手指の対立運動と気づき:脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ: – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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手指の対立運動と気づき:脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ:

金子コメント:手の対立運動=対立筋の促通という風に安易に考えてはいけません。

そもそも対立筋を効率よく働かせるためには、外在筋の高緊張の抑制、手関節筋群の細かな分離(有頭骨と第三中手骨の軸の確保)、横アーチの確保、立体認知感覚の確保・母指球筋・小指球筋の筋の長さや筋緊張コントロールなどが重要な要素となります。

日本でも有名なkapandjiらが発表している左図のような縦、横、斜めのアーチが一般的ですが、右図の様に背側から捉えるアーチ、中手骨間の動きも意識する必要があります。

セラピーでは多くのセラピストが掌側からアプローチしていますが、背側も同じくらい大切です。水かきの部分から骨間筋への介入も行ってください。

hand shaping

 

また、対立と呼ばれるくらいなんで、背景には「ものを把持する」という脳の認知的要素が含まれていることを忘れてはいけません。手のセラピーには筋骨格系への介入に加え、特に脳への認知的・知覚的介入が重要になると思われます。

 

 

「手指の対立運動を行う際に気づいたこと」

 

CIDP疑いのため、手内筋群の筋力低下を呈した患者さんを担当しました、患者さんは特に母指球筋,小指球筋群の委縮が著明であったため、内転筋や対立筋の走行に沿ってペンを使用しながら固有感覚を刺激して内転、外転、対立の運動を行っていってもらいました。

最後に母指と小指の対立をさせて、上方に突き上げてもらう運動を行ってもらうと、うまく手内筋に入りません。観察すると小指のDIPが過伸展してしまっており、これでは膝のロッキング状態と同じでkinetic chainを期待できません、

正常だと( ´∀`)つ
4

異常だと(ノ`Д´)ノ

5

原因として、小指対立筋をうまく使えないため、小指屈筋を過剰に動員せざるおえなくなり、PIPDIP関節を中間位に保持できなくなるのです。

したがって手の横アーチがしっかりつくれるよう背側側からモーバライズを行いました。

6

 

 

これにより手内筋にも収縮が認められ、安定した対立運動ができるようになりました。

 

手指MP,PIPDIPの運動も足部(DIP)や膝(PIP)、股関節(MP)などと同じように捉えれる部分があるという良い経験になりました。

 

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