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<脳科学トピック>脳画像で皮質脊髄路の損傷を把握すべき理由とは?

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2016年4月よりSTROKE LAB脳科学講座が始まります.毎週新しいテーマで講義をさせていただくので,漫画家のような気分で資料を次々と作成しています.その現在作成している資料,お話しする内容の一部をブログで発信していきたいと思います.

 

 

脳画像で皮質脊髄路の損傷を把握すべき理由とは?

 

 

皮質脊髄路とは,ヒトの随意運動にかかわる経路です.主に,手指の複雑なスキルが必要な運動にかかわります.今回は皮質脊髄路の重要性について臨床的な側面から考えてみます.

 

一次運動野(primary motor area)は,中心溝の前方(中心前回)にあり,ブロードマン4野に相当します.内側から外側へと向かって,下肢・体幹・上肢・手指・顔と口唇の動きを司る部位があります.

 

 

一次運動野の外観
図1:一次運動野の外観

 

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図2:ホムンクルス

 

 

一次運動野からは皮質脊髄路が出ています.これは主に随意運動に関与する経路です.皮質脊髄路は一次運動野を出た後,放線冠→内包後脚→延髄→脊髄という経路を通ります.脳卒中によってこれらの経路に損傷をきたすと運動麻痺が生じます.

 

患者さんの脳画像を見たときに,これらの経路に損傷があるか否かを判断することは重要です.理由の一つとしては,患者さんの実際の損傷部位・程度と外見的な臨床像にギャップがあることがあるからです.

 

「一見重症に見えるけど,脳はこれくらいしか損傷していないの?」ということがあります.もし皮質脊髄路の経路がそれほど損傷していないのに運動麻痺が重そうに見える場合,なにか別の要因によって患者さんの能力が潜在化してしまっている可能性があります.

 

そうであれば,その原因を考えないといけません.逆に言えば,その原因を解決することによって劇的に患者さんの動きが改善する可能性があります.

 

 

脳画像の一次運動野
図:脳画像の一次運動野(赤い点で示されている場所)

 

脳画像放線冠レベル
図:皮質脊髄路の経路/ 放線冠レベル

 

脳画像内包レベル
図:皮質脊髄路の経路/ 内包レベル

 

 

皮質脊髄路の経路です.内包においては,内包膝(くの字の折れ曲がっているところ)から内包後脚(後ろの方)に向かって顔面→上肢→体幹→下肢を支配する皮質脊髄路が通ります.
つまり,内包の後ろの方が強く損傷していれば下肢の障害が重度になります.

 

まとめ

①一次運動野から出る皮質脊髄路は随意運動にかかわる

②皮質脊髄路の損傷部位・程度を確認しておくことは治療戦略を組み立てる上で重要

③内包では内包膝から後脚に向かって顔面→上肢→体幹→下肢を支配する皮質脊髄路が通る

 

 

(文責:針谷遼)

 

 

 

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