体幹の可動性に対する治療が下肢のバランスに与える効果とは!?脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー: – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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体幹の可動性に対する治療が下肢のバランスに与える効果とは!?脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー:

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カテゴリー|脳卒中 歩行 バイオメカニクス

 

 

タイトル|脳卒中片麻痺によりバランスと体幹可動性に影響を受ける下肢の活性化の即時効果

Immediate effects of the activation of the affected lower limb on the balance and trunk mobility of hemiplegic stroke patients(Pubmedへ)
Kim YD:J Phys Ther Sci. 2015 May;27(5):1555-7
 
 
 

論文内容

目的・対象

●脳卒中片麻痺によりバランスと体幹可動性に影響を受ける下肢の活性化の効果を検証すること
 
●脳卒中片麻痺者により構成される歩行グループ(GG)6人,非歩行グループ(NGG)6人
 
 
 

方 法

●両グループの対象者とも一度下肢の促通訓練を施行(臨床経験11年目のPTにより30分間)
 
●脊椎計測分析器にて脊椎アライメント及びBerg balance scale(BBS)を測定
 
●感覚検査も実施((Semmes-Weinstein Monofilaments)
 
 
 

訓練内容

●内在筋ストレッチを施した後,前脛骨筋・長母趾伸筋・長趾伸筋に対して離開と圧迫を組み合わせながら筋活性化を図り,足指の開排を引き出すことで足指の運動性を促通
 
●またヒラメ筋に対して,腓腹筋をホールドした状態のまま筋の長さを引き出した
 
●さらに大腿直筋の遠位部を活性化するため,足関節の回外・背屈を伴った屈曲・伸展を反復実施
 
 
 

結 果

●歩行グループ:骨盤の直立位~前傾位,腰椎の直立位~伸展位,骨盤と腰椎の屈曲位から伸展位の角度は,介入後において各々で優位な増加を示した
 
●非歩行グループ:腰椎の直立位~伸展位での角度が有意な増加を示した
 
●BBSスコア:両グループで大幅に増加した
キャプチャ1
出典:Kim YD:J Phys Ther Sci. 2015 May;27(5):1555-7より一部修正・引用(クリックにて原著へ)
 
 
 

まとめ|脳卒中片麻痺によりバランスと体幹可動性に影響を受ける下肢の活性化の即時効果

●治療介入により,歩行グループでは骨盤前傾の角度改善を認めた
 
●非歩行グループではより強い胸郭の伸展を認め,これは直立位から屈曲する際に前方へ転倒しないための代償と考えられた
 
●しかし,両グループとも直立位から伸展する際に支持基底面(BOS)内に質量中心(COM)を保持するため,一層腰椎の屈曲を使ってバランスをコントロールする傾向にあった
 
 
 

明日への臨床アイデア・感想

●セラピストが実際に介入し,即時効果を検証するという臨床家としてとても興味深い知見.
 
●結果としては,11年目のセラピスト施行のもと下肢のActivationはバランス・体幹可動性に即時効果があったことを報告している
 
●訓練の中身として,Intrinsic M(内在筋)をActivationした後,Extrinsic M(外在筋)にアプローチしていくことで,下腿の過活動に依存することなく足部荷重の反応性をあげているように思える.
 
●さらに歩行の観点からみた場合,GAS(腓腹筋)とSOL(ヒラメ筋)の筋滑走を促すことで,TstにおけるGASが求心位を保持しながらSOLは遠心的に伸張し,Tst~PswにかけたGASとRF(大腿直筋)の同時収縮による膝のStabilityとSwへ向けた慣性の生成に寄与できるようにしているのではないかと感じた.
 
●その結果,RFの遠位部がActivationされたことで介入後における歩行グループの股関節屈筋群の負荷を軽減し,骨盤前傾とそれに伴う腰椎伸展成分の増加に至ったのではないかと考える.
 
●昨今のニューロリハでBMIが話題になることが多くなってきているが,そのBMIを使用するにあたってもこのStudyのような「どこをどのようにActivation&Facilitationするのか?」という患者の身体的問題の本質を熟知したセラピストが使用するのか否かでも成果は違ってくるように思えたため,セラピスト個々の分析能力と実践能力の重要性を再確認した.
 
 
 

氏名 齋藤 潤孝

職種 作業療法士

 
 
 
 
 
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