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足関節背屈をfMRIでみると脳のどこが働くのか?:理学療法・作業療法のためのリハビリ論文サマリー vol41

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カテゴリー

脳科学,歩行

 

タイトル

能動的な足関節背屈と底屈時における脳内活動の違い-fMRIを用いた研究-
An fMRI study of the differences in brain activity during active ankle dorsiflexion and plantarflexion👈PubMedへ
Trinastic JP et al:Brain Imaging Behav. 2010 Jun;4(2):121-31

 

内 容

目 的

●本研究の目的はfMRIを用いて,足部の自動底背屈運動時の皮質活動の特徴を分析すること

 

方 法

●右利きの成人健常者群にて,聴覚刺激から足関節の底背屈を行い,fMRIにて脳内活動を調査

 

結 果

●背屈時には左優位のM1,両側SMA,右側小脳の動員があることがわかった
●底背屈どちらにおいても近似した左の視床と被殻の活動を認めた
●背屈運動は,右の被殻領域のさらなる活性化が見られた
●足関節底背屈は,共有して制御されている部分と独立した神経回路があることを示している
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Trinastic JP et al:Brain Imaging Behav. 2010 Jun;4(2):121-31👈原著pdfへ

 

考 察

●一つの解釈としては,足関節自動背屈時における皮質の広範囲部位の活性化は,背屈動作により多くの皮質リソースを必要とするより多くの運動課題が必要となる
●直立二足歩行の遊脚相に必要とされる,背屈と踵接地運動はヒト特有の歩行パターンである(Capaday:2002)
●背屈は二足歩行に適応して進化した運動のように思われ,歩行時には他の運動よりもより皮質コントロールによって行われている可能性がある
●さらに,障害物への反応として運動野が重要な役割を果たしている(Drew et al:1996,Drew et al:2008)
●障害物を避ける為には足部を正確に置く必要があるが,皮質の障害があっても平地歩行時は問題が少ない(ネコの実験)(Beloozerova and Sirota:1993)
●ヒトの背屈においては,踵が最初に接地する為,安全に環境をモニターする為に協調した神経ネットワークが働く必要がある
●対照的に,底屈は蹴り出しに重要であるが,足部の位置に注意する必要性があまり無いかもしれない
●CPGは環境に適応して,通常の歩行リズムや遊脚相を変える時に皮質からの入力が増加する(Drew et al:1996)
●底屈はCPGへの上行性入力の影響を受けていることが,底屈運動への皮質の関与が少なさを説明するかもしれない
●脳卒中の運動野の障害は,背屈コントロールの減弱はあるが,底屈運動には問題がない

 

明日への臨床アイデア

●背屈運動が歩行に重要であることは周知の事項だが,皮質活動を多く必要とすることからも,バイメカだけでなく神経的な面からも足関節の背屈運動を捉える必要性をが窺える
●健常人においては,歩行時における足関節背屈運動はある程度自動化され,歩行環境に何かしろの変化・危険等があれば,随意的な皮質コントロールのもとで足関節背屈をコントールしていることは推測できる
●しかしながら,CNSに障害・損傷を負った患者においては,上記研究でも報告しているように足関節底屈運動に比べて背屈運動は皮質から出力が要求されるため,CNSに問題を抱える患者は一層皮質の興奮性を高めることで代償戦略をとることが容易に想定できる
●歩行は,身体各セグメントとの協調のもとで成立する運動・動作であるため,身体重心や動揺が安定していなければ,まずそちらへの代償を第一選択として皮質興奮性のCapacityを使用するのではないかと仮説立てている
●そのため,足関節背屈を能動的な要素で出せる潜在性があったとしても,歩行の戦略として使用できないのには,上記内容も含めた多方面からの代償的なMaskingが散在しているのではないかと考えており,個々のセラピストが考えうるMakingを解除した上で,FES等を使用しながらの随意的コントロールの強化,そして自動化へともっていくことがセラピストとしての治療戦略上いいのではないかと感じた
●また,姿勢不安定性等が強く,患者自身が足関節を随意的にコントロールできる幅があまりにも狭いにも関わらず,FES等でMuscle Activationを図ることは,過剰な伸張反射やCo-contractionを強化し,一層随意的な足関節コントロールを失わせるきっかけを作っている可能性すらあり得ることを,セラピスト自身は理解しておくことが肝要ではないかと思う

 

 

氏名 匿名希望

所属 大学病院勤務

職種 理学療法士

経験年数 6年目

 

 

 

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