トップへ戻る

TOP > 療法士専門系 > 論文アイデア > 脳科学系 > vol.363:表情筋は感情にどう働きかけるのか?身体と精神の関係性

vol.363:表情筋は感情にどう働きかけるのか?身体と精神の関係性

脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方はこちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」 臨床に即した実技動画も配信中!こちらをClick!!(YouTube)

 

 

 

キャプチャ

STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!上記写真をClick!!

 

 

カテゴリー

脳科学

 

タイトル

表情筋の感情に対するフィードバックについて

The link between facial feedback and neural activity within central circuitries of emotion–new insights from botulinum toxin-induced denervation of frown muscles.PubMed Florian Castrop et. al.Cerebral Cortex March 2009;19:537-542

 

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

・身体と精神の関係について書かれた論文を探し、興味があったため読むこととした。

 

方法

 

・38人の女性を均等に2群に分け、対象群は課題とfMRI後にボツリヌス毒素(以下BTX)を注射し、BTX群は注射の2週間後(一般的にBTXの効果が最も高まる時期)に課題を行った。

・BTXは皺眉筋に注射して完全な麻痺を作った。

課題中、怒りもしくは悲しみの表情の写真(全8種)を提示するか、写真を提示しないことをランダムな順番で行い、被験者は写真の表情を模倣もしくは観察を課される。課題の前後にfMRIを行い、表情はビデオテープに録画し、FACSで評価した。

 

 

結果

 

・BTXにより怒りと悲しみの表情の模倣で眉を下げる動作が有意に障害された(Fig1)。

・眉を下げる動き悲しみより怒りの表情の模倣で有意に強かった(Fig1)。

 

・対照群・BTX群の両方で怒り・悲しみの模倣いずれでも写真の提示がないときより両側の扁桃体が活性化した。表情の観察だけでは対照群とBTX群の両方で扁桃体の活性化しなかった。

・BTX群では怒りの表情の模倣で左の扁桃体の活動が対照群より有意に減少した。

・悲しみの表情の模倣と観察では扁桃体には群間で扁桃体の活動に違いは認められなかったが、BTX群では左外側眼窩前頭皮質を含む他の幾つかの領域で活動が減少した。

・怒りの表情で見られる眉の引き下げの強さと左扁桃体の活動の大きさは有意な相関があった(Fig3)。一方で悲しみの表情の模倣と扁桃体、右扁桃体と怒り・悲しみの表情の関連は認められなかった。

 

 

考察

・今回の研究では表情の模倣の際に顔の筋からのフィードバックが感情に関わる神経回路の活動を変化させる証拠を示した。

・現在のデータでは顔からのフィードバックが減ることで被験者が感じる感情になんらかの効果があると結論付けることは出来ない。

 

・しかし今回の研究結果は社会の他人との触れ合いの中で相手の感情を感じる生理学的な根拠になりうる

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

・この論文ではBTXによる末梢の麻痺であったが筋からのフィードバックが感情に影響を及ぼすのであれば中枢の麻痺でも同様のことが起こる可能性が考えられる。臨床でも患者によっては麻痺の治療が精神面の直接的なアプローチになる可能性があることを念頭に評価し、治療計画を立てる必要があると考える。

 

 

 

 

職種 理学療法士

 

 

 

病院内 スタッフ育成サポート

 

 

教育写真

スタッフ教育を効率的に進めてみませんか?

 

ハンドリングや中枢神経系への教育は、STROKE LABへご相談ください。

 

 

 

 

 


  • 最近の投稿

  • カテゴリー

  • カレンダー

    2019年1月
    « 12月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
  • twitter

  • 無料
    カウンセ
    リング

    お申込み・ご質問・ご相談など 各種お問い合わせ

    無料カウンセリングの
    お申込み