パーキンソン病の体操・自主トレ大全|症状別・病期別の選び方(動画つき) – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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パーキンソン病

パーキンソン病の体操・自主トレ大全|症状別・病期別の選び方(動画つき)

HOME EXERCISE GUIDE

自主トレや体操って本当に効果ある?|どの時期にどれくらいやるの?

体操がいいのは分かっている。でも、何を、どの順で、どれくらいやればいいのか分からない——。この記事は、迷わず今日から続けられるように、動画つきの体操を目的別・病期別に整理した実践ガイドです。まずは一週間の型から始めましょう。

UPDATED2026
READ約14分
FORご本人・ご家族へ
BYSTROKE LAB
本記事で紹介する体操は、医学書院『パーキンソン病の機能促進(動作分析から自主トレーニングまで)』(2025年・448頁)の著者が監修する、脳リハ.comのYouTube動画(登録者約6.4万人)と連動しています。

パーキンソン体操写真

Quick Reference
体操を続ける5つのコツ。
01
週1回まとめてより、毎日3〜10分。短く続けることが効果につながります
02
「大げさかな」と感じるくらい大きく動くのが、そのまま練習になります
03
薬が効いている時間に行うと、安全で質の高い運動ができます
04
迷ったら7日間プログラム。日替わりの型があると、選ぶ負担が消えます
05
翌日に強い疲れが残る量はやりすぎ。休む日があってかまいません
01
Why Exercise Works

なぜ、体操が効くのか。

A Common Worry
「体操をやってみたけれど、続かないんです」

テレビや本で見た体操をやってみた。でも、これで合っているのか分からない。効いている実感がない。何日かでやめてしまった——。パーキンソン病の体操でいちばん多いつまずきが、これです。

続かない原因の多くは、意志の弱さではなく、選び方と型が決まっていないことにあります。何を、どの順で、どれくらいやるか。ここが決まっていれば、体操は続きます。

パーキンソン病では、動作が小さく・遅くなり、体が固くなっていきます。体操は、この流れに抵抗する手段です。大きく動かすことで関節の柔らかさを保ち、続けることで体力と姿勢を守り、リズムに乗せることで歩きやすさを引き出します。日本神経学会のガイドラインでも、運動療法はパーキンソン病に有効と位置づけられています。

さらに近年は、ややきつめの運動を続けることが、症状の進行そのものに関わる可能性も注目されています。つまり体操は、今の症状をやわらげるだけでなく、この先の経過にも関わる、前向きな取り組みです。この記事では、その体操を迷わず続けられる形に整理します。

Evidence
研究でわかっていること

パーキンソン病患者1,885名を含む20件の比較試験をまとめた研究では、自宅で行う運動が、運動症状・生活の質・歩く速さ・バランス・手先の器用さの改善と、転倒への不安の軽減につながったと報告されています。自宅の体操が「気休め」ではなく、実際に役立つ手段であることを示す結果です。一方で同じ研究は、続けた期間が8週間未満、または合計30回未満だと、はっきりした効果が出にくかったことも示しています。だからこそ、この記事は「続けられる形」を重視しています。

出典:Yang Y, et al. The effect of home-based exercise on motor symptoms, quality of life and functional performance in Parkinson’s disease: a systematic review and meta-analysis. BMC Geriatr. 2023;23(1):873

体操が効く3つの経路

02
Three Principles

効果を高める、3つの原則。

どの体操を選ぶにしても、この3つを意識するだけで効果が変わります。個々の動きより、まずこの原則を体に入れてください。

01
大きく動く振幅

パーキンソン病では、自分では普通に動いているつもりでも、動きが小さくなっています。腕を上げる、足を踏み出す、声を出す。どれも「少し大げさかな」と感じるくらい大きく。この感覚のズレを毎日修正することが、体操の核心です。

02
毎日、短く頻度

週1回60分より、毎日3〜10分。運動の効果は、続けることで積み上がります。長い時間を確保しようとすると続かないので、短くしてでも毎日やる方が結果的に効きます。歯磨きのように生活に組み込むのがコツです。

03
薬が効く時間にタイミング

薬が効いて体が動きやすい時間(オン時間)に体操をすると、大きく動けて、転倒の危険も下がります。服薬後どのくらいで動きやすくなるか、自分のパターンを知り、その時間に体操を合わせましょう。

動きの種類より、大きく・毎日・効く時間に。この3つが、どんな体操も効かせます。

効果を高める3つの原則

03
7-Day Program

まずは、7日間プログラムから。

何から始めるか迷ったら、これです。月曜から日曜まで日替わりでテーマが決まっているので、自分で選ぶ必要がありません。1日3分前後、全身のつながりを一週間で一巡りする設計です。まず1日目をご覧ください。

1日目:3分で転倒しないカラダへ(13万回再生)

続けて2日目は、筋力低下を予防する体操です。1日目とあわせて、まずこの2本から始めてみてください。

2日目:筋力低下を予防する(約3分)

3日目からは、下の一覧から順に続けられます。7日で一巡りしたら、また1日目に戻ってかまいません。一週間の型があることが、続けるいちばんの助けになります。

※体操の途中で強い痛み・めまい・息切れが出たら中止してください。転倒が心配な方は、椅子や壁の近くで行いましょう。

7日間プログラム

04
By Symptom

困っている症状から、体操を足す。

困っている症状がはっきりしている場合は、そこに合わせて体操を重点化できます。下の表を、7日間プログラムに一日分足すときの参考にしてください。

気になる症状 重点にしたい体操 意識するポイント
歩幅が小さい・すくむ 大股足踏み、その場での重心移動、リズム歩行 かかとを高く、号令やリズムに乗せて大きく
前かがみ・姿勢が崩れる 背伸び、胸を開くストレッチ、体幹の回旋 壁や鏡で姿勢を確認しながら、ゆっくり大きく
バランスが不安・転びやすい 片足立ち、体重移動、方向転換の練習 必ず手すりや壁の近くで、安全を確保して行う
声が小さい・むせる 大きな声の発声、深呼吸、口や舌の運動 姿勢を伸ばし、お腹から大きく声を出す
手や指が動かしにくい 指の開閉、手首回し、大きく書く練習 一本ずつ大きく、ゆっくり、しっかり動かす
体がこわばる・固い 全身のストレッチ、体幹の回旋、深呼吸 反動をつけず、息を吐きながらゆっくり伸ばす

すくみ足について、その場での対処や効くきっかけの選び方をもっと詳しく知りたい方は、すくみ足の専門記事もあわせてご覧ください。

症状別の体操選び

By Stage

時期に合わせて、内容を変える。

同じ体操をずっと続けるのではなく、今の状態に合わせて重みを変えることが大切です。無理なく安全に続けられる形を選んでください。

時期 体操の重点 姿勢と安全
診断直後〜初期 有酸素運動、大きな全身体操、筋トレで体力の貯金を作る 立って行える。少し息がはずむ強度まで挑戦してよい
維持期 歩行・バランス・姿勢の体操を重点に。困る動作を練習に足す 薬が効く時間に。バランス系は手すりの近くで
進行期 関節の柔らかさ、呼吸、飲み込み、座る姿勢を守る運動 椅子に座って、または寝た姿勢で。無理に立たない
More Videos
もっと多くの体操を、動画で。

脳リハ.comのYouTube(登録者約6.4万人)では、症状別・部位別の体操を数多く配信しています。7日間プログラムに慣れたら、気になる症状の動画を足していきましょう。

体操プログラムを続ける(2日目へ)

06
Types of Exercise

運動の種類と、組み合わせ方。

パーキンソン病の運動は、大きく4種類あります。どれか一つではなく、少しずつ組み合わせるのが理想です。7日間プログラムは、この4種類が一週間の中に自然に入るよう作られています。

01
有酸素運動

速歩、自転車、水中歩行など。少し息がはずむ強度を続けることが、体力の維持と、脳を守る効果の面で注目されています。安全に行える方は、ぜひ取り入れたい運動です。

02
ストレッチ・柔軟

こわばりやすい胸、背中、股関節、首をゆっくり伸ばします。動きの土台になる柔らかさを保つ運動で、毎日行う価値があります。反動をつけず、息を吐きながら伸ばします。

03
筋力トレーニング

立ち座り、かかと上げ、スクワットなど。姿勢を保ち、転倒を防ぐための体幹と下肢の力を維持します。回数より、正しい姿勢で大きく動かすことを優先します。

04
バランス・歩行の運動

体重移動、方向転換、リズム歩行など。転倒予防に直結する運動です。安全のため、必ず手すりや壁の近く、家族の見守りのもとで行ってください。

ダンス、太極拳、ボクシング型の運動プログラムなど、楽しみながら続けられる運動も、パーキンソン病では人気があり、効果も報告されています。大切なのは種類そのものより、本人が楽しめて続くことです。

07
Our Perspective

STROKE LABの視点:同じ体操でも、効きが変わる。

当施設で体操を指導していて痛感するのは、同じ体操でも、体の使い方ひとつで効きがまったく変わるということです。たとえば腕を上げる体操も、肩だけで上げるのと、体幹を伸ばして背骨から動かすのとでは、届く範囲が違います。足踏みも、その場で足を上げるだけと、しっかり重心を移してから上げるのとでは、歩行への効果が変わります。

私たちは、この全身のつながりを「姿勢連鎖」という視点で見ています。動画で体操を覚えたら、次は「どこから動かすと大きく動けるか」を意識してみてください。それだけで、同じ3分の体操が、より深い練習になります。合う動かし方が分からないときは、専門家と一緒に確認すると、自主トレの質が一段上がります。

同じ体操でも動きが変わる

08
Keep It Going

続けるための、工夫。

体操は、続けてこそ意味があります。三日坊主にならないための、現実的な工夫を紹介します。

Tips

時間を決める。朝食後、薬が効いてきた頃など、毎日同じタイミングに固定すると習慣になります。

記録する。カレンダーに丸をつけるだけでも、続いている実感が力になります。動きやすい時間もメモしておくと、体操の時間を決めやすくなります。

一緒にやる。家族と一緒に、動画に合わせて。一人より続きやすく、見守りにもなります。

できない日を責めない。調子の悪い日は座ってできる体操だけ、あるいは休んでよいのです。ゼロにしないことが、いちばん大切です。

09
What to Avoid

やってはいけないこと。

避けたいこと 理由 代わりに
痛みを我慢して続ける 関節や筋肉を痛める。運動が嫌いになる 痛みが出たら中止。無理のない範囲に戻す
薬が切れた時間に立って運動する 転倒の危険が大きく上がる その時間は座って軽いストレッチや呼吸だけに
頑張りすぎて翌日動けなくなる 疲労がすくみや転倒を増やす 翌日に持ち越さない量にとどめる
一人で不安定なバランス運動をする 転倒・骨折のリスクがある 手すりの近くで、または家族の見守りのもとで行う
10
FAQ

よくある質問。

Q. 体操は毎日やった方がよいですか?

はい。週に1回まとめて行うより、毎日短く続ける方が効果的です。パーキンソン病では、脳と体に大きく動く感覚を毎日思い出させることに意味があります。1回3〜10分でよいので、歯磨きのように生活の一部にすることをおすすめします。薬が効いている時間に行うと、より質の高い運動ができます。

Q. どの体操から始めればよいか分かりません。

迷ったら、一週間の型がある7日間プログラムから始めるのがおすすめです。月曜から日曜まで日替わりでテーマが決まっているので、選ぶ負担がありません。7日で一巡りしたら、また1日目に戻って構いません。困っている症状がはっきりしている場合は、この記事の症状別の早見表から選ぶこともできます。

Q. 体操はどのくらいの強さで行えばよいですか?

少し息がはずむ程度、そして自分では大げさかなと感じるくらい大きく動くのが目安です。パーキンソン病では動きが自分の感覚より小さくなっているため、大きく動くことがそのまま練習になります。ただし、翌日に強い疲労が残る場合はやりすぎです。痛みやめまいが出たら中止してください。

Q. 進行して立つのが難しくても、できる体操はありますか?

あります。椅子に座ったまま行う体操、寝た姿勢での体操など、安全に続けられる方法があります。進行期には、無理に立って行うより、座位や臥位で可動域を保ち、呼吸や姿勢を守る運動に切り替える方が安全で効果的です。理学療法士や作業療法士に、今の状態に合う体操を相談すると安心です。

Q. 薬が効いていない時間に体操をしてもよいですか?

難しい体操やバランスを要する運動は、薬が効いている時間に行う方が安全で効果的です。薬が切れている時間は、転倒のリスクが上がるため、座って行う軽いストレッチや呼吸運動にとどめるのがよいでしょう。自分がいつ動きやすいかを記録しておくと、体操の時間を決めやすくなります。
11
STROKE LAB

自主トレの質を、一段上げるために。

動画での体操は、続けるための強い味方です。そこに、専門家による評価が加わると、自主トレの質はさらに上がります。STROKE LAB(東京・大阪)では、あなたの動きを動作分析で確認し、どの体操を・どんな使い方で行うと効果的かを、その人に合わせて設計します。自宅での自主トレと、専門リハの併用が理想的です。

リハビリ全体の考え方(薬との関係、病期別の目標、専門リハの中身)を知りたい方は、リハビリの全体像をまとめた記事もあわせてご覧ください。

書籍『パーキンソン病の機能促進 動作分析から自主トレーニングまで』(医学書院)の表紙
Book
パーキンソン病の機能促進
動作分析から自主トレーニングまで
医学書院/2025年/448ページ

この記事の体操の考え方を、動作分析の視点から体系的に解説。7日間体操をはじめ、本文と連動するYouTube動画62本で実際の動きを確認できます。

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Message from CEO
続けられる体操が、
いちばん効く体操です。
STROKE LAB代表 金子唯史

私たちが7日間プログラムを作ったのは、「何をやればいいか分からない」という声を、たくさん聞いてきたからです。難しい理屈より、まず毎日続けられる型を届けたい。その一心でした。

どんなに優れた体操も、続かなければ効きません。逆に、地味な体操でも、毎日大きく続ければ、体は応えてくれます。続けられる形にすることこそ、私たちがいちばん大切にしていることです。

動画だけでは不安、自分に合っているか確かめたい。そんなときは、どうぞ一度ご相談ください。あなたに合った続け方を、一緒に見つけます。

株式会社STROKE LAB
代表取締役 金子 唯史

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References

本記事は、国内外の診療ガイドライン・公的情報と、STROKE LABの臨床経験および下記書籍の枠組みをもとに構成しています。運動の可否や強度は、必ず主治医・担当療法士にご相談ください(最終確認日:2026年7月2日)。

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