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vol.274:脳卒中後の異常筋シナジーを考える

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カテゴリー

脳科学

 

タイトル

脳卒中後の異常筋シナジーを考える

A Neuroanatomical Framework for Upper Limb Synergies after Stroke👈PubMed Angus J. C. McMorland et al.(2015)

 

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

・脳卒中後の慢性期の方を担当する事が多い。それぞれの方特有の運動パターンが観察される。「synergy」についてより洞察を深めるべく本論文に至る。

 

内 容

「soft synergy」と「hard synergy」

 

・生物学的現象として、筋シナジーの一般的に受け入れられている一般的な定義は、運動の実行に同時に関与する筋全体にわたる活動的な時空間的な活動パターンである。

 

・いくつかのシナジーは、純粋に高次構造の機能的調整(functional synergies)から生じ得る。これらの機能的シナジーは、それらを支持するために存在する解剖学的構造が存在しないという意味で「ソフト」と考えることができる。例えば、解剖学的基盤が片手・両手で同じでも上肢運動の時空間的ダイナミクスはdual taskの文脈において著しく変化する。

 

・解剖学的側面から見た「anatomical synergies」は、関与する筋肉の組み合わせが比較的固定されるという意味で「ハード」と考えられる。例えば、カエルの脊髄へのマイクロ刺激は、正確な刺激位置に依存する筋肉の組み合わせを活性化し、指向性運動を生成し、跳躍や水泳のような自然な行動を形成するために組み合わせることができる。

 

・ソフトシナジーは、ハードシナジーより潜在的により動的であり、文脈依存である可能性があります。

 

・Overduinら(2012)は、運動皮質の微小刺激が、自然な把持で観察されたものと非常に類似したシナジーの組合せを活性化することを見出した。

 

脳卒中と筋シナジー

 

・筋シナジーは、運動中に起こるco activationまたは相反関係の共通パターンを表わす。脳卒中後、筋シナジーは変化する。ここでは、これらを「abnormal synergies」と呼ぶ。

 

・脳卒中後の初期の障害がより重度な患者は、最も障害を3ヶ月まで残存させている患者であり、異常な筋シナジーを最も発症する可能性のある患者である傾向があります。

 

・脳卒中後の異常筋シナジーを調べるほとんどの研究は、慢性期に行われています。この障害の多くは、独立して関節を制御する能力の喪失に起因しており、作業空間上の動きを妨げます。異常シナジーの複雑な病因および病態生理を理解するためには、空間および時間パラメータの双方を考慮する必要があります。

 

・皮質脊髄路(CST)を介して下降することが、自発的行動の主な推進要因である。脳卒中後に脳が損傷を受けた場合、他の下行経路はこれを補うためにアップレギュレーションすることができる。これらの経路の寄与より、神経軸に沿った可塑性の結果として、脳卒中後の慢性期に新たなシナジーが現れる可能性がある。

 

・理学療法の処方は、機能不全の運動パターンの強化を回避しながら、機能的な運動能力を最大にする有用な筋シナジーを誘導していく必要があると考え得る。

 

・残存している下行運動経路の完全性を考察していくことは、新しいリハビリテーション療法の構築をサポートする。

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

・脳卒中後の筋シナジーの変化に対して、①高次的な側面への介入「ソフト」②身体運動パターンへの介入「ハード」、最終的に行動変容を促すことが考えられる。

 

・脳についての理解をより深め、患者に適用していくことで、生きている下行性の運動経路を賦活し運動を変化させられる可能性があるため、継続的に学習していきたい。

 

・馴染みのある例としては、運動錯覚や運動イメージング時に皮質脊髄路の興奮性が高まることなどが挙げられる。

 

 

氏名 Shuichi Kakusho

職種 理学療法士

 

 

 

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