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年齢と脳卒中の関係性:リハビリ論文サマリー vol.113

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カテゴリー

脳科学系

 

タイトル

年齢と脳卒中患者の機能的転帰の関係性 Effect of age on functional outcomes after stroke rehabilitation.👈PMCへ Stephen Bagg et al.(2002) 

 

 

本論文を読むに至った思考・経緯

 

•リハビリを行うにあたり「もう歳だから」と消極的な発言をされる方が時折見られる。実際、年齢は機能回復にどれくらい影響しているのか興味を持った。主論文と他論文を読み合わせ関係を探りたい。

 

論文内容

 

研究目的

 

•年齢が脳卒中後の機能的転帰に与える影響を調査することが目的である。

 

研究内容

 

•6年間の間に脳卒中リハビリを行った入院患者が対象である。

•入退院時の機能状態をFIMで評価した。

•年齢、機能的転帰、および他の予測変数間の関係を評価した。

 

研究結果

 

•年齢は、退院時のFIMスコアという点では予測因子として有意であった。

•しかし改善・変化という面から見ると、重要な予測因子とは言えないという結果であった。

•入院時のFIMスコアは、機能的転帰の変動の15%~66%に関与しており、脳卒中患者の評価における入院時の機能的状態の臨床的重要性を示している。

•その入院時のFIMスコアは年齢と関連していることから、総合的に機能的転帰は年齢と関連している。

 

•結論として年齢は、リハビリを行っても意味がないと否定する正当な理由ではないことを示唆している。

 

他論文より追記

 

•他文献においても、入院時のADLスコアのみが、入院前の生活条件への復帰に有意に関連し、年齢ではないことが示されている。Rehabilitation of the elderly ― influence of age, sex, main diagnosis and activities of daily living (ADL) on the elderly patients’ return to their previous living conditions. Hager K. et al.(1997)

 

 

•若年者の回復速度は高齢者と比べわずかに速い程度であった。

•脳卒中発症に関しては最も重要な危険因子であるが、機能回復という面では予測因子としては重要性は示されていない。

•年齢が脳卒中患者のリハビリテーションにおける制限因子とされるべきではない。

Does age influence early recovery from ischemic stroke? A study from the Hessian Stroke Data Bank.  C Kugler et al. (‎2003)

 

 

•前庭系の疾患の高齢者に対する前庭リハビリテーションの効果は、年齢差が大きな影響を与えることはない。The Effect of Age on Vestibular Rehabilitation Outcomes  SL Whitney et al. ( 2002)

 

 

•TBI後の研究であるが、年齢は排便管理および排尿管理をはじめ一部のFIM項目のみについてリハビリテーションの結果に影響を与える可能性があると書かれており、FIM総合でなくFIMの項目各々に目を向けた方が良い事が書かれている。The effect of age on rehabilitation outcome after traumatic brain injury assessed by the Functional Independence Measure (FIM)AR Pedersen. et al. (2015)

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

•予後予測をする際に、年齢よりも入院時の重症度がより関わるようである。しかし、あくまでも総合的に見た時の事であり、勿論重症患者でも著明に回復する方もいる。為すべきことを為し、セラピストは経時的に直接体に触れ・動きを見るその専門性を生かし、患者のちょっとした変化・反応や回復の兆候を見逃さないことが大切でないかと思われる。患者の変化とADLを繋げて考えていく習慣が必要であると思われ、その経験値が予後予測のエビデンスになると思う。

 

氏名 覚正 秀一

職種 理学療法士

 

 

 

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