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脳卒中後の視覚機能低下とバランス:リハビリ論文サマリー vol.87

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shikinou

 

 

キャプチャ

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カテゴリー

神経系

 

タイトル

視機能低下におけるバランスへの影響Static and dynamic postural control in low-vision and normal-vision adults Monica S.V. Tomomitsu et al CLINICS (2013):517-521👈PMCへ

 

内 容

はじめに

視覚システムは姿勢制御に大きな役割を果たし、視覚障害は姿勢制御能の低下を引き起こし、転倒やそれに伴う怪我のリスクが増す。

 

視覚障害の患者は、低機能の視覚システムを補うために体性感覚や前庭情報をより多く必要とし、そうすることで空間内の位置を調整し姿勢の安定性を維持し、運動パターンを確立する。

 

低視力者ではバランスが影響を受けるようにみえるが、不安定な面上、片脚立位、動的な課題、目を閉じた時と目を開いた状態等での関係は完全には研究されていない。

 

我々は、正常以下の視力を有する成人は、正常視力の人と比較し、視覚システムの効率の低下によって影響を受けた姿勢・バランスを取ると仮定した。

 

研究目的

 

本研究では、低視力および正常視力の成人を静的および動的状態で比較することによって、姿勢制御に対する視覚情報の影響を評価することを目的とした。

 

方法

25人の低視力の被験者と25人の正常視力の成人を、静的および動的バランスににおいて、4つのプロトコルを用いて評価した。(低視力参加者の視力の程度:視力6/18未満、3/60以上の視力を有する。6/60は『0.1』に相当する。20°未満の視野損失を有する。)

 

tab1

 

1)硬い表面の素材と発砲素材の物の上(バランスマット上)でバランス反応を見る。開眼/閉眼共に行う。

 

2)片脚立位を開眼/閉眼共に行う。

 

3)継脚歩行(Tandem walk)1.5mのフォースプレート上で行う。測定されたパラメータには、ステップ幅、速度、および揺れ速度が含まれる。

 

4)ステップ台の昇降を行う。20センチメートルの木製ステップを使用して実施された。リフトアップ指数(脚を木製ステップに持ち上げるために加えられた体重のパーセンテージによって記録)、移動時間(ステップの開始から非試験脚のプラットフォームへの接触までの秒単位の記録)、インパクト指数(フォースプレート上に降りるために使用される体重のパーセンテージ)が観察された。

 

まとめ

tab2 tab3

低視力群は正常視力群と比較して、生涯における転倒数およびバランスの不安定さが有意に高かった。

 

低視力群が、発泡体表面上(バランスマット上)のバランス、片脚立位、および継脚歩行の間に、正常視力と比較してより大きな身体の動揺を示した。

 

継脚歩行では、低視力群においてステップ幅がより大きく、動作がより慎重であった。

 

ステップ台の昇降のタスクでは、低視力群の方が、ステップ台に足を乗せる時の%体重が少なく、動作が慎重であった。そのようなグループ差を示しましたが、左右足の差は観察されませんでした。

 

足底のメカノレセプターからの固有受容性感覚情報は、困難な課題中に減少する可能性があり、 姿勢制御システムは、低視力または非視力の状態において、平衡姿勢制御機構は視覚情報および前庭情報により多く依存する必要がある。

 

これらの知見は、視覚フィードバックがバランスを決定するために重要であることを示唆している。

 

私見・明日への臨床アイデア

•加齢に伴う「老眼」「白内障」「緑内障」だけでなく、2015年には高校生以上の人は約66%も視力が1.0を切っている人がいる時代になっている。少しの視力障害は気にせずリハビリを行う方も多いかもしれない。しかし、その判断が視覚情報の入力を阻害している可能性もあると思われる内容であった。そして、課題難易度が上がることで、固有受容性感覚情報への影響も及ぼしているかもしれない。

 

 

氏名 Syuichi Kakusyo

所属 訪問リハビリ

職種 理学療法士

経験年数 8年目

 

 

 

病院内 スタッフ育成サポート

 

 

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