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脳卒中者のリハビリに対するモチベーション:リハビリ論文サマリー vol.116

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カテゴリー

神経系

 

 

タイトル

脳卒中者のリハビリに対するモチベーション -質的研究- 👈PubMed Maclean, N. Qualitative analysis of stroke patients’ motivation for rehabilitation. BMJ. 2000 Oct 28;321(7268):1051-4.

 

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

・脳卒中者のリハビリに対するモチベーションが効果に大きく影響すると思い、本論文を読んでみたいと思ったため。

 

 

内 容

目 的

高い、もしくは低いモチベーションの脳卒中者の態度や考え方を調査する。

 

方 法

・半構造化面接法(質問をある程度用意し、インタビュー形式で対象の態度や考え方を調査)。

22人の入院中の脳卒中者(高モチベーション14人、低モチベーション8人、検者が分類)

・発症から平均して6週後に実施。

・一人が面接、分析を実施し、別の検者が2群間に面接や分析方法の違いがないか評価。

・面接の中で出てきた【テーマ】を抽出する。

 

結 果

患者の考え方と価値観
【リハビリと患者の役割について】
・高モチベーション群はリハビリが最も重要と思っており、努力をすることで回復が得られると思っていた。
・低モチベーション群は単に回復を待たなければならないと答えた。

 

【リハビリに対する理解】
・数人の高モチベーション群はセラピストの指示したやり方で運動することが大事と答えた。
・低モチベーション群ではセラピストの治療プロセスが理解できないと答えた「(リハビリの)究極の目的は僕を歩かせること。理学療法士はどう治療するんだろう。」

 

【リハビリにおける看護師の役割】
・ほとんどの高モチベーション群が看護師の役割を理解していた。「ほとんどの看護師たちは心を鬼にして僕たちに接する。『ここにボールと歯ブラシがある。自分でやりなさい』ぼくはこれが必要だと思うんだ。」
・低モチベーション群は看護師の役割を理解せず、看護師がなにもしないと腹をたてていた。

 

【リハビリのゴールとしての自立】
・高モチベーション群は退院後に誰かの世話になることを心配していた。リハビリが進むとは日常生活動作を自立して行えるようになることだと答えた。
・低モチベーション群は自立がリハビリのゴールと答えるが、行動に反映する様子はなかった。

 

患者の価値観への影響
【過保護】
・数人の被験者は家族の過保護が「ばからしい」と答えた。
・低モチベーション群の被験者1名は「寝ていることが1番の回復法だと娘に言われた。」と答えた。

 

【他患者との比較】
・1人の被験者は別な患者が回復しているのを見ることはモチベーションになると回答した。
・逆に他の患者を見て、自分も回復しないのでは、と感じることがあるとの発言もあった。

 

【セラピストからの情報】
・多くの高モチベーション群がセラピストからの助言が「魔法の解決法」のように感じると答えた。また、助言によって回復具合、リハビリの効果を実感できると回答した。

 

【情報とサポートの必要性】
・低モチベーション群は家で生活できるかの不安を抱いており、セラピストからの情報や励ましを欲していた。
・低モチベーション群は自分の希望をスタッフに言うのが怖いと思っており、理由はスタッフに否定されるかもしれないと感じるからだった。

 

【指示の不一致】
・低モチベーション群の回答では、一方ではセラピストに励まされ、リハビリを行うが、他方で看護師にはベッドで寝ているように言われ、どっちを信じていいかわからないと混乱を訴えることがあった。

 

【退院願望】
・ほぼすべての被験者ができる限り早く自宅に帰りたいと回答した。多くの被験者が病棟に不満を抱いていた。

 

 

興味深かったこと

・低モチベーション群は受動的で、リハビリの目的や内容の理解が不十分だった。患者本人の因子以外に、周りの患者や家族、病院スタッフからの影響が思ったより大きく、興味深かった。

 

 

明日への臨床アイデア

家族からの間違った情報や、病院スタッフの情報提供の不足や不一致によって患者はモチベーションが低下している可能性があり、チームで問題点や予後を共有し、本人や家族に過不足なく情報提供、配慮をしていく必要があると感じた。

 

 

氏名 鵜澤 寛伸

職種 理学療法士

 

 

 

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