2018.04.13バイオメカニクス
vol.303:肥満者に対する好気性・嫌気性運動 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
目次
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
肥満成人に対する好気性・嫌気性運動
Aerobic and anaerobic exercise training in obese adults
?PubMed Amer Al Saif J Phys Ther Sci. 2015 Jun; 27(6): 1697–1700.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
利用者様の体重減少がニーズになることもあり、その際の適切な運動方法を考えていた。今回好気性、嫌気性運動による違いを比較した論文を見つけ、介入時に役立つと思い読もうと思った
内 容
背景・目的
・児童期、思春期の子供の肥満は世界的な問題となっており、合併症の危険や死亡率の上昇を引き起こす。
・体重管理方法として、食事調整、身体活動増加、行動変容などがある。
・本研究は身体活動増加のうち、好気性、嫌気性運動を比較し心肺機能のどう影響が及ぶか検証する。
方法
・40人の肥満者(18~25歳)を2群に分けた。
・好気性運動群(グループA):トレッドミル歩行を3か月間行った。負荷量は最大心拍数の60~70とした。
・嫌気性運動群(グループB):トレッドミル上での走行で最大心拍数の70~80%とした。1回の走行を2~3分間とした。
※トレッドミルは呼気ガス分析付きで、負荷を自動調節できるもの
・アウトアムはBMI、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、心拍数(HR)、最大随意換気量(MVV)、最大酸素摂取量(VO2 max)を計測した。
結果
表:実験結果 Amer Al Saif (2015)より引用
・好気性運動群は介入後、BMI、収縮期、拡張期血圧が有意に低下し、最大随意換気量、最大酸素摂取量は有意に低下した。
・嫌気性運動群は介入後、最大随意換気量が有意な増加を示したが、BMI、収縮期、拡張期血圧、最大酸素摂取量に有意差は得られなかった。
私見・明日への臨床アイデア
・好気性運動がよりBMIや血圧、換気量に良い効果を示すことがわかった。心拍数を見ながら適切な負荷量をかけていきたい。
職種 理学療法士
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国家資格(作業療法士取得)
順天堂大学医学部附属順天堂院にて10年勤務後,
御茶ノ水でリハビリ施設設立 7年目
YouTube2チャンネル登録計40000人越え
著書はアマゾン理学療法1位 単著「脳卒中の動作分析」他
「近代ボバース概念」「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション」など3冊翻訳.
ナレッジパネル→こちら
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