPDATED2026
READ約13分
FOR0〜6か月前後のお子さんの保護者へ
BYSTROKE LAB

赤ちゃん抱っこ

Quick Reference
まず知ってほしい5つのこと。
01
うつ伏せを嫌がるだけで、発達に問題があるとは判断できません
02
腹ばいは、首すわり・寝返り・手で支える力の土台になります
03
最初は数十秒〜数分でよく、長時間より「短く・楽しく・こまめに」が基本です
04
眠っているときのうつ伏せは避け、必ず起きている時間に見守りながら行います
05
首を上げようとしない、左右差が強い、哺乳や全身状態も気になる場合は相談を
01
Everyday Worry

こんな場面で、心配になります。

A Parent’s Voice
「うつ伏せにすると、すぐ泣いてしまいます」

健診や育児情報で「うつ伏せ遊びが大切」と聞いた。けれど、実際にマットに寝かせると、顔を上げずに泣いてしまう。胸の下に手が入らず、苦しそうに見える。数秒で嫌がるので、練習を続けてよいのか分からない。

検索すると「タミータイム」「首すわり」「発達の遅れ」などの言葉が出てきて、余計に不安になることもあります。でも、腹ばいが苦手な赤ちゃんは珍しくありません。大切なのは、嫌がる理由を一つに決めつけず、姿勢・感覚・タイミング・体の使い方を分けて見ることです。

うつ伏せを嫌がる赤ちゃんは、単に「根性がない」「練習不足」という話ではありません。首を持ち上げる力、肩や腕で床を押す力、胸やお腹にかかる圧の感じ方、眠気や空腹、げっぷ、逆流のしやすさなど、さまざまな要素が重なります。

この記事では、腹ばいが発達の中でどんな役割を持つのか、なぜ嫌がるのか、家庭ではどのように関わるとよいのかを、保護者の方に向けて整理します。STROKE LABらしく、姿勢・筋緊張・感覚・運動学習の視点から、日常で見られるポイントに落とし込んで解説します。

02
What Is Tummy Time

腹ばい・タミータイムとは。

腹ばい、またはタミータイムとは、赤ちゃんが起きている時間に、保護者が見守りながらうつ伏せ姿勢で過ごす遊びのことです。眠るときにうつ伏せにすることではありません。寝るときは仰向け、起きているときに見守りながら腹ばい遊びをする、という区別がとても大切です。

腹ばいでは、赤ちゃんが重力に逆らって頭を少し持ち上げたり、左右を見たり、胸や腕で床を感じたりします。この経験は、首すわり、寝返り、手で体を支える力、ずりばい、はいはいへとつながる準備になります。はじめから床で長く行う必要はなく、保護者の胸の上や膝の上など、安心しやすい姿勢から始めても構いません。

Key Point
腹ばいは「練習」より「遊び」として考えます

赤ちゃんにとって、腹ばいは筋トレではありません。顔を上げる、音のする方を見る、保護者の顔を探す、手で床を押す。こうした小さな経験が、姿勢と運動の土台を作ります。嫌がる場合は、時間を伸ばすより、安心できる姿勢に調整することが先です。

タミータイムの4段階

03
Developmental Foundation

腹ばいで育つ、4つの力。

腹ばいは、ただ首を鍛える姿勢ではありません。赤ちゃんの体は、頭、目、肩、腕、体幹、骨盤がつながって働くことで、少しずつ自由に動けるようになります。腹ばいが苦手なときは、「首だけ」の問題として見るより、全身のつながりで見ることが大切です。

01
首を持ち上げる力頭部制御

腹ばいでは、赤ちゃんが重力に逆らって頭を少し持ち上げます。これは首すわりの準備であり、視線を上げて周囲を見る経験にもつながります。

02
肩と腕で支える力支持

胸の下に手を置き、肘や前腕で床を押すことで、肩甲帯の安定性が育ちます。これは後の寝返り、ずりばい、はいはい、手を使った遊びにも関係します。

03
体幹を使って姿勢を保つ力抗重力

腹ばいでは、首だけでなく背中、お腹、骨盤周囲も働きます。ぐにゃっと崩れず、少しだけ姿勢を保つ経験が、座る・立つ前の土台になります。

04
床を感じる感覚感覚入力

胸、お腹、手、前腕に圧が入ることで、自分の体の位置を感じる経験が増えます。これは後の手の使い方や姿勢調整にも関係します。

四つ這い姿勢の姿勢連鎖

04
Why Babies Dislike It

うつ伏せを嫌がる理由を、分解します。

赤ちゃんがうつ伏せを嫌がる理由は一つではありません。よくあるのは、首や肩の力がまだ弱くて顔を上げにくい、胸やお腹に圧がかかるのが不快、腕が体の下に入り込んでしまう、眠い・空腹・授乳直後でお腹が苦しい、といったケースです。

見られる様子 考えやすい背景 家庭での工夫
顔を上げずに泣く 首・肩・背中の抗重力活動がまだ育っている途中 胸の下に丸めたタオルを入れる、胸の上で短時間行う
腕が後ろに流れる 肩の前方支持が作りにくい、胸の下に手を置く経験が少ない 肘を肩の少し前に置き、手が見える位置でおもちゃを見せる
胸やお腹が苦しそう 授乳直後、げっぷ、ガス、逆流しやすさ、不快感 授乳直後を避け、機嫌がよい時間に短く行う
床に置くとすぐ泣く 床の冷たさ・硬さ・視界の変化・不安 保護者の胸の上、膝の上、顔が近くに見える位置から始める
片側ばかり向く 向き癖、首の回旋差、視線・頭の使い方の偏り 好きなおもちゃや声かけを左右に分け、無理のない範囲で誘導する
腹ばいが苦手な理由は、筋力だけではありません。姿勢・感覚・タイミング・安心感を一緒に見ます。

STROKE LABの視点:「首の力」より先に、「肘の置き場所」を見る

腹ばいが苦手というご相談では、「首の筋力が弱いのでは」と心配される保護者の方が多くいらっしゃいます。しかし、当施設で赤ちゃんの姿勢を丁寧に確認すると、首そのものよりも、肘が肩より後ろに流れて「支えの土台」が作れていないことが目立ちます。頭を持ち上げる動きは首だけで行うものではなく、肘と前腕が床を押す支え、肩甲帯の安定、胸と骨盤の接地が連なって初めて成立します。私たちはこの全身のつながりを「姿勢連鎖」という視点で評価しています。

この見方に立つと、家庭での工夫も変わります。「頑張って顔を上げさせる」のではなく、肘を肩の少し前に置き直す、胸の下に薄く丸めたタオルを入れて支えやすくする、といった「土台を整える」関わりの方が、結果として顔が上がりやすくなります。この後の観察ポイントや家庭での工夫も、この考え方に沿って構成しています。

肘の位置で変わる支え方

うつ伏せとお母さん

05
When to Watch / When to Ask

様子見でよい場合、相談した方がよい場合。

うつ伏せを嫌がるかどうかだけで判断する必要はありません。大切なのは、月齢に応じて少しずつ変化があるか、他の発達や全身状態に心配が重なっていないかです。下の表は、家庭で観察するときの目安として使ってください。

観察ポイント 様子を見ながら関われることが多い 相談を考えたい
嫌がり方 最初は泣くが、胸の上や短時間なら少しできる いつも強く泣き続け、姿勢を変えても落ち着かない
頭の持ち上げ 短い時間でも、少し顔を横に向けたり上げようとする 月齢が進んでも、頭をまったく持ち上げようとしない
左右差 左右どちらにも少しずつ顔を向けられる いつも同じ方向だけ向く、片手・片足の動きが少ない
体の硬さ 機嫌によって力が抜けたり入ったりする 常に突っぱる、強く反り返る、逆にだらんとしている
全身状態 哺乳・睡眠・体重増加がおおむね順調 哺乳が弱い、むせる、体重増加が心配、ぐったりしている
Safety First
呼吸・顔色・全身状態に異変があるときは、練習ではなく相談を

うつ伏せ中に顔色が悪い、呼吸が苦しそう、意識がぼんやりしている、けいれんのような動きがある、哺乳が極端に悪い場合は、家庭で様子を見るより医療機関へ相談してください。この記事は診断の代わりではなく、日常の観察と関わり方を整理するためのものです。

06
By Age

月齢別に、関わり方を変えます。

腹ばいは、月齢によって目的が変わります。新生児期は「うつ伏せに慣れる」「保護者の近くで安心する」ことが中心です。2〜3か月頃は、少し顔を上げる、左右を見る経験が増えます。4〜6か月頃になると、肘や手で床を押して、胸を少し持ち上げる力が育ってきます。

月齢の目安 見たいポイント 関わり方
新生児〜1か月頃 保護者の胸の上で安心して過ごせるか 胸の上で数十秒から。眠らないよう見守り、無理に床で行わない
2〜3か月頃 短く頭を上げる、左右を見る、声や顔に反応する 床・膝・胸の上を組み合わせ、1回を短く回数を増やす
4〜5か月頃 肘で支える、胸が少し浮く、手を見たり触ったりする 肘の位置を整え、おもちゃを近くに置いて視線と手を誘う
6か月前後 腕を伸ばして支える、寝返り、体を左右に動かす 少し離れたおもちゃへ手を伸ばす遊びへ広げる

月齢横ばい変化

※月齢は目安です。早産の場合は修正月齢で見ることもあります。気になる場合は乳幼児健診やかかりつけ医で相談してください。

07
Home Support

家庭でできる、やさしい関わり。

うつ伏せを嫌がる赤ちゃんには、「床で何分できたか」よりも、「安心して体を支えられたか」を見ます。最初から床の上で頑張らせる必要はありません。保護者の体、タオル、声かけ、おもちゃを使って、少しずつ腹ばいを楽しい経験に変えていきます。

STEP 1
胸の上で腹ばい
— 安心を作る
保護者が少し斜めに寝て、赤ちゃんを胸の上に乗せる
顔が近くに見えるので、不安が少なくなりやすい
STEP 2
膝の上で腹ばい
— 床より負担を軽くする
保護者の太ももの上に腹ばいにして、胸を少し高くする
視線が上がりやすく、顔を上げる経験を作りやすい

赤ちゃん抱っこリハビリ

03
胸の下にタオルを入れる補助

床での腹ばいが苦手な場合、丸めたタオルを胸の下に入れると、顔を上げやすくなることがあります。タオルが高すぎると苦しくなるため、赤ちゃんの顔色や呼吸を見ながら短時間で行います。

04
顔・声・おもちゃを近くに置く視線

赤ちゃんは、見たいもの・聞きたい声があると、少し顔を上げたり左右を向いたりしやすくなります。おもちゃは遠くではなく、顔の近くに置き、赤ちゃんが「見つけられる」距離から始めます。

05
1回を短く、回数で増やす習慣

最初から長く行う必要はありません。数十秒で泣くなら、そこで終えて大丈夫です。機嫌のよい時間に短く行い、「嫌な時間」ではなく「少しできた時間」として終えることが大切です。

08
Do Not Force

避けたい関わり。

腹ばいは大切ですが、赤ちゃんが強く嫌がっているのに無理に続ける必要はありません。苦しい、怖い、不快という経験が重なると、うつ伏せそのものへの抵抗が強くなることがあります。

Caution
うつ伏せで寝かせたままにしない

腹ばい遊びは、赤ちゃんが起きている時間に、保護者が見守りながら行うものです。眠そうになったら仰向けに戻します。やわらかい布団、枕、クッションの上で顔が埋もれるような姿勢は避けてください。

安全なうつ伏せと間違い

避けたいこと 理由 代わりにできること
泣いても長く続ける 嫌な経験として残りやすい 数十秒でも終えてよい。次は姿勢や時間を変える
授乳直後に行う お腹の圧迫で苦しくなりやすい げっぷ後、少し時間を空け、機嫌のよいタイミングにする
顔が埋もれる柔らかい場所で行う 呼吸や安全面のリスクがある 硬めで安全なマット、保護者の胸や膝の上で見守る
09
Professional Assessment

専門家は、どこを見るのか。

専門家は、うつ伏せができる・できないだけを見ているわけではありません。赤ちゃんがどのように頭を動かすか、腕をどこに置くか、胸や骨盤がどのように床に接しているか、左右差があるか、触れられたときの反応はどうかを見ます。

01
頭と目の使い方視線

顔を左右に向けられるか、音や顔に反応して視線が動くか、いつも同じ方向だけを向いていないかを確認します。

02
肩・腕・手の位置支持

肘が肩の近くに置けるか、腕が後ろへ流れすぎないか、手を床につけることに抵抗がないかを見ます。

03
体幹と骨盤の安定姿勢

胸やお腹がどのように床に接しているか、骨盤が左右に偏っていないか、体が過度に反り返っていないかを確認します。

04
感覚と安心感感覚

床に触れること、胸やお腹に圧が入ること、姿勢が変わることへの反応を見ます。腹ばいが嫌いに見えても、実は感覚の受け取り方や不安が背景にあることがあります。

For Parents
「嫌がる理由」は、赤ちゃんによって違います。

STROKE LABでは、姿勢、筋緊張、感覚、左右差、目線、手の使い方まで含めて、お子さんの動きを丁寧に確認します。病院や健診での相談とあわせて、家庭でできる関わり方を整理したい方は、小児リハビリのページもご覧ください。

小児リハビリについて見る

10
FAQ

よくある質問。

Q. うつ伏せを嫌がるだけで、発達の遅れですか?

いいえ。うつ伏せを嫌がるだけで発達の遅れとは判断できません。首・肩・体幹の力が育つ途中で苦手なこともあります。大切なのは、少しずつ慣れていく変化があるか、左右差や哺乳の心配など他のサインが重なっていないかを見ることです。

Q. タミータイムはいつから始めればよいですか?

赤ちゃんが起きていて、保護者がそばで見守れる時間に、早い時期から短く始めることができます。最初は床ではなく、保護者の胸の上でも構いません。眠っているときのうつ伏せは避けてください。

Q. 何分できればよいですか?

最初は数十秒〜数分で十分です。長さよりも、赤ちゃんが安心して顔を上げる、左右を見る、手で床を感じる経験を積めることが大切です。慣れてきたら、機嫌のよい時間に少しずつ増やします。

Q. 泣いたらすぐやめた方がよいですか?

強く泣き続ける場合は、無理に続けなくて大丈夫です。いったん抱っこで落ち着かせ、時間を短くする、胸の上で行う、授乳直後を避ける、タオルで少し胸を支えるなど、条件を変えて試します。

Q. 反り返りが強い場合も、腹ばい練習をしてよいですか?

体を強く反り返る、常に突っぱる、左右差がある、哺乳や発達の心配が重なる場合は、無理に練習を増やすより、まず相談が安心です。反り返りの背景は、腹ばいの苦手さとは別に確認した方がよいことがあります。
11
STROKE LAB

STROKE LABでは、動きの背景まで見ます。

STROKE LABの小児リハビリでは、「うつ伏せができるか」だけでなく、なぜ苦手なのかを丁寧に見ます。首の力、肩や腕の支持、体幹と骨盤の安定、反り返りや筋緊張、左右差、感覚の受け取り方、保護者の関わり方まで含めて整理します。

赤ちゃんの発達は一人ひとり違います。だからこそ、平均と比べて焦るより、「今この子にとって、安心して経験できる入口はどこか」を見つけることが大切です。健診や小児科での相談とあわせて、家庭での関わり方を具体的に整理したい場合は、専門評価をご検討ください。

Message from CEO
「大丈夫」と言われた後の不安を、
生活の視点で整理します。
STROKE LAB代表 金子唯史が小児リハビリの場面でお子さんを支援している様子

健診や病院で「大丈夫」と言われることは、保護者にとって大きな安心材料です。一方で、毎日お子さんを見ている中で生まれる小さな違和感や不安も、決して軽く扱うものではありません。

私たちは、診断を急ぐのではなく、

今のお子さんにとって、安心して経験できる入口を一緒に探すこと

を大切にしています。

「このまま様子を見てよいのか」「家庭では何を見ればよいのか」と迷われている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

株式会社STROKE LAB

代表取締役 金子 唯史


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References

本記事は、乳児の運動発達・安全な腹ばい遊びに関する一般的な情報と、STROKE LABの小児リハビリにおける臨床経験をもとに構成しています(最終確認日:2026年7月1日)。

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