脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ:ハンドリングの極意 その③ ハンドリングの前に身体を3Dで想像できているか?
週1回、今年医学書院より発売予定「正常動作分析と脳卒中への臨床応用」の内容の一部を配信しています。
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皆さんこんにちは。
週1ペースで更新していく書籍アップデートコーナー。
本日はハンドリングの極意その3
Hand onの前に患者の身体を3Dでイメージできているか?
という点です!!
臨床経験1年目のセラピストと10年目のセラピストが同じ患者を同時に評価した際,アライメントは両者とも同様に評価できるかもしれませんが,その先の想像は大きく異なっています.
熟練セラピストは,姿勢・動作観察の際に骨格や筋のアライメント,BOSとの関係性などを3Dで想像しています.
水平面からはどうなっているのか?
また前額面からはどうなっているのか??
はたまた矢状面からは???
ヒトの身体は3Dで成り立っていますから,このイメージができるか否かでFirst Touchも変わってきます!
型通りのHands onなど存在しません.個体差のあるヒトの身体を如何に自分の目でスキャンできるかが重要です!!
熟練者は,肩甲骨に触れる際に肩甲骨の内外転や前後傾,上下方回旋の向きに加え,大胸筋や僧帽筋といった肩甲骨周囲筋の筋トーヌスなども想像しています.
身体を3Dスキャンできる目を養うには,普段の臨床からの観察の鍛錬が必要です!