トップへ戻る

TOP > 療法士専門系 > 論文アイデア > 神経系 > 脳卒中患者の立位バランス回復の過程:脳卒中(脳梗塞)リハビリに関わる論文サマリー vol.121

脳卒中患者の立位バランス回復の過程:脳卒中(脳梗塞)リハビリに関わる論文サマリー vol.121

脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方は👉こちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」

📺臨床に即した実技動画も配信中!👉こちらをClick!!(YouTube)

 

 

Current

 

 

キャプチャ

STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!👆上記写真をClick!!👆

 

 

タイトル

脳卒中患者の立位バランス回復の過程Recovery of standing balance in postacute stroke patients: a rehabilitation cohort study👈PMCへ Mirjam de Haart. et al.(2004) 

 

 

本論文を読むに至った思考・経緯

 

脳卒中患者の姿勢制御の特徴をより詳しく理解したいと思った。また、一般的にどのような面が回復し、どう変化していくのかという経過に興味が沸き本論文を読むに至る。

 

論文内容

 

研究背景・目的

 

•脳卒中患者は姿勢制御において静止立位では健常者より揺れ動き、非麻痺側へ大きく体重をかける傾向がある。さらに、視覚情報に依存しやすく、健常者のコントロールよりも姿勢制御に注意が必要である。

 

•研究目的は、脳卒中患者の機能回復(姿勢制御能の回復)の根底にあるメカニズムについてのより良い洞察を得ることであった。

 

研究方法

 

•3ヶ月間の一般的な個別リハビリテーションの間に入院患者(右半球65%左半球35%、視空間障害43%)の姿勢制御を評価した。

評価内容)素足でフォースプレート上で立位を取る。下記4条件で測定する。

・開眼の静止立位にて前方に視覚的Cue(中線)がある(VR)

・開眼静止立位(EO)

・閉眼静止立位(EC)

・Dual task:静止立位で算術課題を行う(DT)

trh

 

研究結果

 

123456

 

•介入当初は特に前額面(左右)の揺動の振幅および揺動速度の増加を伴う顕著な荷重の非対称性を示したが、時間の経過と共に、振幅の大きさと揺動の速度は減少し、姿勢が安定し、下肢の荷重分布の非対称性が改善したが、約10%程の非対称性は持続していた。

 

•フォローアップ期間のどの段階においてもCOPの軌跡は脳卒中患者は健常群よりも規則的であった。姿勢の揺動はリハビリにより徐々に規則的でなくなり、姿勢への注意喚起量が徐々に減少することが示された。

 

•COPの規則性の方向性(すなわち、左右 対 前後)の差も同様に観察され、脳卒中患者が前後方向の制御が横方向より難しい事が示唆された。しかし、前後方向が最もトレーニングの効果が示された。

 

•姿勢の安定性を維持しながら、より対称的に立つための視覚情報へのより大きな依存を示している。

 

•脳卒中患者が静止立位にて注意を必要とする算術課題(dual task)を実施したときに非対称性は増加し、対称的かと見られていた姿勢制御も完全に自動化されたわけではないことが示された。

 

•前頭面のバランスは、12週間のリハビリ期間に比べVCOPが33%減少し、矢状面のバランスが18%低下した。姿勢制御におけるこの改善は、ACOPの減少と一致した。この知見は、真の姿勢安定化効果を示唆している。

 

他論文からの追記

 

•麻痺側下肢では選択的な制御能の低下と足部のクローヌスの双方がより大きな荷重の非対称性をもたらす。足部のクローヌスまたはBrunnstrom stageI〜IVを有する患者は非麻痺側下肢を用いて姿勢を積極的に制御した。On the relative contribution of the paretic leg to the control of posture after stroke.Roerdink et a.(2009)

 

私見・明日への臨床アイデア

 

①当初は左右方向への重心移動が優位で、徐々に前後方向が広がる②揺動の速度は徐々に遅くなる③規則的な動きから不規則な動きが可能となる。

⇒脳卒中後の患者様では、痙縮や同時収縮などにより固定的な姿勢制御が優位な方が多く、能動的なコントロールが難しい。そのため、受動的な要素(痙縮・同時収縮・骨・靭帯など)で姿勢制御が比較的行いやすい左右への重心移動を好むと思われる。また、基本的に非麻痺側に依存傾向かつ非麻痺側も同時収縮での制御をしやすく、非麻痺側も前後方向へ重心移動を行いにくい状態にあると思われる。姿勢が正中化してくることで非麻痺側の過剰努力も軽減し、非麻痺側の前後方向への可動性も出やすくなると推察する。

選択的コントロールができない事から、動きは規則的となり、より能動的な制御を必要とする前後方向への動きが不得手と推察される。治療の難易度としては、前後方向>左右方向であると思われる。上体を左右に揺らす・固める等をはじめ代償的でなく、選択的(不規則)・能動的なコントロールが求められると思われる。

 

•脳卒中患者は、姿勢制御に筋だけでなく、視覚や注意なども多く用い対称性を築いている。

 

氏名 覚正 秀一

職種 理学療法士

 

 

 

病院内 スタッフ育成サポート

 

 

教育写真

スタッフ教育を効率的に進めてみませんか?

 

ハンドリングや中枢神経系への教育は、STROKE LABへご相談ください。

 

2017年12月まで7施設の病院からご依頼を頂いており、計14回の講義・実技を行う予定です。

 

 

 

 

 


  • 最近の投稿

  • カテゴリー

  • カレンダー

    2017年12月
    « 11月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
  • twitter

  • 無料
    カウンセ
    リング

    お申込み・ご質問・ご相談など 各種お問い合わせ

    無料カウンセリングの
    お申込み