vol.144:買い物と障害に対するリハビリテーション的アプローチ 脳卒中/脳梗塞リハビリ論文サマリー – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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vol.144:買い物と障害に対するリハビリテーション的アプローチ 脳卒中/脳梗塞リハビリ論文サマリー

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カテゴリー

神経系

 

 

 

タイトル

障害を持つ方に対する、ショッピングモールでの買い物を促すためのリハビリテーション的アプローチ

Rehabilitation strategies enhancing participation in shopping malls for persons living with a disability.

 ?pubmed Alary Gauvreau C Disabil Rehabil. 2017 Jan 27:1-12

 

 

 

本論文を読むに至った思考・経緯

・セラピストは患者の生活を考え、機能面、環境面双方からのアプローチを提供する。実際の生活場面を想定して練習するが、患者が退院後、実際にその生活行為を行っているか、また行った際の問題点はわからない。本論文は実際に「ショッピングモールで買い物をする」をセラピストと障害を持つ方両者からの意見から検討しており、興味を持った。

 

 

 

論文内容

論文背景・目的

・リハビリテーションの目的は障害を持つ方に最大限の自立と参加を可能とすることである。

 

・買い物は生活に必要な服や食材、薬などを揃え、さらに地域の人と触れ合う機会にもなる重要な生活行為であり、リハビリテーションで着目すべき行為のひとつである。

 

・実際、脳卒中発症後1年の方が最も行っていた生活行為は他者との交流、散歩15分以上と買い物だった。

 

・しかし、現状の病院でのリハビリテーションでは実際の環境を意識した練習を行うことは難しく、あくまで基礎的な練習(ものを持って歩くなど)に終始してしまうことが多いのではないだろうか。

 

・本研究の目的は、脳卒中者に対してショッピングモールでの買い物を促すリハビリテーションアプローチにはどんなものがあるのか検討していく。

 

 

 

研究方法

Nominal group technique(グループディスカッション形式)の質的研究

・運動、もしくは言語障害を持つ方

16人のセラピスト、6人の障害を持つ方

4グループに分かれた(セラピストのみ、障害を持つ方のみ、混合×2

・議題は「障害を持つ方がショッピングモールに行く準備をするために、考えうるリハビリテーションアプローチはなにか?」の一つ

・アイデアの適切さに対し、被験者が04の評価をつける。

・ディスカッション時間は60分~90分

 

 

 

研究結果

・セラピストの内訳はOT7人、PT2人、ST2名、養護教員4名、レクリエーションセラピスト1名だった。

 

・障害を持つ方は脳卒中2名、多発性硬化症2名、脳性まひ1名、切断を伴うがん生存者1名、

 

79のアイデアをまとめ14とし、適切と判断されたアイデアは6だった。

 

79のアイデアのうち、46はセラピストによるアプローチ、24は障害を持つ方と一緒に行うアプローチ、9は他のチームや地域の方と協力して行うアプローチだった。

 

・セラピストによるアプローチは「ショッピングモールを使う際の個人と環境面の障害を認識する」「障害となりうる機能面での問題に対してアプローチ」「ケースシナリオを用意して問題となる場面を想定」「ショッピングモールに実際に行き、問題となる箇所をリストアップ、交通面での問題をリストアップ」「障害のある方が実際にショッピングモールに行った場合に想定されるストレス、騒音、人混み、光などをマネジメントする」「冬を想定して雪道での車いす駆動練習」「宝さがし(ショッピングモールで特定の商品を探してくる)を行い買い物に必要な能力を評価する」「買い物後に困難さを感じたところについてディスカッションする」だった。

 

・障害を持つ方と協力して行うものに、「現実的なゴールを設定する」「問題点を解決するため、シナリオを作り、補助具や代替的な手段を考える」があった。

 

・他のチームや地域と協力するアイデアとして、「当事者に関わる他スタッフ(おそらくヘルパーなど)と協力する」「ショッピングモールで働く店員にアプローチする」だった。

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

・結果はショッピングモールに行く前に問題点を抽出すること、実際に行ってみて問題を確認すること、本人・環境面へのアプローチで問題解決をすることの3点に集約できると考える。

 

・実際に行ってみて、は病院で働くセラピストには時間的に厳しく、訪問セラピストなどが担うべきと考える。

 

・病院リハ、訪問リハそれぞれの役割を理解し、ひとりの患者に対して密な情報共有ができるとよりスムーズにショッピングモールでの買い物を援助できるのではないかと感じたが、現状病院と地域のセラピストとの情報共有はサマリ程度となっており、これもショッピングモールでの買い物を阻害する一因子ではないかと思った。

 

 

 

 

職種 理学療法士

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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