vol.364:呼吸と姿勢の関係(発声/音声障害の治療意義)  脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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vol.364:呼吸と姿勢の関係(発声/音声障害の治療意義)  脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー

 

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カテゴリー

療法士専門系

 

 

 

タイトル

呼吸に及ぼす身体位置の影響と発声/音声障害の評価/治療への意義

 

Influence of Body Position on Breathing and Its Implications for the Evaluation and Treatment of Speech and Voice Disorders.PubMed Jeannette D. Hoit Journal of Voice Vol. 9, No. 4, pp. 341-347

 

 

 

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

 

・各姿勢における呼吸への影響、特に腹部に関わることが多く述べられていたので興味を持った。

 

 

 

内 容

 

背景・目的

 

 

・この論文の目的は、臨床現場の指針となる基本原則を提供し、身体位置が呼吸に及ぼす影響を説明することである。

 

 

➕ リラックス

 

・図1は立位と仰臥位での制止状態での呼吸器官である。

 

 

 

・立位や座位で想定されるの姿勢(a)では、重力は胸郭を息を吐き出す方向に作用する。対照的に、腹部内容物を尾側に引き、腹部を膨らませ、横隔膜を平らにする(これは息を吸う方向への作用)。

 

仰臥位の姿勢(b)では、胸郭および腹部を息を吐く方向へ作用し、腹部内容物および横隔膜を頭側方向へ動かす。つまり呼吸器官全体で息を吐き出す。

 

 

 

➕ 安静時呼吸

 

・図2は立位と仰臥位での安静時呼吸に関わる筋のメカニズムである。

 

 

・図2aでは、主に横隔膜の働きにより、吸気が行われる。胸郭筋は活動するが原動力ではなく、胸郭が内側に引っ張られないようにしている。

 

・図2bでは、呼吸器官の弾性復元力により、呼気が行われる。

 

 

・腹部に関しては見落とされがちだが、立位の安静呼吸時は、呼吸サイクル全体を通して腹部はアクティブであり、腹部を背側へと変位させる(図2a,bの横向きの矢印)。それは、腹部が背側へ変位すると、横隔膜を頭側へ変位し、筋の長さを横隔膜にとって有利な状態に調整する。

 

・一方、仰臥位では腹部は活動しない。そのかわりに、重力が腹部を背側へ変位させ、横隔膜を頭側へ変位させる。この状態での腹部は受動的であるため、非常に柔軟性があり、横隔膜の収縮により顕著に動かされる。

 

 

 

 

 

➕ 発話時呼吸機能

 

・図3は発話時呼吸に関わる筋のメカニズムである。

 

 

 

・発話時の吸気は主に横隔膜で達成される(図3a、安静時呼吸と同様に腹部はアクティブな状態であり、横隔膜の運動を調整している)。呼気は胸郭と腹部圧の組み合わせによって達成され、特に腹部が優位に働く(図3b)。

 

 

 

 

・立位での腹部は呼吸サイクルを通してアクティブであり、安静時呼吸時よりも活動する。腹部は背側方向へ維持され、ほとんど動かない。

 

・肺活量の変位は主に胸郭の運動に反映される。これは胸郭が腹部よりも肺を覆っている割合が広いことを考えると効率的な戦略であると考えられる。

 

・腹部がアクティブな場合、胸郭の運動を安定させる基盤となる。腹部がアクティブでない場合、胸郭の運動努力が無駄になる。

 

・臥位での吸気は横隔膜で駆動され、呼気は胸郭によって駆動される。したがって、腹部の動きは横隔膜と胸郭の作用である(図c、d)。

 

 

 

 

臨床的意味

 

・前述の内容から明らかなように、呼吸器官の動きは、体位や遂行活動(安静時呼吸または会話時呼吸)に依存する。したがって、評価および治療時にはその差異に気をつけなければいけない。

 

・例えば、仰臥位から立位への姿勢変化の中で、日々の発話活動に必要な自然な呼吸パターンを獲得していくことを目的として「仰臥位での安静時呼吸→仰臥位での発話時呼吸→立位での発話時呼吸」のようなステップで行うアプローチでは、どのような問題があるか?

 

 

まず、換気を目的としている場合と、メッセージを伝達する目的が追加されている場合とでは、呼吸活動を制御する神経メカニズムに差異がある。また、この論文で説明したように、仰臥位から立位への変化は、呼吸器官の機械的特性を顕著に変える。すなわち、呼吸制御における感覚を変え、それぞれの行動目標を達成するために使用する筋も変化しなければならない。

 

 

 

・つまり、臥位での呼吸パターンが立位に首尾よく持ち越されることはありそうにない。

 

 

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

 

 

・脳卒中患者に対する訓練では、姿勢コントロールや耐久性への配慮から、臥位を治療姿勢として選択することは少なくない。その場合、ポジションニングやハンドリング、呼吸発声活動を通して腹腔内圧が高まると、声量増大や嗄声軽減などに繋げることが出来る。

 

 

今回の論文では、臥位で得られた変化を座位や立位へと繋げていくことは難しいとの内容が述べられていたが、詳細な評価とハンドリング技術があれば、上手く繋げていくことも可能であると思われるので、もっと技術を身につけていかなければいけないと改めて感じた。

 

 

 

 

職種 言語聴覚士

 


 
 

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