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脳卒中サバイバーの立ち上がりの特徴 転倒しやすいヒト、しにくいヒト その5 前後左右へのsway

お疲れ様です

STROKE LAB代表の金子です。

昨日からブログ内容を動画で説明していく企画を始めました。

これが一番コンスタントにコンテンツを生み出し、かつ自分へのストレスをかけずに行える最良の方法ではないかと踏んでますが、それでも原稿を書いて動画で撮影するって大変ですね。

でも、リアルな臨床教育において、この動画は結構役に立つのではと考えてます。

さて、今回も立ち上がりの論文からの考察です。 まだまだ続きますが、例の図表からの考察に関しては今日が最後です。

第1回→こちら

第2回→こちら

第3回→こちら

第4回→こちら

それでは例の図を今日も見てみましょう

立ち上がり

今日は最後の2つ。X軸とY軸のズレ、つまり左右への偏位と前後への偏位について考えてみます。

どちらの場合も、健常者と脳卒中患者では大きな偏位の差がありますね。

特に横軸!!

つまりX軸です。

この数値が一番統計上有意差が出ています。

脳卒中の方は左右への偏位が特に大きく、立ち上がり時に中心軸を安定させるのに時間がかかるのです。 これが、立ち上がりに4秒前後もかかる主な要因といえます。

 

前後はmomentum transferをactiveに遂行できている証拠であり、健常者も当然利用しますし、脳卒中の方の場合はhip戦略、あるいは体幹の屈曲を多く使って足部への重心移動を代償していると考えます

 

また、前後へのswayは転倒リスクの高い脳卒中の方で13.13±7.16だから、6センチくらいしか前方に移動しない患者さんもいるのです。

 

つまり、前方に移動せずバックマッスルやハムストなどを優位に使って立つ人ですよね。こういう患者さんって見た目は体幹伸展しているように見えるので、若いセラピストは「体幹機能良好」と判断しやすいので注意が必要です。

 

これらの実験結果をまとめると、臨床経験では、前後へのSwayは転倒の側面で考えると大きな問題にならない方もいます、一方左右へのSwayは大きな問題になるひとが多いと思います。

 

立ち上がりの際に真正面に転ぶヒトって少ないですよね?真正面に転んで顔にアザが出来る人って、認知症の人が多い気がします。片麻痺患者さんの場合、多少なりとも麻痺側にずれて転ぶ人が多いです。大腿骨頚部骨折が多い原因も、それに起因する要素があると思います。

ですので、治療での解決の優先順位としては「患者さんの個別性によりますが」、左右への偏位の問題を解決することが転倒に関しては非常に重要と思います。

左右への偏位を解決することで、COPを中心軸に安定しやすく、postrulal stabilityを高めやすいと思います。

この論文では、脳卒中の方が何故そのように左右への偏位が生じやすいかについて以下のように述べています。

somatosensory, visual, and vestibular systems, as well as poor spatial integration, might contribute to postural sway abnormality in patients with hemiplegia. Consequently, stroke patients with impaired sensory ability may have a significant impact on fall risk. Studies have noted that left hemiplegic patients tended to have visual, perceptual, and spatial problems and were at a much higher risk for falling. In this study, most stroke fallers had right hemiplegia;

 

脳卒中の方の問題として、体性感覚、視覚、前庭システムの統合の問題により、姿勢のswayが生じ、このような感覚の問題が転倒リスクに大きく影響している。

 

先行研究では左片麻痺の患者さんの方が転倒リスクが高いようですが、今回の研究では右麻痺の方が多かったようです。

 

いかがでしたか、他にも様々な側面で数値を臨床に当てはめながら考えると面白いと思います。 数値が全てではないですが、思考整理のツールになります。

 

普段から臨床の感覚と論文的数値をつなげるよう、若いうちからトレーニングしておくことをお薦めします。

 

 

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